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フォーティーンCU-218ユーティリティ・ウッド試打評価レビュー

高橋良明の本気レビュー

2021/05/19 ゴルフサプリ編集部

フォーティーンCU-218ユーティリティ・ウッド

オーソドックスで構えやすい形状にこだわりながら、番手別の重心設計によって強弾道の大きな飛びと高い弾道による狙いやすさを両立した『CU-218』。女性から競技ゴルファーまで幅広いゴルファーにターゲットを広げたフォーティーンの自信作の飛びと打ちやすさについて「試打のスペシャリスト」高橋良明がレポートします。

[目次]

フォーティーン CU-218 ユーティリティ・ウッドの総合評価

フォーティーンCU-218ユーティリティ・ウッド

飛距離性能★★★★☆(4/5)
打球感★★★★☆(4/5)
操作性★★★★☆(4/5)
上がりやすさ★★★★☆(4/5)
総合評価★★★★☆(4/5)

フォーティーン CU-218 ユーティリティ・ウッドの特徴

フォーティーンCU-218ユーティリティ・ウッド

『CU-218』は投影面積が大きくリーディングエッジに丸みのあるウッドタイプのユーティリティです。

ユーティリティの大きな役割は飛距離を出すこととグリーンで止めること。

相反する両者の性能のバランスをどうとるかでユーティリティの性格は変わってきますが、フォーティーンでは『CU-218』の重心位置やヘッド形状を番手別に緻密に設計することで、番手ごとに求められる飛距離性能と止まりやすさの両方を実現しました。

特徴

  • 安心感があって球が上がりやすいシャローなヘッド
  • 各番手の理想的な弾道実現する「番手別重心設計」
  • 構えやすさと打ちやすさを追求したヘッド形状

特徴1. 安心感があって球が上がりやすいシャローなヘッド

フォーティーンCU-218ユーティリティ・ウッド

最近はフェース周りがスクエアなハイブリッドタイプのユーティリティが増えていますが、『CU-218』はオーソドックスなウッド型のユーティリティです。

投影面積が大きくシャローなヘッドはフェアウェイウッドのように見た目の安心感が大きく、低重心で球が浮きやすいのが特徴です。

一方、重心深度はあまり深過ぎず浅過ぎない位置に設定。ただ上がるだけでなく高打ち出し・低スピンの風に負けない強弾道で飛ばせるユーティリティとなっています。

特徴2. 各番手の理想的な弾道実現する「番手別重心設計」

『CU-218』は低重心をベースにしながら、番手ごとに重心位置を微調整することで最適な打ち出し角とスピン量を実現しています。

1iと3iはより低重心で吹け上がりを抑えた高く強い弾道で飛ばせる飛距離重視設計。
5iと7iは重心をやや高くして適度なスピンが入ることでより高い弾道で上からグリーンを狙って止めやすい設計になっています。

一方、重心距離は全番手統一され、慣性モーメントもほぼ同じ大きさ。どの番手も同じように振ることができます。

特徴3. 構えやすさと打ちやすさを追求したヘッド形状

フォーティーンCU-218ユーティリティ・ウッド

オーソドックスで構えやすい形状は『CU-218』の特色です。フェアウェイウッド並みに大きなヘッドは初中級者にとって安心感があり、ネック形状、フェースプログレッション、トップライン、クラウンの丸みなどの繊細な作り込みにより上級者にとってはスクエアに合わせやすく球筋をイメージできる顔になっています。

また、長い番手はフェースプログレッション(FP)が大きめでウッドのように球を拾うイメージ短い番手はFPが小さめでアイアンのように上から打ち込むイメージを出せます。

フォーティーン CU-218 ユーティリティ・ウッドのスペック

『CU-218』は奇数番手のみのラインナップとなっています。番手間のロフト差が十分あるためアマチュアでも飛距離差が出しやすく、ロフトと番手の関係が飛び系アイアンとほぼ同じなので適正な番手を選びやすくなっています。

また、シャフトは軽量でヘッドが走る『FT-16h』が標準で、少し重めでしっかり叩ける『FT-17h』は受注生産扱いとなっています。

メーカーフォーティーン
製品名CU-218 ユーティリティ・ウッド
ヘッド素材ボディ:AM355Pスチール
フェース:455スチール
番手/ロフト角1i/17度
3i/20度
5i/24度
7i/28度
シャフトカーボン:FT-16h(L、R、S)、FT-17h(R 、S)
長さ(3i)41インチ
重量/バランス(3i)341g/C9(FT-16h、S)
価格41,800円(税込)
公式サイトフォーティーン公式サイト

フォーティーン CU-218 ユーティリティ・ウッドを試打レビュー

フォーティーンCU-218ユーティリティ・ウッド

アベレージゴルファーにとって安心感のある大きさと上級者が構えやすい顔。そして風に負けない強弾道とグリーンに止まる高さ。『CU-218』相反する性能をどのように両立させているのか、高橋良明が試打で確かめました。

試打レビュー

  • ミスヒットに対する強さとやわらかい打感が両立
  • 長い番手も上がりやすく、キャリーとランが稼げる
  • 短い番手はさらに上がりやすくピンそばに止められる

ミスヒットに対する強さとやわらかい打感が両立

やさしそうな見た目、安心感は『CU-218』の一番の特徴といってもいいでしょう。ヘッドはフェアウェイウッドに近いくらいの大きさがあり、ミスヒットに強くなっています。

そしてやさしい割に打感がいいところも『CU-218』の特色です。最近のユーティリティは弾き感の強いモデルが増えていますが、『CU-218』の打感はすごくやわらかくて音も低めです。ボールを弾くよりはつぶしていくようなフィーリングで、見た目はウッドですが打感はどちらかといえばアイアンや昔のメタルウッドに近いと思います。

大きさの割には操作性がよく、ライン方向に打ち出したりスピンを入れて球筋を操作したりできます。

長い番手も上がりやすく、キャリーとランが稼げる

アイアンはもちろんユーティリティでもロフトが20度以下になるとかなりヘッドスピードがないと球は上がりません。

しかし、『CU-218』の場合は17度(i1)でも20度(i3)でも球の高さが十分出ます。『CU-218』はロフトの立っている番手ほどリーディングエッジが前に出ていて、フェアウェイウッドのように払い打ちしても地面の球を拾いやすくなっています。

また、ソール幅が広い分だけ重心が低く球が浮きやすくなっています。フェースの下の方に当たっても球がグッと持ち上がって、スピンが少なめの強い弾道でキャリーが出て、ある程度ランも稼げます。

短い番手はさらに上がりやすくピンそばに止められる

『CU-218』の24度(i5)と28度(i7)は17度や20度と比べてヘッドがコンパクトでリーディングエッジがあまり前に出ていないので、ボールを少し右に置くイメージがあります。

ふつうに払い打っても球はロフトなりに上がり適度にスピンが入りますが、ボールを右に置いてヘッドを上から入れるとさらにスピン量が増えてロフト以上に球が持ち上がります。

これくらいの番手は常にグリーンやピンを狙っていきたい距離ですが、この高さを利用すればよほど硬いグリーンでない限りこぼれてオーバーする心配はなさそうです。

フォーティーン CU-218 ユーティリティ・ウッドがおすすめの人

『CU-218』はウッド型ユーティリティとしてはオーソドックスで幅広いゴルファーが使いやすい形状です。ヘッドが大きくてミスヒットに強く、アマチュアに多いヒール下のミスでもそんなにスライスしないので初心者やアベレージのスライサーにはぴったりです。

また、球がよく上がるので、アイアンが苦手な人やキャリーが出ない人にもおすすめします。

ただ大きくてやさしいだけでなく、ラインに対してスクエアに構えやすく球筋をイメージしやすいところも『CU-218』の長所。打感がよく操作性もあるのでこだわりの強い上級者や球筋をコントロールしたい競技ゴルファーの要求にも応えてくれます。

また、ユーティリティとしてはつかまりすぎないのでパワーのある人にもおすすめ。ロングアイアンの代わりに20度をポンと入れればラインを出しながら距離を出していけます。

フォーティーン CU-218 ユーティリティ・ウッドの評価

フォーティーンCU-218ユーティリティ・ウッド

ユーティリティもアイアンと同じように飛び系か操作系かに分かれていますが、『CU-218』は両方をカバーする懐の広いモデルです。

17度と20度はティショットで距離を稼いだりロングホールの2打目を届かせたりするクラブ、24度と28度は高い球でグリーンに止めるためのクラブ。番手の目的とクラブの性能が合致しているので使っていてあまり不満を感じることがありません。

また、ミスに強くて球の上がりやすい大型ヘッドは初中級者でも安心できるし、オーソドックスできれいな顔で上級者にも構えやすくなっています。


高橋良明

テスター/高橋良明(たかはし・よしあき)

1983年生まれ、東京都出身。2013年プロ入会。サザンヤードCC所属。ツアーに挑戦するかたわら、ゴルフ専門誌やウェブメディアでテスターを務める。毎年出る新製品はほぼ打ち尽くしている試打のスペシャリスト。