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ミズノ ミズノプロ FLI-HIアイアン型ユーティリティ試打評価

試打のスペシャリスト・高橋良明の本気レビュー

2021/01/27 ゴルフサプリ編集部

ミズノの「FLI-HI(フライハイ)」はアイアン型ユーティリティとしてはもっとも歴史のあるクラブです。2001年発売の初代モデル『T-ZOID FLI-HI』から『ミズノ FLI-HI』、『MP FLI-HI』、そして『ミズノプロ FLI-HI』。時代によってシリーズ名が変遷しても「高く飛ぶ」という意味の「FLI-HI」という称号は代々受け継がれてきました。その最進化版の『ミズノプロ FLI-HI』の使い心地を「試打のスペシャリスト」高橋良明が検証します。

[目次]

ミズノ ミズノプロ FLI-HIアイアン型ユーティリティの総合評価

ミズノ ミズノプロ FLI-HI

飛距離性能★★☆☆☆(2/5)
操作性★★★★★(5/5)
打球感★★★★☆(4/5)
上がりやすさ★★☆☆☆(2/5)
総合評価★★★★☆(4/5)

ミズノ ミズノプロ FLI-HIアイアン型ユーティリティの特徴

ステンレスボディに反発力の高いマレージングフェースを複合し、中空部分には比重の大きなタングステンウエイトを搭載。ここまでは同じカテゴリーのライバルと横並びですが、『ミズノプロ FLI-HI』には際立った特色があります。

「ミズノプロ」のアイアンと同じ薄さまでシェイプされたトップブレードなどかまえたときのシャープな見た目はアイアンそのもの

しかし、中空のメリットを生かした低く深い重心設計によりアイアンよりも球が上がりやすく、ミスに対する許容性も高くなっています。

特徴

  • 飛距離と方向が安定する高慣性モーメント設計
  • ストロングロフトでも球の上がりやすい低深重心設計
  • ロフト調整によりセット全体で飛距離の階段を作れる

特徴1. 飛距離と方向が安定する高慣性モーメント設計

高強度で薄肉化しやすいマレージング鋼はアイアン型ユーティリティや飛び系アイアンのフェースによく使われる素材です。

『ミズノプロ FLI-HI』はマレージング鋼の中でもとくに粘りがあり優れた反発力が得られる「HT1770M」を採用してボール初速アップを実現しています。

また、中空構造の内部トゥ側にタングステンウエイトを配置。トゥ・ヒール方向の慣性モーメントを高くすることで、打点がバラついたときの飛距離ロスと方向のぶれを小さくしています。

特徴2. ストロングロフトでも球の上がりやすい低深重心設計

トゥ側に配置されたタングステンウエイトには、トゥ・ヒール方向の慣性モーメントを高くすると同時にヘッドの重心位置を下げる効果があります。

『ミズノプロ FLI-HI』のスイートスポット高さ(フェース面上の重心)は19ミリで、前作『MP FLI-HI』の21ミリと比べて2ミリも低くなっています。また、重心深度は同じ前作と同じ6ミリをキープ。

低く深い重心設計により、ロフトが2度立っていてもボールが上がりやすくなっています。

特徴3. ロフト調整によりセット全体で飛距離の階段を作れる

アイアンやウッドなど他の番手とのつながりを重視しているところも『ミズノプロ FLI-HI』のこだわりです。

軟らかいステンレス製のボディはネックを曲げることが可能。ロフトを調整して手持ちのアイアンセットやウッドとの飛距離差を補正し、均等な距離の階段を作ることができます。球のつかまり具合もライ角で調整できます。

また、トップブレードの厚さが「ミズノプロ」シリーズの4番アイアンと同じになるように設計されているので、アイアンと同じ感覚でかまえることができます。

ミズノ ミズノプロ FLI-HIアイアン型ユーティリティのスペック

「FLI-HI」の最新モデルはカスタム専用モデルとして登場しました。ロフトバリエーションは19度(#3)と22度(#3)ですが、プラスマイナス1度の範囲で調整可能。従来モデルの2番(18度)の距離もカバーできるようになっています。長さは前作より0.25インチ短くなって振りやすさがアップしています。

メーカーミズノ(MIZUNO)
製品名ミズノプロ FLI-HI アイアン型ユーティリティ
ヘッド素材ボディ:ソフトステンレススチール(SUS431)精密鋳造
フェース:クロムモリブデン鋼(SCM435)精密鍛造
キャビティ部:タングステンウエイト
番手/ロフト角#3/19度
#4/22度
#5/25度
シャフト装着例カーボン:MFUSION i、OTi85、MCI 80、Tour AD-75
スチール:、ダイナミックゴールド、NS PRO Zeros 7、NS PRO 950GH neo、NS PRO MODUS3 TOUR120
長さ(#3)38.75インチ
価格スチールシャフト(ダイナミックゴールド):23,000円+税
スチールシャフト(NS PRO Zeros 7):24,000円+税
スチールシャフト(NS PRO 950GH neo):24,000円+税
スチールシャフト(NS PRO MODUS3 TOUR120):24,000円+税
カーボンシャフト(MFUSION i):25,000円+税
カーボンシャフト(MCI 80):28,000円+税
カーボンシャフト(Tour AD-75):29,000円+税
カーボンシャフト(OTi85):30,000円+税
公式サイトミズノ(MIZUNO)公式サイト

ミズノ ミズノプロ FLI-HIアイアン型ユーティリティを試打レビュー

もっともアイアンらしいアイアン型ユーティリティといわれている『ミズノプロ FLI-HI』は飛びと打感、やさしさと操作性をどのように両立させているのか。ギアに詳しいプロゴルファー高橋良明が検証しました。

試打レビュー

  • 軟らかなフィーリングはまるでマッスルバックアイアン
  • 抜けがいいから球筋を自由自在にコントロールできる
  • グリーンをねらうために適度な高さと安定した飛距離性能

軟らかなフィーリングはまるでマッスルバックアイアン

こんなに顔のきれいなユーティリティはいままで見たことがありません。中空のアイアン型ユーティリティといえば弾きのよさを売り物にしているクラブがほとんどですが、『ミズノプロ FLI-HI』は当たったときに球がフェースに長くのっている感触でとても中空とは思えません。

素材なのか構造なのか理由はよく分かりませんが、いままで打ったユーティリティの中では打感はもっとも軟らかく、見た目と合わせてふつうのマッスルバックアイアンを打っているようなフィーリングです。

かっこよさと気持ちのよさではアイアン型ユーティリティの中でピカイチ。ただしそのかわりに難しさも一番です。

抜けがいいから球筋を自由自在にコントロールできる

操作性は抜群です。その秘密はユーティリティの次元を完全に超えた抜けのよさにあります。ユーティリティにしては幅が狭めで丸みのあるソールのおかげで、フェースの向きやヘッドを抜く方向を思った通りにコントロールできます。

フックを打つのにソールが接地したときの弾きでヘッドをターンさせて球をつかまえるのはとてもかんたん。逆にスライスを打つ場合は、ソールのヒール側が薄く作られているので、ソールを深くもぐらせてもフェースの向きが変わらずそのままきれいに左へ抜けてくれます。

もちろん、フックやスライスだけでなく高低もアイアンのように自由自在に打ち分けられます。

グリーンをねらうために適度な高さと安定した飛距離性能

『ミズノプロ FLI-HI』はロフトがやや立っていることもあってふつうの軟鉄鍛造アイアンよりもボール初速が出ます。また、重心が低いので球は拾いやすくなっています。

ただ、ロングアイアンと比べてある程度飛ぶことは飛びますが、決して他の多くのユーティリティのように球がポーンと高く上がってくれて誰でもかんたんに飛ばせるクラブというわけではありません。

ロングアイアンを使ってそれなりの飛距離を出せる人が、もう少し球の高さを出してボールを止めたり、芯を外したときの距離や方向のバラつきを小さくしたりといった使い方がこのクラブの本来の役割でしょう。

ミズノ ミズノプロ FLI-HIアイアン型ユーティリティがおすすめの人

ユーティリティとは思えないほど操作性が高く難しいクラブですが、初代から20年も続いているのはニーズがあるからです。プロや上級者向きのクラブであることは間違いありません。

ウッド型ユーティリティや他のアイアン型ユーティリティにはない操作性を求める人や、アイアンからの流れを大切にする人には『ミズノプロ FLI-HI』はドンピシャではまるしょう。

いま3番や4番アイアンを使っているけれど、もう少しやさしいクラブを使いたい人、ほんのちょっとだけ高さが欲しいという人にもおすすめできます。

とくに、そんなに球が上がって欲しくないけれど、アイアンだと止め切れないかなという人たちにとってはちょうど痒いところに手が届くようなクラブでしょう。

使いこなすには技術やパワーが必要でヘッドスピードでいえば45m/sは欲しいところです。

ミズノ ミズノプロ FLI-HIアイアン型ユーティリティの評価

見た目の美しさといい、操作性といい、打感の軟らかさといい、『ミズノプロ FLI-HI』とミズノの軟鉄鍛造アイアンとは相通じる部分が多く、まったく同じように打てるクラブです。

ユーティリティとして寛容性や上がりやすさも持ち合わせていますが、それは飛距離を稼ぐためではなく、200ヤード先のターゲットに対して縦のブレ幅も横のブレ幅も小さくしてねらっていくためのものです。

対象となるゴルファーは限られますが、ピンポイントではまる人にはとても強力な武器になってくれるでしょう。


テスター/高橋良明(たかはし・よしあき)

1983年生まれ、東京都出身。2013年プロ入会。サザンヤードCC所属。ツアーに挑戦するかたわら、ゴルフ専門誌やウェブメディアでテスターを務める。毎年出る新製品をほぼ打ち尽くす試打のスペシャリスト。

協力/サザンヤードカントリークラブ

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