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ゴルフQ&A|傾斜地のパッティングで距離感を合わせる練習方法は?【久保田プロ】

2019/08/20 ゴルフサプリ編集部

アマチュアゴルファーのお悩みにレッスンプロがお答えする「ゴルフQ&A」のコーナー。傾斜地のパッティングで距離感を合わせるための練習方法について、久保田真プロにアドバイスしてもらいました。パターの距離感でお悩みのゴルファーは、是非ご参考ください。

傾斜があるグリーンで距離感を合わせるための練習方法はありますか?

相談者 男性 / 49歳 / ゴルフ歴6年 / スコア90
使用パター タイトリスト スコッティキャメロン セレクトニューポート2パター[35インチ]

このパターを選んだ理由
スコッティキャメロンの名器ニューポート2の2014年モデル。クランクネックのピンタイプで、マレットタイプよりタッチを合わせやすく振りやすいです。

それまでマレットタイプやL字パターなどを使っていましたが、距離感が出しにくく困っていました。ピンタイプの方がタッチを合わせやすいと気が付いて、打感が固めで小さいストロークでも強い転がりのボールが打てるので気に入っています。

傾斜があるとショートしたりオーバーしたりしてしまいます。

平坦であればだいたい距離を合わせられるのですが、上りで大きくショートしたり、下りで大きくオーバーしたりと傾斜があるグリーンが苦手です。

特に20ヤード以上あるロングパットは、どの程度の強さで打っていいのか悩みます。グリップをがっちり握るとオーバーしてしまい、やさしく握るとショートしてしまいます。上り下りでどのぐらい調整していいのか分からずいつも悩んでいる状況です。

パターのグリップの握り方
ノーマルな逆オーバーラッピンググリップです。右手でしっかり持って左手は軽く握っています。クロスハンドにも一度チャレンジしてみましたが、強さの加減がよく分からなくなってしまったので、元に戻しました。

パターのアドレスの構え方
目の真下にボールを置くように意識していますが、気が付くと無意識にボールを左足寄りに置いてしまうので、できるだけ目の真下に置くように心がけています。姿勢も猫背になりがちなので、首を少し持ち上げるようにして構えています。

パターの打ち方(ストローク)
テイクバックのヘッドの軌道はあまり気にせずに、フォロースルーでヘッドを大きめに真っ直ぐ出すようにしています。腕を使わず肩を意識してテイクバックで左肩を下げ、フォロースルーで左肩を上げて打つようにしています。

現在のパターの練習方法
自宅ではパターマットで練習する時に、カップの奥の土手に当てて入れる練習と、カップ手前の縁ギリギリにボールを落とすように入れる練習をしています。ラウンド前の練習グリーンでは、10歩の距離からタッチを合わせるように練習しています。

パターの振り幅を「10mならこのぐらいの振り幅」と決める打ち方は、距離を合わせられず上手くいきませんでした。

久保田真プロへの相談
パッティングの距離感を合わせるためにはどのような練習をしたら良いでしょうか?特に傾斜地での距離感を養う効果的な練習方法がありましたら教えていただきたいです。よろしくお願いいたします。

今回のお悩みには久保田真プロが即断回答!!

久保田真(くぼた まこと)
1973年5月29日生まれ。「健康的に上達する」をモットーに神奈川県内、横浜、湘南地区8拠点で展開するゴルフハウス湘南の向ヶ丘校で指導にあたる。ベストスイングを共に創る「共創(きょうそう)型」の明るく楽しいレッスンに定評がある。レフティのため鏡のように向き合ってレッスンできる事も好評。

ゴルフハウス湘南店舗一覧|向ヶ丘校、根岸校、東戸塚校、立場校、湘南台校、鎌倉校、藤沢川名校

久保田真プロのアドバイス「目標を定めカップを良く見てパッティングする練習を行いましょう」

カップを目標として、良く見て距離感を掴む。

距離感についてですが、例えば、ゴミをゴミ箱に投げ捨てる時「腕の振り幅をどうしよう」と考えますか?ゴミ箱までの距離に合わせて、自然なフォームで投げるのではないでしょうか。

こんな話もあります。プロ野球選手は、ボールが届く距離であれば、ほぼ正確にボールを投げる事ができます。しかし、目隠しをして10mや5mの距離を指定して投げる事は難しいそうです。ボールを投げる相手、つまり目標を視覚的に捉えているから、正確に距離感を合わせる事が出来るのです。

ゴルフのパッティングも全く同じで、まずカップを目標として良く見て打ってください。目で見た情報に体は反応してくれるので、ボールを見ずにカップを見ながら打つと意外と寄ったりします。ボールを見ないと怖いという事であれば、目標であるカップを見ながら素振りをしてイメージを描き、その感覚でボールを見て打つという方法でもいいでしょう。

自分の心地良いスイングを基準にする

ボールが転がる距離はボールに与えるエネルギーによって変わります。ボールに当たるエネルギーが大きければたくさん転がるし、小さければ短い距離しか転がりません。ボールに当たるエネルギーを振り幅で調節するという考え方がありますが、それよりもパターヘッドの勢いで調節するのが良いと思います。強く打ち出すために勢いを付けて振れば、結果的に振り幅は大きくなります。

では、何を基準にしたら良いかというと、自分が心地良く振って転がる距離を基準にしてみましょう。
ご質問の方は、練習グリーンで10歩の距離からタッチを合わせる練習をされていますが、10歩と決める必要はありません。

出来るだけ平坦な場所、自宅のカーペットなどでも構いませんので、何にも考えずにご自身で振りやすい力加減、スイングフォームで何度かボールを転がしてみましょう。その時に安定して何メートル転がるかを把握しておきます。

例えば5mであれば、それを自分の基準の距離にして、10mの距離であれば倍の力加減に調整します。実際のグリーンは速い遅いがありますから、練習グリーンで基準のスイングをした際に、速いグリーンであればそのタッチで打った時に8mになる、というように当日の距離感を掴んで調整する事が出来ます。

距離に自分を合わせるのではなく、本来の自分の距離感を基準にパッティングしてみてください。

自分に合ったボール位置を見つけましょう

ご質問の方は「目の真下にボールを置く」意識をされていますが、こちらもこだわる必要はありません。
ご自身に合ったボール位置を見つける方法として、目をつぶってストロークして探す方法があります。目をつぶり、自然に振りやすく心地よいスイングをしてみます。そのスイングで、打つ事が出来るボール位置がベストです。

肩の関節が巻き肩だったり、胸が張っていたり、体型や姿勢によってスイングフォームは人により変わります。まずは、ご自身の自然な動きを見つけて「目の真下にボールを置く」という固定概念を一度外してみてください。自分に合ったボール位置を見つけましょう。

傾斜を想定したパッティングの練習方法

ご質問の方が悩まれている傾斜を想定した練習方法をご紹介します。目標を良く見て打つ事を念頭に置きながら実践してみてください。

実際のカップの他に仮想のカップを設定してパッティングしてみましょう。仮想カップを目標にして、しっかりと目標を見て距離感を合わせて打つ練習をします。

上りの場合、打ち切れずショートしてしまう場合は1mほど先に仮想カップをイメージして打ちます。
練習では、入れるカップと仮想カップの目印を置いて、仮想カップを目標として見ながら打ちます。実際のグリーン上では目印を置く事は出来ませんが、視覚情報を得ながら練習する事が大切になります。

目印は、コースターなどカップに近い形状だとよりイメージを持ちやすいでしょう。下りの場合は逆にカップの手前に仮想カップを置きましょう。

上りを想定する場合はカップの先の仮想カップを目標にする
下りを想定する場合はカップの手前の仮想カップを目標にする

自分の自然なスイングの距離感と合わせて、しっかりと目標を見て打つ練習をすると、実際のグリーンでも距離感に合わせて調整できるようになるでしょう。

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