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キャロウェイ「マーベリック」新登場!! ー次のAIはやさしさへー

エピックより飛んで、ローグよりやさしいと話題のマーベリック。

2020/02/18 ゴルフサプリ編集部

19年、キャロウェイが初めてAIを使ってフェースを設計した『エピックフラッシュ』は圧倒的なボール初速で日本ツアーを席巻。日本の男女ツアーでは9割を超える試合で使用率1位を記録。そして20年モデルではAIをさらに活用した『マーベリック』が登場!そこには、やさしさの進化があった。

豪華プロのマーベリック先行試打会に潜入取材!

「少しのミスではなく『やっちゃった』の大ミスがセーフになる」
石川 遼

「今回の試打では試合中のミスヒットでもここまで外すことはないというくらい、2本の柱の外側まで外して打ったのですが、それでも弾道がストレートで、音も良い。打感も良かったです。だから“やっちゃった”くらいのミスヒットがセーフになると思いました」

「ヒールに強いのはフェードヒッターやスライサーに有利」
河本 結

「これだけミスヒットに強いと、フェースを広く使える安心感があります。普通はヒールヒットすると大きく曲がってしまいますが、『マーベリック』はほとんど曲がらないのでフェードヒッターやアマチュアでスライスに悩む人に有利ですね」

「打感が良くなったし、3Wは下側ヒットで270ヤード飛んだ」
深堀圭一郎

「ドライバーとFWを打って感じたのは、打感がすごく良くなったことです。音が抑えられていてすごく心地良いです。打点別で言うとFWはとにかく下側ヒットに強いので、打球が上がらないアマチュアには最高の武器になるはずです」

石川遼、河本結、深堀圭一郎の3人はわざと打点を上下左右に外してもボール初速が落ちないことに驚いていた。

芯を外した『マーベリック』が芯で打った『エピック』より飛んだ

1月15日に発表されたキャロウェイの20年モデル『マーベリック』。実は発表前の昨年12月には石川遼、河本結、深堀圭一郎がはじめて『マーベリック』を打つ豪華な先行試打イベントが開催されていた。

ヒールに当たっても300ヤード超え!

昨年の男子ツアーでは『エピックフラッシュサブゼロ︎(以下、エピックフラッシュ)』を使用した石川遼の飛距離アップが話題になった。年間の平均飛距離は18年は289・35ヤードだったが、19年は300・92ヤードと10ヤード以上も伸びている。だからこそ石川遼は、

「正直、今のドライバーの飛距離は相当凄いので、ガチンコでトラックマンで計測すると聞いて大丈夫かなと思いました」

と素直に語っていた。しかし、『マーベリック』の結果は予想以上の圧勝だった。今回はセンターだけでなくトゥ側、ヒール側で打って計測したのだが、『エピックフラッシュ』のセンターヒットよりも『マーベリック』のヒールヒットの方が初速も飛距離も上だった。

「2本の柱よりもさらにヒール寄りで打ったのに飛距離が300ヤードを超えていたのは驚きました。ボール初速も『マーベリック』はセンターヒットとヒール側、トゥ側、さらに上下に打点がズレてもほとんど変わりません」

『マーベリック』を絶賛したのは石川遼だけではない。昨年、大ブレークした河本結もミスヒット時の弾道について、

「私はフェードヒッターなのでヒールに当たることもあるのですが、『マーベリック』はヒールでも飛距離が落ちないし、打球が曲がらないから武器になります」

また『マーベリック』のFWを打った深堀圭一郎は、

「特にアマチュアの皆さんは、3Wで下側に当たることが多いと思いますが、『マーベリック』は下側に当たってもソールが滑る感じで打球が上がるし、ボール初速も早いです」
 
3人のプロがミスヒットしたときでも飛距離、ボール初速がほとんど変わらない『マーベリック』。その秘密はAIフェースの進化にあるようだ。

『マーベリック』のボール初速は2本の柱の外側でもセンターとほぼ同じ!

「マーベリックで最も外したときでも、エピックの最高速度より速かった」
石川 遼

石川遼が『エピックフラッシュ』で打ったときのボール初速で最速だったのが74.9m/s。しかし、『マーベリック』では上下左右に大きく打点を外した中で、最もボール初速が遅かったヒール上側でも75.1m/sと『エピックフラッシュ』の最高速度より速かった。

今回はAIをフェースだけでなく打球音や形状にも活用しました

キャロウェイ ゴルフ
R&D担当 上席副社長

アラン・ホックネル

AIの進化でタイプ別、番手別の最適フェース

『エピック フラッシュ』では出来なかったこと

わずか1年で、なぜ『エピックフラッシュ』から『マーベリック』には大きな進化があったのか?それはAIにとっては“わずか1年”ではなかったからだ。キャロウェイはAIに大幅な投資を行い、『エピックフラッシュ』の開発時に比べてAIの処理速度は約34倍になった。米国本社で開発部門の指揮を執るアラン・ホックネル氏は『エピックフラッシュ』と『マーベリック』の開発の違いについて、

「我々にとって『エピックフラッシュ』は初めてAIを使って開発したモデルでした。未知数なところもあり、『エピックフラッシュ』ではボール初速を最大化する、ルール適合を守る、耐久性をクリアするという3つの要素に限定して開発をスタートしました。その結果、ボール初速では驚くべき性能のフェースが完成したと思っています。しかし今回は2作目ということで、開発チームもAIの活用法がわかり、より細かいリクエストを出すことができました」

新しくAIに要求したのがミスヒットを想定したやさしさだ。

「今回はボール初速、ルール適合、耐久性は大前提とした上で、フェースのどこに当たっても初速が落ちないこと、打点がズレたときのスピン量の安定など、さらにチャレンジなレベルでAIをフル活用できました。その結果、高初速エリアが最大限に広がったフェースが完成しました」

また、今回の『マーベリック』では、より明確にゴルファーのミスや傾向をAIにインプットしたと語る。

「3タイプのフェース設計はすべて異なるものですが、それはAIに違うタイプのゴルファー像をインプットしたからです。例えば『マックス』ではスライスタイプのスイング軌道や、打球のバラツキが大きいゴルファーをインプット。逆に『サブゼロ』ではヘッドスピードが速く、打点が安定した人の情報を入れています。スタンダードの『マーベリック』は最も一般的なゴルファーの打点のバラツキやスピンを想定したフェース設計になっています」

フェース設計の違いはドライバーだけではなく、『マーベリック』はドライバー、FW、UT、アイアンまですべて3タイプあり、それぞれターゲットに合わせたフェース設計になっている。FW、UT、アイアンでは番手別の違いもAIにインプットして設計に反映しているのだ。

さらに前作『エピックフラッシュ』でAIが設計したのはフェースだけだったが、『マーベリック』ではヘッド全体に関わっている。

「ドライバーではAIに打球音の分析をインプットして、心地良い打球音が出るヘッド形状とサウンドリブ設計をしています。またFWのリーディングエッジもAIと開発チームの知識を結集し、3タイプでそれぞれ異なるリーディングエッジになりました」

テクノロジーの進化はAIの進化だけではない。キャロウェイの開発部門にとって“2回目のAIとの共同作業”になったことで『マーベリック』はやさしさが格段に向上。キャロウェイの開発部門にとって1年は大きな進化を遂げるのに十分な時間だったのだ。

3タイプのドライバ ーもフェース設計は違うものに!

MAVRIK MAVRIK Sub Zero
中・上級者好みの操作性と強弾道
マーベリック サブゼロ


●SPEC
ヘッド体積/450㎤
ロフト角/9、10.5度
クラブ長さ/45.75(ツアーAD SZ-5 タイプⅡ)
シャフト/ツアーAD SZ-5 タイプⅡ、
ツアーAD XC-6、
スピーダーエボリューション VI 661、
テンセイ オレンジ CK プロ60、ディアマナ ZF60
価格/7万7000円+税~

MAVRIK
空力効果でヘッドスピードUPも!
マーベリック

●SPEC
ヘッド体積/460㎤
ロフト角/9、10.5、12度(受注生産)
クラブ長さ/45.75(ディアマナ 50 for Callaway)
シャフト/ディアマナ 50 for Callaway、
ツアーAD XC-6、
スピーダーエボリューション VI 661、
ディアマナ ZF 60
価格/7万7000円+税~

MAVRIK MAX
最大限のやさしさでつかまりも抜群!
マーベリック マックス

●SPEC
ヘッド体積/460㎤
ロフト角/9、10.5
クラブ長さ/45.75(ディアマナ 40 for Callaway)
シャフト/ディアマナ 40 for Callaway
価格/7万7000円+税

アイアン初のAIフェース!FWは番手別の形状に

アイアンやユーティリティでは初めてAIがデザインしたフェースを採用。番手別でもロングアイアン、ミドルアイアン、ショートアイアンで最適なフェースにしている。FWでも3W、5W、7Wと番手別にAIがフェースを設計。

フェースは新素材によって約6グラム軽量化

『エピックフラッシュ』のフェース素材は6-4チタンだったが、『マーベリック』では軽量て強度の高いFS2Sという新素材のチタンを使うことで、約6グラムも軽量化された。

空気抵抗を抑えるサイクロン形状でヘッドスピードUP!

『エピックフラッシュスター』や『ローグスター』はシャローバック形状だったが、『マーベリック』ではクラウンはフラットに近く、ソール部分が高くなったサイクロン形状。その形状によって空気抵抗を抑え、ヘッドスピードを上げる効果を生む。

2月7日に発売された『マーベリック』と『マーベリックサブゼロ』。『マーベリックマックス』のみ4月発売。

【問い合わせ先】
キャロウェイゴルフ株式会社
フリーダイヤル:0120-300-147
ウェブサイト:https://www.callawaygolf.jp/

取材協力/東名カントリークラブ

GOLF TODAY本誌 No.573 17〜21ページより

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