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「Qi35ドライバー」は振りやすさとロースピン性能がアップ! 野村タケオが試打レポート

野村タケオのゴルフ実験室

2025/01/15 ゴルフサプリ編集部

Qi35

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。さてギア好きゴルファー的には毎年ワクワクする時期がやってきました! そう新製品が発表される時期です。テーラーメイドからは「Qi35」というシリーズが発表になりました! その発表会に参加させてもらったので「Qi35」のドライバーシリーズの詳細と、ドライバー3種類を試打した感想をレポートさせてもらいます!

〈取材・文・写真提供 野村タケオ〉

豪華ゲストも登壇! 契約プロたちはさっそくQi35に乗り換え

今回の発表会は新商品の詳細はもちろん、ゲストで中島啓太プロ、山内日菜子プロ、新垣比奈プロも来られていて、なかなか豪華な発表会でした。最近はこういう規模の発表会をやるメーカーが減ったのですが、さすがはテーラーメイドだな〜という感じ。

Qi35

テーラーメイドの新作「Qi35」は前作「Qi10」の後継モデルです。今回発表されたドライバーは4種類。まずコアモデルの「Qi35」。そしてつかまりのいい「Qi35MAX」。ロースピンモデルの「Qi35LS」。そして軽量モデルの「QI35MAX lite」となります。

前作同様全てのモデルはカーボンフェースとなっており、ボディの構造も多くの部分がカーボン素材となっています。

Qi35

モデル名は前作が「Qi10」だったので、今までの傾向から言うと、今作は「Qi10-2」や「QI12」、「Qi20」とかになるんじゃないかと思っていたのですが、なんと「Qi35」でした。これには理由があって、前作よりも進化の度合いがかなり大きいために「20」とかどころじゃなく「35」になったと言うことなんです。また「3」は今回のクラブで徹底的に追求された「FORM(デザイン)」「FUNCTION(テクノロジー)「FIT(フィッティング)」という3つの要素の意味が含まれています。そして「5」には今回フェース面に反射型フィッティングマーカーを埋め込んだフィッティング用の専用ヘッドが追加されたことで、4種類のヘッド+フィッティング用のヘッドの5で、より高精度のフィッティングができるようになったという意味が込められているそうです。

Qi35

「Qi35」シリーズは前作より何が進化したのでしょうか。まず見た目的にはフェース部分はほぼブラックカラーになり、ソールとクラウンは“カーボン・グレー”になりました。ロゴもあまり大きくなく、デザインもカラーもシンプルでシックなデザイン。これがなんともカッコいい! 個人的にいつも言っているのですが、テーラーメイドは本当にデザインが上手いです。今までのモデルもカッコ良かったですが、「Qi35」はもうダントツにカッコいいと思います。

フェースはもちろんカーボン製で、前作同様に60層の積層カーボンフェースを採用しています。また前作に引き続き「カーボンツイストフェース」「貫通型スピードポケット」なども採用されています。

Qi35

重心はフェースセンターよりもちょい上にして有効打点エリアを拡大

そして今回新しくテーラーメイドが注目したのがフェース面上の重心位置。ボールを重心位置でヒットできると球は強く飛距離も出るのですが、必ずしもその位置で打てるわけではないですよね。もちろんプロでも毎回打てるわけではないので、アマチュアならなおさらです。しかし重心位置よりも上で打てた場合はギア効果により、スピン少なめで意外と飛距離が出るもんです。しかし重心位置よりも下で打った時はスピンが増えてしまい飛距離が出ません。ですからできればミスヒットをしたとしても重心位置よりも上で打ちたいわけです。

しかし重心位置はフェースセンターよりも上にあるために、重心位置で打つことやその上で打つというのが難しいんです。そこで「Qi35」は重心位置を下げてフェースセンターに近づけることにより、有効打点エリアを広くして飛距離の出るエリアを拡大しているんです。

Qi35

ただ、この重心位置を下に下げるというのは簡単なことじゃないんですね。寛容性を高めるために慣性モーメントをアップするには重心深度を深くしたいわけですが、そうするとフェース面上の重心位置というのは高くなってしまうんです。しかし「Qi35」ではフェースやその他の部分を軽量のカーボンにすることにより、多くの余剰重量を確保し、その効果で重心を深くしながらも低くすることに成功しているんです。そのため慣性モーメントの数値は高いままで、フェース面上の重心位置を下げることを可能にしたんですね。そのことで、フェースセンターで打った時には低スピンの強弾道が打ちやすくなり、さらにフェース上部の低スピンエリアも広くなるということになります。

低スピンで強弾道になるエリアが増えたという効果は試打でも体感できるのでしょうか?まずは捕まりのいい「Qi35 MAX」ドライバーを打ってみました。

Qi35

構えてみると、ヘッドは大きめで丸めの形状です。しかし大きすぎるような感じや、後ろに長すぎるような形状ではなく、構えやすい形になっています。安心感はとてもありますね。クラウンがグレーになっているので、前作とは少し雰囲気が違って見えます。

ヘッド後方の低い位置には34gの固定式ウェイトが1つ装着されています。このため慣性モーメント10K(10000)を前作同様にキープしています。

Qi35

試打シャフトは純正の「2025 Diamana BLUE TM50」のRでした。このシャフトは約49gでトルク4.8の中調子ということです。

打ってみましたが、シャフトのしなりもありとても振りやすい。打感は柔らかめで、打音も低めでいい感じ。慣性モーメントの大きいヘッドですが振りにくさや、もたつきのようなものを感じず、フィニッシュまで気持ちよく振れます。

Qi35

弾道は高めで、ほんの少しだけドロー気味の球になりました。強烈につかまる感じではないですが、やんわりとつかまえてくれる感じです。初速もしっかりと出るのですが、驚いたのはスピン量。何発か打ちましたが、だいたい2500回転くらいというすごくいいスピン量なんです。もう少し多めのスピン量になるかと思ったのですが、これはやはり今作でフェース上の重心位置が下がった効果なんでしょうね。

次にコアモデルの「Qi35」ドライバーを打ちました。構えてみると「Qi35 MAX」とほぼ同じ形状。前作ではコアモデルはネック側が少しシェイプされた洋梨形状だったのですが、「Qi35」は丸いヘッドになっています。個人的にはこの形の方が優しく打てる感じがするので好きです。

Qi35

ヘッドの前後に異なる2つのウェイト(13g/3g)を搭載しています。デフォルトではヘッド後方に13gのウェイトを搭載しているのですが、その状態で慣性モーメントは9Kあるそうです。前後のウェイトを入れ替えることで、慣性モーメントは「8.1K」に下がりますが、フェース面の重心位置がさらに下がることでロースピンの強弾道が打ちやすくなります。

Qi35

試打シャフトは純正の「2025 Diamana SILVER TM55」のSでした。これは約56gでトルク3.6の中元調子ということです。

打ってみると、これも「Qi35 MAX」同様に振りやすく、フィニッシュまで気持ちよく振り切れます。打感と打音は「Qi35 MAX」に近い感じ。弾道も結構高弾道になり、ほぼ真っすぐの球が出ます。何発か打つうちに少しトウ側でヒットしてしまったのですが、それでも球は曲がらずに、少し右に出て真っすぐの球でフェアウェイ右サイドでした。飛距離ももう少しいい当たりの時とほぼ同じ。これには少し驚きましたね。

Qi35

スピン量も2300〜2500回転くらいで安定していました。飛距離も「Qi35 MAX」とほぼ同じくらいで、キャリー225ヤード前後、トータル飛距離が245くらいという感じでした。トラックマンの計測ではなかなかいい数字だと思います。

最後にロースピンモデルの「Qi35 LS」を打ちました。これは構えてみると、明らかに他のモデルとは違って洋梨形状になっています。とても綺麗な形で、左に行きにくそうな感じがしますね。

Qi35

ウェイトはヘッド後方に13gがひとつ、前方のトウ・ヒールには3gのウェイトがひとつずつ搭載されています。この状態で慣性モーメントは7.7K。そして13gのウェイトを前方のトウ側のウェイトと入れ替えることで慣性モーメントは下がるものの、フェース面上の重心位置はフェースセンターよりも下になるという超低重心ヘッドとすることができます。

Qi35

試打シャフトはQi35」の時と同じ純正の「2025 Diamana SILVER TM55」のSでした。

打ってみると、これもかなり振りやすく、ヘッドスピードが他のモデルよりも少し速くなりました。打感は少し詰まった感じになり、打音も少し低めに。これは個人的にはかなり好み。弾道は少し低くなりましたが、明らかに球は強そう。左に行かない感じはしますが、ある程度はつかまってくれます。これもほぼ真っすぐの球が打てました。スピン量はやはりこれが一番少なく、だいたい2200回転前後という感じ。飛距離はキャリーが230ヤード前後でトータル飛距離が250ヤードくらいだったので、飛距離はこれが一番出ましたね。このヘッドがヘッドスピードもボール初速も一番速かったです。

Qi35

テーラーメイドの新製品発表会に参加して、室内計測で3種類の「Qi35」ヘッドを打ち比べましたが、全体的に曲がらない優しさはありながらも、振りやすさとロースピン性能がアップしていると感じました。当然飛距離も出ているし、これは前作よりもかなりの進化を感じました。特にコアモデルの「Qi35」はウェイトの入れ替えを考えると、かなり多くのゴルファーが使えるヘッドになっていると思います。個人的には「Qi35」のウェイトを入れ替えて使うか、「Qi35 LS」にするか悩むところですね。

純正のシャフトもかなり出来が良くて、カスタムしなくてもこのまま十分使えるレベルだと思いました。今回試打しなかった60gのものもあるので、ヘッドスピードが速い人にも対応しています。

Qi35

今回は室内での計測だけだったので、今度はコースに持ち込んでガッツリと試打したいと思います。いや〜1年でここまで進化させてこられると困っちゃいますね。今年はドライバーの買い替えは控えようと思ってたんですけどね〜。

ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ

ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。

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