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ドライバーの飛距離+10ヤードアップの飛ばしドリル5|重田栄作

2020/12/24 ゴルフトゥデイ 編集部

重田曰く、ドライバーの飛距離が出ない人には共通する決定的な“悪い動き”があるんだとか。そのクセを直すことがビッグドライブへの一番の近道!!ということで、正しい動きを手に入れるための5つの即効&簡単ドリルを紹介。

●レッスン:重田栄作

GOLF TODAY本誌 No.534 115〜125ページより

まずは、飛ばない人の“悪い動き”をCHECK!! 2つ以上あてはまった人は、要注意!

[目次]

ドリル1・右足の浮き上がりは甲にヘッドを置いて修正!


飛ばそうとしてフットワークを意識するあまり、不用意に右足が早く浮いて、せっかく貯めたパワーを逃がしてしまうのがこのパターン。右足が浮くと粘りがきかず、持てるパワーを効率よく球にぶつけることができないのです。


右足は踏ん張って地面を押しつけ、下半身をグッと安定させてインパクトを迎えることが大事。この動きを身につけるには、アイアンのクラブヘッドを右足に置いてスイングするのが効果的です。ベタ足のままガマンしてヘッドを動かさないように意識しながら、最初は小さなスイングから始め、慣れてきたら実際に球を打ってみましょう。

右足でしっかり地面を踏み込むこと、両ヒザの間隔をキープすること、置いたクラブを極力動かさないこと。この3つを意識して球を打つことができるようになればドリル1はOKです。グッと右足を粘りながら振り抜く理想の“足使い”が習得でき、ミート率が向上して効率よく飛ばせるはずです。

ドリル2・インパクト時の体の起き上がりは、椅子にお尻をつけたまま振って解決!

前傾を保って振ることが大事だということはわかっていても、アマチュアにとってはなかなか体現が難しいもの。飛ばそうとして叩きにいくと、リキんで体が起き上がり、当たりが薄くなって飛距離をロスしてしまいます。


そんな人には、椅子にお尻をつけたままスイングする「椅子ドリル」がおすすめ。椅子の背もたれ部分にお尻を当てたら、トップでは右のお尻を、フォローでは左のお尻を当てる意識で、常にどちらかのお尻を椅子につけたまま振ってみましょう。


練習場の打席で椅子を使うのはちょっと難しいですが、自宅の椅子でシャドウスイングするだけでも効果は絶大です。今までどおりの感覚で体を回すと、インパクトからフォローでは椅子からお尻が離れてしまうので、最初はお尻を突き出すようなイメージを持つとちょうどいいはず。


シャドウスイングでじっくり体の動きを確認しながら、前傾角度が保たれた状態を体感してください。


スペースに余裕があればクラブを持って素振りをしてみるとよりわかりやすいでしょう。こうして前傾を保って振る動きをマスターできれば、構えたところにしっかりヘッドが戻ってきてミート率がアップするので、大幅な飛距離アップが期待できます。ぜひ試してみてください!

ドリル3・ダウンスイング時に右手が強くなる悪いクセは、「クロスハンド打ち」で解決!

日本人は右利きが多く、中でも腕力がある人は器用な右手が悪さをしがちです。手を使いすぎるとカット軌道になりスライスを誘発するため、持てる力をうまくボールに伝えることができず、大きく飛ばせません。


そんな人におすすめしたいのが、左右の手を入れ替えた「クロスハンド」グリップで球を打つドリル。右手が窮屈なクロスハンドグリップで握ることで動きを制限し、強制的に右手のリキミを抑えることが狙いです。


まず、右手と左手を入れ替えたら、通常のグリップと同じように、上にくる左手の小指を右手にかけてしっかり握ります。あとはいつもと同じように振るだけ! 構えた時点で右ワキの締まりを感じられるので、この状態をキープして振るのがポイントです。最初は素振りで動きを確認し、慣れてきたらハーフスイングでリズムよく球を打ってみましょう。


クロスハンドグリップで振ってみると、自動的に右手が強くなるのを抑えられるので、脱力したまま振る感覚をすぐさま実感できるはずです。ドリルを重ねることでこの動きを体に叩き込めば、右ワキを締めた状態でクラブをインサイドから下ろせるようになり、結果、球がしっかりつかまって飛距離アップが期待できるというわけです。

最後に。実はクロスハンド打ちは、右手の余計な動きを効率的に抑えられることに加えて、左手が下にあるため自然に振るだけで左手リードの理想的なスイングも手に入るという一石二鳥のドリル。

普段の練習ではもちろん、ラウンド中にリキミを自覚したときの「セルフチェック素振り」としても効果的です。ぜひ取り入れてみてください!

ドリル4・スイング中に体が上下してしまう悪いクセは、「トップしゃがみ込みドリル」で解決!

飛ばそうとすると無意識にスイングが大きくなり、つられてトップで体が伸び上がってしまうケースが多いもの。トップで体が伸び上がるとインパクトでは上体が突っ込むため、極端に上から打ち込む形になってしまって効率よく飛ばすことができません。

トップで伸び上がってスイング中に体が上下動してしまう人には、「トップしゃがみ込みドリル」がおすすめです。まず、トップの形をつくったら右足のつけ根にモノを挟みます。このとき体が伸び上がった状態ではモノを挟むことはできません。ヒザを正面に向けたまましっかり前傾して、少しお尻を突き出すようにするのがコツです。右のお尻と裏モモにハリが感じられて、モノが落ちないようにしっかり挟めていればOK!

次に、そこからさらに低くしゃがみ込む動きを繰り返します。屈伸運動で負荷を与えることで、モノを挟める理想のトップの形を確実に体に叩き込むのが目的です。右のお尻や裏モモのハリを感じながら、右足つけ根で体を支える感覚を体に覚え込ませましょう。

コースに出ても、右足つけ根で体を支える理想のトップを再現できれば、体が伸び上がることも、必要以上にスイングが大きくなることもありません。結果、上下動のないスムーズなスイングが生まれ、真っ芯で球をとらえたビッグドライブが可能になるのです。普段の練習ではもちろん、ラウンド中、上下動を感じたときなど、ちょっとした待ち時間に屈伸するのも効果絶大ですよ!

ドリル5・フォローで左ワキが開く悪いクセは、「スプリットハンド振りドリル」で解決!

フェースを真っすぐ当てようとする意識が強いためか、手首を返せずに左ワキが開いた状態でインパクトしてしまう人をよく目にします。これでは、球をしっかりつかまえることができないうえ、手打ちになって貯めたパワーを十分球に伝えられません。

フォローで左ワキが開く人には、両手を離してグリップを握る「スプリットハンドグリップ」で振るドリルがおすすめです。左手はグリップエンド、右手はシャフト側を握ったら、普段のスイングのイメージでフォローまで勢いよく振ります。最初は素振りからはじめ、慣れてきたらコンパクトな振り幅で球を打ってみましょう。

両手を離すと右手、左手、それぞれの動きを認識しやすく、いつもどおりスイングするだけで、右手が左手を追い越して左右の手が入れ替わる「正しいリストターン」が体現できます。同時に、しっかりと手首が返れば左ワキは自然と締まることもわかるはず! この感覚と動きを体にしっかり叩き込みましょう。

こうして飛ばしに不可欠なリストターンが身につけば、体と手が一体化した理想的なスイングが可能に。球がしっかりとつかまえられるようになるため、見違えるほど精度が増して飛距離が伸びるはずです。ラウンド中のちょっとした待ち時間のセルフチェックにもうってつけですよ!

重田栄作
1968年6月18日生まれ。神奈川県出身。ジャンボ軍団・金子柱憲の専属キャディで4勝に貢献した後、2003年にプロテスト合格。2007年より山梨アーバングリーン八田でレッスン開始。現在は関東ゴルフ連盟チームKGAジュニアのコーチを務める傍ら、アマチュアからプロまで幅広くレッスン活動を展開中。

取材協力・シャトレーゼヴィンテージゴルフ倶楽部

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