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ゴルフスイング新常識|二点『吊り子』スイングのポイント

カリスマコーチ、和田泰朗プロによる新常識レッスン

2019/12/30 ゴルフサプリ編集部

ゴルフクラブでボールを打つには回転運動以外の要素が不可欠で、これまでは振り子運動がその役割を担ってきた。それに代わるのが和田泰朗の提唱する「キープレフト理論」の根幹をなす二点吊り子運動。両手で吊ったクラブを、鐘をつくように動かしながらスイングすることでやさしく打てるという。全編に引き続き、テークバック、ダウンスイングのポイントを解説!

[目次]
【ゴルフスイング新常識】カリスマコーチ、和田泰朗プロによる新常識レッスン
前編 スイングは「振り子」じゃなくて『吊り子』です【アドレスのポイント】
後編 二点吊り子スイング【テークバックのポイント】【ダウンスイングのポイント】

【テークバックのポイント】フォワードプレスでクラブを横にして体を右に回す

スイングのポイントはクラブの延長線を体の左サイドにキープすること。始動時にフォワードプレスを入れることでスムーズにバックスイングできる。

体に対するクラブの位置を横にする

フォワードプレスとは始動前に手元を目標方向に押す動作。左手の甲が正面を向いてフェースが開きます。これをやるとクラブが横になり、吊ったものを振るイメージになります。

フォワードプレスをしたら、やることは体を右に回すだけ。ポイントを挙げるなら、クラブのバランスポイントを、真っすぐ右に動かすようにテークバックしてバックスイングに移ること。体の右回転が伴わないとクラブはアウトサイドに上がります。

正しく動けるとバックスイングで、胸部を覆う骨全体(胸郭)が右を向きます。クラブは体に対して横位置にあるので簡単に回れる。左肩は水平移動します。手首はノーコック。逆に腕とクラブでできる内角は多少大きくなっても構いません。

始動前に手元を飛球線方向に押し出す

フォワードプレスによってクラブが体の左サイドにキープされる。クラブが横になり吊り子で振る形になる。

ヘッドはアウトサイドに上がる

体を回さずクラブだけを二点吊り子で動かすとヘッドはアウトに上がっていく。体の回転が伴ってもインサイドに引かれることはない。

クラブを横に使うと体がよく回る

二点吊り子の場合、体に対してクラブが横になる。左肩を水平移動させるように右を向けばいいだけなので誰でも回れる。

「バランスポイント」を意識して動く

バックスイングではヘッドを動かす意識はもたない。意識するならクラブのバランスポイント。クラブを指に乗せた時にバランスがとれるポジションで、ここを真っすぐ動かすイメージをもつ。フェースは開いたまま動くが、これも気にしなくていい。

  • クラブが左右均衡になるところがバランスポイント。

  • バランスポイントが真っすぐ動くようにテークバック。

【ダウンスイングのポイント】クラブを寝かしたまま下ろしつつ体を左に回転

ダウンスイングでは下半身主導を意識せず体全体を左に回すだけ。腰幅と肩幅の違いが回転半径の違いを生み、骨盤が先に回って肩はあとから回る。

体の開きは気にせず一気に左へ回転する

ダウンスイングではクラブを立てない。逆に寝かせたほうがいいくらい。支点がないので、クラブを体の左サイドに置いたまま回転運動すれば、クラブは斜めの位置に戻ります。手は返さず腕と肩の台形を保ち、ヘッドで地面に円を描くイメージで体の右サイドにヘッドを下ろしましょう。

よく下半身主導と言われますが、これは振り子運動の場合です。クラブの関係が横位置にある二点吊り子では、体全体を左に回せばいい。体は開いても構いません。インパクトでフェースが開いたままの印象ですが、クラブの延長線が左サイドにあればフェースはスクエアに戻ります。

気をつけるのは胸を起さないこと。左への回転力がなくなるので、ダウンスイングでは胸を下に向けるようにします。

フェースは“開いたまま”でいい

回転運動が伴っているからクラブは立てず横にしたまま下せばいい。

肩と腕の台形を保ち、ヘッドで地面に円を描くイメージで体の右サイドにヘッドを下ろす。

よく言われる「クラブを立てる」というイメージはNG。

クラブが体の左にあればインパクトでフェースは閉じる

インパクトに至る過程では両手が交差してスクエアに。クラブが左サイドにあれば機能上体はこのように動く。

クラブヘッドは右前方に振り出される

回転が速くなるほどクラブが右前方に振り出される。これに負けないように動くことで大きな遠心力が生まれる。

回転運動さえ伴えばフェースを閉じようとしなくても閉じてくるのが二点吊り子。

手首をロックすると肩甲骨が大きく動く

手首の動きが抑えられると肩甲骨が動くようになりスイング時の回転力アップにつながる。手首を使いやすい人はハンドアップ気味に構えてもいい。

手首をロックすると肩甲骨から動くが(左)、手首を使うと動かない(右)。

前編はこちら

和田泰朗
わだ・ひろあき

1976年生まれ。宮城県出身。2013年、独自に提唱する「キープレフト理論」が認められWGTF(世界ゴルフ教師連盟)会員3万8千人のうち1%しかいない「マスター」となった。

協力/京王若葉台ゴルフ練習場

GOLF TODAY本誌 No.570 50~57ページより

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