今、ポチった中古クラブ、本物? 壊れてない? リスクヘッジを意識するならお店で購入がオススメ
鹿又芳典の“推しクラブ” こぼれ話 第78回
中古ショップへ行ったり中古クラブのサイトをチェックすると、かつて話題になったモデルや使ってみたいなと思ったモデル、懐かしの名器をちらほら目にする。新品のクラブを買うよりかなりリーズナブルで目移りしちゃうけど、中古クラブってホントに大丈夫なの? ちょっと不安を感じている人に、カリスマフィッターの鹿又さんはこう述べる。
「壊れているか・いないか」「本物かどうか」がわかりにくい?
中古クラブに関しては皆さん、どんどん利用して良いと思います。ウチのお店に来るお客さんにも「中古ショップでこういうクラブを探して、使ってみてどういう結果になるかを試してから考えましょう」という話をすることもあるくらい、クラブを買い替えるときに便利なツールになります。
中古クラブの良いところは「コスパが良い」「買い戻しや買い替えのときお財布にやさしい」というのが圧倒的。もっと言えば「使ってみたいと思っていた、昔のモデルが見つかるかもしれない」というメリットもあるでしょう。
デメリットは何かと言えば「キズの“程度”が気になるか・気にならないか」ということ。もう一つは「クラブがちゃんとしているか・していないか」の見極めが必要なことです。それは例えば、シャフトも含めて「手を加えられているか・いないか」とか「壊れているか・いないか」が分かりにくいこと。さらに「本物かどうか」ということもあるでしょう。
コピー品が出回っていることに要注意
皆さんが心配になる「本物か・偽物か」と「手を加えているか・加えていないか」の2点が、スゴく分かりにくいんです。実はパーツブランドやシャフトでも偽物がいっぱい出回っています。もっと言えば、グリップのコピー品も……。
たまに「コレは本物かな?」って聞かれることがあります。とくに単品で持ち込まれてヘッドの重さやグリップの重さを測ったり、カタチを見たり、シャフトで言えばバット側(手元側)にどういう素材を使っているかが見えるもの。ボクはそれを見たら判別できます。ただ“クラブ”の状態になってしまっていたら、それを見極めるハードルがもっと上がります。
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“どのリスクを取るか”によって“どこで買うか”を考える
細かいところで言うと、シャフトの抜き挿しをしたとか、シャフトを一回抜いて元に戻してるとか、長さをちょっと切ってるとか、改造しているとかも含めて、それらのリスクを減らそうと思ったら“お店で買う”となります。中古品でも、メルカリなどの個人売買ではなく“お店で買う”というのが、リスク軽減の一つの措置になるということ。お店でちゃんとチェックをしていて、後から何かが分かったらお店に持っていけば対応してくれるでしょう。
個人売買をサポートするフリマアプリなどで個人流通をするということは、そこのリスクは自分で背負わなきゃいけません。クラブの“良い・悪い”や“合う・合わない”も含めて、全て自己責任になります。その中で、どのリスクを取るかによって「どこで買うか」を考えればいいと思います。
新品のクラブを買うとリスクは抑えられますが、新品でも個人売買でやり取りをすると偽物があるかもしれません。だからこそ正規の流通店で買うことが、最もリスクがないと言えます。
グリップ以外では、中古品でも経年劣化はほぼしない
クラブとして見ると、経年劣化をするのってグリップ以外はほぼ無いと言えるので、中古品と新品で性能が変わることはありません。シャフトがヘタるとかも無いので。その差がないという意味でも、中古クラブを利用するのはアリです。
ただし、どこで買うかによって、相応のリスクはついてきます。今はネットで偽物が出ているのも事実。それでも買うところによっては、ちゃんと保証してくれたりすることもあるでしょう。
よく考えてみれば、量販店などでポイントを上手に利用したりすると、新品を買っても中古品と値段が変わらなかったりする場合もあるのではないでしょうか。中古品を買うということは、価格についても見聞を広めておかないと、お買い得かどうかも分かりません。
そこは自分で情報を集めて、中古クラブを上手に利用することは大賛成です。中古ショップでクラブを見ていても楽しいし、掘り出し物があるかもっていう期待感もありますよね。
鹿又芳典
かのまた・よしのり 1968年生まれ。年間試打数2000本超え。全てのクラブに精通するクラフトマン。豊かな知識と評価の的確さで引っ張りだこ。ゴルフショップマジック代表。
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