ドライバーで真っ直ぐ飛ばす!曲げずに飛距離を出すためのコツをプロが解説!
ゴルファーの永遠のテーマ「ドライバーで飛距離を出したいけど曲げたくない」。私たちゴルファーは少しでもドライバーで飛距離を出したいけど、飛ばそうとすると大幅に曲げてしまうことばかり…。ドライバーで飛距離を出しつつ、曲げないで真っ直ぐ飛ばすためのコツを13人のトッププロに答えてもらった。
巻き込みフックをなくすには?
インパクトで腰は回さずに左にズラすイメージ
【解説】福田真未(えんホールディングス)
巻き込みフックは、球の飛び出し方向が左で、そこからさらに左に曲がってしまう球のことを指します。球が左に飛び出るということは、インパクトですでにフェースが左を向いてしまっているということです。
フェースが左を向いてしまう原因の1つに、腰が早く回りすぎているということがあります。ですので、腰を回すのではなく、インパクトで腰を左にそのままズラするようにしましょう。そうすることで、フェースが返らずに球は真っすぐ打てるようになります。
▼これがヒッカケの原因
インパクトで左腰が引けてアウトからの軌道になる。
左腰と一緒にそのままヘッドも思いっきりインサイドへ。
《インパクトで腰は回さない》
POINT 1
インパクトではなるべく体と手を離さないようにする。
POINT 2
ヘッドは返らずそのままアウトサイドへ。
インパクトでフェースがどうしても開いてしまいスライスが止まらない。
グローブのロゴを地面に向けて下ろしてみて
フェースが開いて当たってしまうと、球が右に飛び出てさらに右に曲がってしまいスライス球が出ます。
そんなときは、グローブのロゴを地面に向けるようにダウンスイングしましょう。手とクラブはスイング中に連動しているので、グローブのロゴを地面に向けて下ろすと自動的にフェースも開かなくなります。ダウンスイングの腰あたりまで、その意識を持つようにしましょう。
《ロゴを上に向けるとフェースが開いてしまう》
グローブのロゴが空を向いてしまうと、フェースも開いてしまい、飛距離ロスや、スライスの大きな原因となります。
《フェースが閉じればボールは右に飛び出さなくなる》
フェースが開くということは、球が右に飛び出るということ。これを直せば球は右に飛び出さない。
真っすぐ低い球ってどうやって打つの?
右ワキを締めてダウンブローに打ちやすくする
【解説】松田鈴英(ニトリ)
アゲンストの風が吹いているときなど、低い球をまっすぐ打ちたいときはヘッド軌道をダウンブローにしなければなりません。右ワキを締めたままダウンスイングすることによって、煽り打ちになるのを防ぎ、ヘッド軌道も安定するので、真っすぐ低い球が打てるようになります。
《イメージは上から叩き潰す》
上からボールを叩き潰すぐらいのイメージを持ちます。
《すくい上げるのではなく上から落とす》
球の上を叩くイメージを持ちましょう。
ここは絶対に左に行かせたくない!そんな時は?
指3本分短く持ってコンパクトなスイングを。
【解説】藤崎莉歩(フリー)
インパクトで、ヘッドを手で返してしまうと、フェースがクローズになり、球は左に飛び出して行ってしまいます。指3本分グリップを短く持つことで、手でクラブを振ることなく、体で振ることができるようになるので、手は返さず、 フェースはそのまま真っすぐの状態を保ちながらスイングすることができます。
《体で振ってコンパクトにスイングする》
コンパクトなスイングでヘッドの向きを安定させて左には行かせない。
《手を返せる余裕があると、こねてしまう可能性が高まる》
手を返すとフェースは左を向いて、チーピン球が出ます。
突然出るヒッカケが怖いのですが
背中を目標の後方に向けてフィニッシュする!
【解説】ささきしょうこ(日本触媒)
上体の回転が止まってしまうと、手打ちになり手首をコネて、ヒッカケになります。私は背中を目標後方に向けるくらいフィニッシュまで体を回します。背中の左部分を意識して、左部分でトップからクラブを引っ張って振り下ろすイメージで、上体を積極的に回転させます。こうすればスムーズにクラブを振り抜くことができ、ヒッカケを防げますよ。
《上体の回転が止まるとヒッカケに》
上体の回転がインパクトで止まると、手首をコネてしまいヒッカケになってしまう。
朝イチはスライスして飛びません。何かオススメ対策ってありますか?
【解説】鈴木 愛(セールスフォース)
フェースを球に向けてアウトに振り上げてね
朝イチでスライスになる人は、いきなり右腕を右に返して、インに引いてしまう傾向があります。これではダウンでフェースが開いてスライスの要因に。
そんな人にオススメなのは、アウトに振り上げること。アウトに上げるとその反動でインから下ろせて球をつかまえることができます。朝イチではフェースを球に向けながら、30センチはアウトにクラブを引くつもりでやってみてください。
▼右腕を返してインに引くとアウトから下りる
注意 1
右腕を外側に回してバックスイングすると、フェースが開いてしまい、そのまま下りてきて、スライスに。
注意 2
テークバック中に右ワキが空くとオーバースイングに。右ワキを軽く締めてテークバックしよう。
曲げずに飛ばすためにヘッドを速く動かすってどうやるの?
【解説】宮里優作(フリー)
体にクラブを巻きつける感じで動かして!
ヘッドを速く動かすために、まずテークバックでは腰を右に回すと同時に右ヒジをたたみながら体にクラブを巻き付けるように上げます。これで、上体を無理に回さずにクラブをスムーズに上げられます。
同様にフォローでも左ヒジをたたみ、クラブを体に巻き付けるように動かせば、上体を大きく回さずにヘッドを走らせることができます。このとき右手を左手より上にして手首を返すと、スムーズに左ヒジがたためますよ。
\ONE POINT/
両足を揃えてからアドレスを作ろう!
アドレスに入る時はボールを左足の前に置き、両足を揃えて体の向きを整えてから、両足を広げれば、ボールの位置も向きも常に一定になるよ。
テークバックのポイント
▼腰を右に回した反動を使って右ヒジを曲げながらクラブを上げる
トップで両ヒジを曲げてもいいので、体の近くにクラブを通すことで、体の回転は少なくてもスムーズにトップまでクラブは上がる
▼シャフトを立てるように体の近くにヘッドを通すと、体を大きく回さなくてもクラブは上がりやすい。
フォローのポイント
▼フォローで右手が上になるように手を返せば、手よりヘッドが先に走り体に巻きつくように動く。
▼シャフトを立たせながら手よりヘッドを高く上げる
この動きによって少ない体の動きでもヘッドが大きく速く振れるようになる。
朝はスライスなのに午後はヒッカケどうして?直す方法は?
【解説】深堀圭一郎(フォーラムエンジニアリング)
短く持って、グリップエンドをお腹に向けたまま打つ!
昼食の後は、お腹がいっぱいになるために、お腹回りが動きにくくなっています。だから、インパクト前後では体は止まっているのに、手だけが動いているので、ヘッドを返しすぎてしまうことがヒッカケの原因になるのです。
特にビールを飲んだり、炭水化物などお腹に溜まりやすいものを摂った後は、極端に動きにくくなるので要注意。テークバックの段階から、グリップとお腹が連動するイメージでスイングをスター トさせましょう。
楽して飛ばすコツは何ですか?
【解説】谷原秀人(国際スポーツ振興協会)
曲げずに楽に飛ばしたいならウィークでなくフックに握ろう!
飛距離が出ない人は左手グリップの握りが浅いために、インパクトでフェースが開いたり、ロフトが寝た状態で当たるなど、パワーをロスしていることが考えられます。当てはまる人は、左手をかぶせてフックグリップに握りましょう。
そしてフェースが空を向くトップをつくり、ダウンスイングではフェースがボールを見続けるイメージでインサイドから振り下ろすと、フェースがかぶってインパクトでき、飛距離も伸びます。
▼ウィークグリップでは球がつかまりにくいよ!
球のつかまるプロや上級者には左手を浅く握るウィークグリップの人も多くいますが、球のつかまらないスライサーは左手をフックに握りましょう。
本番でミスが多いけどどこに注意したらいいの?
【解説】プラヤド・マークセン
左肩の位置を少し高くするとボールがつかまる!
本番でチェックしたいのは「左肩」の位置です。ドライバーの場合、左肩を少し高くして構えると振り抜く空間が広がり、アッパー軌道で打てるため、ボールのつかまりがよくなります。
左への体重移動は意識せず、体重が多少右に残ってもOK。左肩の位置が低いと、インパクトがつまったり、カット打ちになるので要注意。
◯インサイドに振り抜く
体の回転に沿って振り抜けば、フェースも自然にターンして、真っすぐ飛ばせる。
×当てるだけではダメ!
フェースは開いたままで、スライスかプッシュアウトに。
肩をもう少しスムーズに回したいのですが…?
【解説】ブライソン・デシャンボー
背筋を伸ばして回転軸を安定させてみよう!
大半のアマチュアは前傾姿勢が不安定で、スイング中の体の上下運動が肩の回転不足につながり、飛距離をロスさせています。
回転軸を安定させるには、猫背の構えや棒立ちの構えはタブーです。頭のてっぺんから背骨を通じ、お尻まで抜ける太い芯をイメージして構えましょう。肩の回転量が自然に増えますよ。
▼肩の回転が止まると腕が縮んで飛ばない
左に飛び出て大スライス!なんとかしたい
【解説】アダム・スコット
トップまでゆっくり大きく回そう!
トップの回転が浅いと外からクラブが下りて、軌道もカットで大スライスに。
対処法は浅いトップの位置をもう少し深くすること。早く回さずに、ゆっくり回せばさらに深いトップが作れます。トップが深ければクラブはインから下ろしやすくなり、フォローもスムーズに出るため、手が返しやすく球がつかまるようになります。
▼トップが浅いとインパクトで詰まる
外からクラブが下りてくるため、フォローもスムーズに出せない。
《始動で顔を右に傾けると深く回せます》
ミート率を上げる良い方法を教えてください。
【解説】中嶋常幸(静ヒルズCC)
前傾角度を変えず、目とボールの距離を保ってバックスイングしよう!
前傾角度のキープが大事だとはわかっていても、アマチュアにはなかなか難しいもの。ボクの教えは「目と球の距離を保つ」意識で振ること。
意識しやすい目に集中することで、前後左右の体のブレが最小限に抑えられ、ミート率が飛躍的に向上します。
《トップでヨコ目になっても距離は変えないイメージ》
バックスイング時は、正面ではなく多少横目で球を見る格好になってOKだが、距離はキープする意識で!
▲ボールと目の距離が離れたり(上)近づいたり(下)すると、アドレス時の前傾角度や軸が大きくブレてしまいミートできない。
オーバースイングで振り遅れるクセを直したい…。
【解説】小林正則(フリー)
トップでは左親指で一瞬重さを感じて!
手でクラブを上げてオーバースイングになると、振り遅れなどのミスが出やすくなります。
それを修正するには、トップでクラブの重さを感じること。左手親指で重さを受け止めるようにすれば、クラブを地面と平行に保つことができます。アドレスで重さを感じるのは、両手の小指と薬指。そのまま一気に振り上げ、左手親指でクラブを支えるのです。
アドレスでは左右の小指&薬指の2本ずつでクラブの重さを感じる。
GOLF TODAY本誌 No.552 36〜43ページより
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