ノー・モア3パット! 入るパターの見つけ方
パター選びの5大ポイントを解説(オフセット|重心角|サイトライン|ヘッド幅|打感・打音)
パーオンしても3パットならボギー。一方、ボギーオンでも1パットならパーで収まる。いかに3パットを減らして、1パットを増やすかが、スコアメイクの鍵。パットが決まるかどうかは、腕もあるけれどパター選びも重要な要素だ。スコアアップの役に立つ“入る”パターの選び方を紹介します。
自分のアドレス、自分のストロークに合ったパターを使えば入る!
ヘッド形状、ネック形状、インサートの違いで相性が変わる
ヘッド形状が同じパターでも、センターシャフト、ベンドシャフト、ショートスラントとバリエーションが用意されているパターが増えていますが、その違いでゴルファーとの相性が変わります。その他、インサートや、ヘッド形状にも相性があり、それぞれの違いと選び方を紹介します。あなたと相性ピッタリのパターを見つけてください。
解説&テスター
高橋 良明(たかはし・よしあき)
1983年生まれ、37歳、東京都出身。2013年プロ入会。サザンヤードCC所属、ツアーにチャレンジする傍ら、ゴルフメディアでの試打テスターも務め、毎年ニューモデルを打ち続けているベテランテスター。
編集部テスター紹介
ゴルフライダーK
ゴルフ歴18年
平均スコア98
ドライバーが苦手でスコアが伸びないもののアイアンは得意。
あいり
ゴルフ歴11年
平均スコア82
研修生上がりの腕利きゴルファー。ベストスコアは68。
のみ助
ゴルフ歴35年
平均スコア90
寄せワンでスコアを稼ぐシニアゴルファー。
距離感と方向性どう選ぶ?
入るパター選びは方向性から!
パットは距離感と方向性そしてラインの読みが合えば入ります。ラインの読みは勘と経験が必要ですが、距離感と方向性はパター選びで作ることができます。この時に優先すべきは方向性。狙った所へ打てれば、ショートパットを外さなくなって、自然と3パットが減るということです。
[入るパターの選び方|方向性]入るパターはオフセット→重心角→サイトラインの順に選ぶのが正解
入るパター選びの第一歩は方向性。
どうやって選べば方向が良くなるのか?
そのキーワードは、オフセットと重心角、サイトラインだ。
オフセットの選び方→アドレスの球の位置が左ならオフセットは小。球が右ならオフセットは大がいい。
アドレスの球の位置はこれで分かる
ボールが落ちた場所とマーカーの位置関係でアドレスの球の位置が分かる
重心角の選び方|重心角はストローク中のフェースの開閉に合わせる
フェースの開閉はこれで分かる〈ストローク軌道のイメージ〉
ストローク軌道のイメージが湧かない人はこれでチェック
(パッティングの大原則)パッティングの方向はインパクトのフェース向きで決まる!
球はインパクトしたフェース向きに直角の方向へコロがる
パッティングはヘッドスピードが遅く、芝とボールの抵抗が大きいため、アウトサイド・インやインサイド・アウトと言ったヘッド軌道に関係なく、インパクトした時のフェース向きに直角の方向にコロがっていく。
だからスクエアなアドレスとインパクトを生むパターを選べば、狙ったところへ打てる!
ポイント1|オフセットでスクエアな構えを作る
オフセットが合っていないとアドレスでスクエアに構えられない
アドレスのボールの位置とオフセットの大小には相性があります。アドレスのボールの位置は人それぞれ違いますから、自分のボールの位置とオフセットを合わせなければ、スクエアに構えることが難しくなります。
ポイント2|重心角でスクエアなインパクトを作る
シャフト軸線がフェースのどこに向かっているかで重心角が変わり、重心角の違いはストローク中のヘッドターンに影響します。
ポイント3|サイトラインは好みで選べばOK
サイトラインは好みで選べばOKですが。パッティングする方向に水平方向(横)のサイトラインが合う人と、直角方向(縦)のサイトラインが合う人に分かれます。自分に合うのがどちらなのかを知っておくとよいでしょう。
[入るパターの選び方|距離感]安定した距離感はヘッド形状と打感・打音で作る!
方向性が良くなったら、距離感が合えば鬼に金棒だ。
距離感の合うパターの選び方には2つのポイントがあった。
ポイント4|打ちたいならヘッド幅(狭)押したいならヘッド幅(広)
自分に合ったオフセットで色々なものを打ち比べるといい
5つのポイントで入るパターの選び方を紹介しましたが、やはりオフセットが一番重要だと思っています。ボールの落下テストでご自分に合ったオフセットを確認したら、そのオフセットの中で色々なパターを打ち比べれば、距離感も方向性もバッチリのパターが見つかります。
また、今回32機種のパターを試打して、タイプ別に紹介していますので、参考にしてください。
打つタイプ
押すタイプ
ポイント5|ショートが多いならソフトな打感や音が小さいもの、オーバーが多いならソリッドな打感や音が大きいものがいい
自分の動作とフィーリングがマッチすれば距離感が養われる
音と打感を分けて考える必要は特にありません両方合わせて“軟らかい”o“r硬い”“、ソフト”o“rソリッド”でOK。それよりも、自分が5ヤードのパッティングをした時に、音と感触を合わせて得られた“打感”が5ヤードになるものを選びましょう。
グリップの太さはどうやって選ぶ?
しっくりくる太さを基準にするといい
パターのグリップは握った時に“しっくり”来る太さが基本です。クリップが細いと微妙にタッチが出しやすい反面、方向安定性が損なわれ、反対に、太いと微妙なタッチを出しにくくなる半面、方向安定性は上がります。しっくり来る太さを基準に、方向性重視なら“太め”、距離感重視なら“細め”を選ぶといいでしょう。
協力/サザンヤードCC(茨城県)
GOLF TODAY本誌 No.580 89〜95ページより