アマチュアの2大ミス徹底解決|アイアンのダフリ解消
普通のドリルとは少し違う“変ダネ”だけど効果抜群!

手っ取り早くダフリを無くすならドリルをやるのが一番。ただし、ダフリには「アッパーダフリ」と「突っ込みダフリ」の2種類がある。自分のダフリタイプを見極め、それに合ったドリルをやろう!
GOLF TODAY本誌 No.567 50〜55ページより
普通のドリルとは少し違う“変ダネ”だけど効果抜群!
ダフリは2種類。それぞれに合ったドリルが必要です!
●アッパーダフリ

すくい打つ人のダフリ。ボールの手前でヘッドが一旦着地。再び上昇して当たる。

●突っ込みダフリ

ダウンスイングで上体が突っ込む人のダフリ。ヘッドがボール手前の地面に刺さる。

正しいドリルとの付き合い方
①スイングには悪いクセがついている。その上塗りにならぬよう5~10分のドリルから練習を始める。
②いいイメージはすぐ消える。10球打ったら2~3球ドリル、というように小まめにドリルを挟む。
③実戦では毎ショット、ドリルのイメージで振る。
●ドリルの前にアドレスCheck!

クラブの遠心力に引っぱられないようアゴを引いて構える
スイング時には20キロ近い遠心力が発生します。インパクト前後ではその重さで引っぱられて前のめりに。引っぱられても前のめりにならないようアゴを引いて構えましょう。

引っぱられたクラブを引っぱり返す時にはアゴが前に出ない。この時のイメージでアゴを引いてアドレスする。
アッパーダフリ消滅!
[DRILL 1]ボールの位置を変える
●ボールを左足の前に置いて打つ

●グリップエンドを左足前に運んで打つ
「いかにグリップエンドを左に置いて打つか」がアッパーダフリをなくすポイント。アーリーリリースしないということでもあります。
左足前のボールはグリップエンドを左足太モモ前あたりに運ばないと打てません。なぜならグリップの真下がヘッドの最下点だから。左のボール打つだけでヘッドがボールの手前に落ちないのみならず、ダウンブローに打てるようにもなります。

ポイント
体の左サイドで扇を開く
ダウンスイングからフォローで扇をイメージ。グリップを支点として体の左サイドで扇を開こう。

効果
ヘッドの最下点がボールの先になる。ボール位置を普通に戻すとダウンブローに

ボールを右に置くと当たりやすくなるが、アッパー自体は直らないのでまたダフる。

ヘッドの最下点はグリップの真下
アッパーダフリを直すには、インパクトでアーリーリリースにならないようにする。
[DRILL 2]軸を傾けないテークバック
●チンバックがダフリ特効薬!

ポイント
アゴをボールの右に向けてから始動して打つ

こうなるとアッパーダフリ!
効果
ダウンでヘッドが下から入りづらくなる
ジャック・ニクラスやトム・ワトソン、尾崎直道プロらがやっていたチンバックが、アッパーダフリの消滅に役立ちます。
アッパーダフリの原因の一つは軸を右に傾けてダウンスイングすることですが、チンバックしてアゴをボールの右に向けてからスイングを始動すると、軸の右傾が抑えられてヘッドが下から入りづらくなる。もちろん実戦投入してもOKです。

軸が右に傾きづらくなる
スイング中、軸が右に傾くのがアッパーダフリの原因の一つ。チンバックして頭を左に傾けると、軸が右に傾きづらくなる。

軸が傾くとアッパーになる
バックスイングで軸が右に傾くと、ダウンスイングでクラブが下から入ってアッパーダフリになりやすい。
突っ込みダフリ消滅!

[DRILL 1]右手を脱力させるグリップ
●〝アロハグリップ〟で脱力インパクト

右手の親指と小指を外して右手をスナッピーに使うのがコツ
●指先側で持ち、手首のスナップを効かせる
突っ込みダフリになる最大の理由は、力が出やすい右手主導で打つからです。これを防ぐには右手の親指と小指を外すアロハグリップで握る。これだと力が入らず右手主導になりません。
右手の使い方はボールを投げる時と同じ。指先側でクラブを持って手首のスナップを効かせます。できるとダフらなくなるのにプラスして、右手を使っている感じがなくなります。

使いやすい右手の力に頼り右手主導で打つのが突っ込みダフリの原因。
●[効果]右手から力が抜けて適正入射角になる

右手の過度な使用がおさまるとヘッドが上から入らなくなり入射角が安定する。
●[ポイント]ボールを投げる時のように使う

ボールを投げる時はスナップを使えるよう、ゆるめに指先側でボールを持つ。この要領で右手の指先側にクラブを引っかける感じ。
[DRILL 2]〝アンバランス〟で軸ブレ防止

●座布団やクッションの上でスイング動作
スイング中に軸が前後にズレるのも突っ込みダフリの原因。足を揃えてスイング動作をすることでこれがなくなってきます。
あえてアンバランスな体勢でやるとより効果的。ここでは練習器具を使っていますが、二つ折りにした座布団やクッションの上でも構いません。家の中であればクラブなしでもOK。はじめはゆっくり動き、徐々にスピードアップしましょう。フィニッシュで静止できることが目標になります。

前のめりになると突っ込みダフリに。前後のバランスを崩さないことが大事。
●[ポイント]まずはクラブを持たずにスイング動作を行いフィニッシュで静止できるようになろう。
[効果]振り抜きのいいスイングになる

前後左右の軸ブレがなくなる。ダウンスイングで上体が突っ込まなくなり振り抜きがよくなる。

バックスイングやフィニッシュでバランスを崩して前後に落ちる人は突っ込みダフリの傾向あり。

関浩太
1974年生まれ。茨城県出身。研修生を経て渡米しミニツアーを転戦するなど武者修行を積む。帰国後はクラブ職人に弟子入りしてフィッティングやクラフト技術を修得。「関ゴルフクラブ目黒」(東京都)を立ち上げ、技術と道具の両面からアマチュアゴルファーをサポートする。
協力/SEKI GOLF CLUB目黒
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