2020年最新&定番アイアンを分析|マッスルから激飛びまで群雄割拠
軟鉄!どれがいい?誰に合う?アイアン セレクトガイド Part1
「どれを選べばいいのかよくわからない」というのがクラブを選ぶ際の本音だろう。ドライバーについてはいろいろと口コミも耳に入ってくるけれど、特にアイアンはよくわからない。そんな人のために、二人のプロが最新&定番アイアンの性格を分析します。
アイアンは構造での分類だけでも4種類もある
その昔は、マッスルバックかキャビティバックの2種類しかなかったが、現在ではマッスルバック、キャビティ、ポケットキャビティ、中空と構造だけでも4種類もある。さらに、激飛びというカテゴリーまで出現し、同じ7番でもロフト角は35度前後から26前後まで多様化が進み、これにヘッドの素材まで含めたら、その組み合わせは数百に及ぶ。
自分にピッタリのアイアンが見つかるという意味では、多種多様というのはありがたいが、その反面“見つける”ことが難しくなっているのも事実。
そこで、計測と試打のプロに最新&定番アイアンの分析を依頼したところ、計測データで4タイプに分類された。自分に合ったタイプが分かれば、試打による評価と合わせて、ピッタリのアイアンがすぐに見つかります。
データ分析のプロ
杉山公平(ドクター スギ)
大手クラブメーカーで27年間クラブ開発に携わる。現在は大手ゴルフ量販、二木ゴルフで取り扱うすべてのクラブを分析し、各店の店員にクラブのフィッティングを指導する、クラブ分析&フィッティングのプロ。
試打のプロ
高橋 良明(たかはし・よしあき)
1983年生まれ、37歳、東京都出身。2013年プロ入会。サザンヤードCC所属、ツアーにチャレンジする傍ら、ゴルフメディアでの試打テスターも務め、毎年ニューモデルを打ち続けているベテランテスター。
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[計測で分析]ヘッドの長さとリーディングエッジの浮きでゴルファーとの相性が分かる!
ヘッドの長さは、ヘッドターンの量と相性が、リーディングエッジの浮きは入射角と相性がある。
ヘッドの長さとリーディング エッジの浮きで返りやすさと バウンスの効きが判断できる
ヘッドが長ければヘッドが返る動きは“ゆっくり”になり、短ければ“クルッと”返りやすくなりますから、ヘッドを返しながら打ちたい人には、短いヘッドが、返す動作が少ない人には長いヘッドが合います。
また、リーディングエッジの浮きが大きい=バウンスが大きいということですから、打ち込む人には浮きが大きいヘッドが、はらい打つ人には浮きが小さいヘッドが合います。今回紹介するアイアンをすべて計測してABCDの4タイプに分類して紹介します。
アイアンの飛びはロフトで決まる!
もともとアイアンは番手ごとに飛距離の差が出るようにロフトが変えられています。つまり、アイアンの飛距離はロフトで決まるわけです。7番アイアンのロフトをスタンダード、飛び系、激飛びの3つに分けると次のようになります。
[試打で分析]計測データでの分類は同じでも打感や球の高さはイロイロ
フィーリングの違いは試打で評価
計測での分類は4タイプでも、打感や球の高さ、つかまりなどはモデルごとに違うもの。そこで、実際に球を打った時の打ち味やフィーリングを5つの項目に分けて試打テストを実施。
プロによる試打に加えて、編集部員3名が皆様に代わって試打を行い、プロの評価の隣に編集部員の試打評価の平均値を掲載しています。
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プロにとってやさしいクラブとアマチユアにとってやさしいクラブは微妙に違うことと、打感などの好みにも違いがあるもの。アマチュア目線で試打を行った編集部員はこの3人です。
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研修生上がりの腕利きゴルファー。ベストスコア68。
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寄せワンでスコアを稼ぐシニアゴルファー。
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ドライバーが苦手でスコアが伸びないもののアイアンは得意。
私にはこれが良かった
アイアンを試打した3人の編集部テスターそれぞれが、今回試打した中から「自分にはこれが合っていた」と感じたベスト3を紹介。そして、その理由を高橋プロに分析してもらった。あなた自身のアイアン選びの参考にしてください。
あいりのMyベスト3はコレ
アイアンはやっぱり顔が気になります、3本で大きさは少し違いますが“すっと”構えられるのが良かったです。あとはヘッドの操作性というか、インパクトでフェースの向きを合わせやすかったのが気に入りました。3本とも上がりやすいのも気に入りました。
あいりさんは、元研修生だけあってどちらかというと上級者好みのオーソドックスな形状を選んでいます。とは言え、やっぱり女性なので大きなヘッドやフェースが長いヘッドだと開いて当たるミスが出るので、返しやすい短めのヘッドを選んでいます。
のみ助のMyベスト3はコレ
曲がりが少ないことと、上がり過ぎないで飛距離が出る、ミスヒットにも強いと感じたのでこの3本になりました。やさしさで選ぶならオノフかコブラのどちらか、打感とか顔とかも含めて総合力で選ぶとIF-700を選ぶと思います。
のみ助さんは、ややアウトイン軌道で、ヘッドの入射角がきついのがスイングのクセです。バックスピンが多くなって球が上がり過ぎることとトゥヒットが多くなりやすいので、上がり過ぎずにトゥヒットにも強いものを選んでいます。
ゴルフライダーKのMyベスト3はコレ
上がりやすくてミスショットが出にくいからやさしいと感じた3本を選びました。TC920はそれほどではありませんが、他の2本はグースが大きめで見るからにやさしそうなので、安心感もポイントでした。3本とも曲がらないしやさしかった。
ゴルフライダーKさんは、打点がバラつくのがクセ。特にトップ気味のミスが多いので、スイートエリアが広くてフェースの下のミスヒットに強いものを選んでいます。それに、どれも球のつかまりもいいモデルを選んでいますね。
GOLF TODAY本誌 No.576 89〜93/104ページより
●軟鉄! どれがいい? 誰に合う? アイアン セレクトガイド Part1
・アイアン戦国時代だから計測と試打で性格を分析!
・このモデルはココに注目! アイアン最新テクノロジー
・2020 アイアンカタログ①