ツアー選手たちの契約変更2021|サポート体制の変化はプレーにどう影響する?
1月に新たに6人の女子プロとの契約を発表した本間ゴルフ。すでに契約を済ませていた後藤未有も加わり、7名でのオンライン記者発表会を実施した。
2021年シーズンは20年シーズンと統合され、例年とは異なるシーズンの幕開けだが、国内外から多くの契約変更のニュースが届いた。サポート体制が変わることで、プレーにはどう影響してくるのか? 2021年、契約に変化があったプロの情報をお届けしよう。
GOLF TODAY本誌 No.588 65〜67ページより
いつもと違う年だが契約には変化があった
プロゴルファーたちは、例年、オフに契約をリセットし、新シーズンを迎えるタイミングで契約継続や新規契約を発表する。今年も、契約に関してはさまざまな変化があった。
まず、月日にオンラインで行われた「TEAMHONMA新契約プロ」発表会は、本間ゴルフがJLPGAツアープロ名と新規契約をかわしたというもの。意外な面々が含まれており、驚かされた。
また、渋野日向子が従来のビームスゴルフに加え、アディダスゴルフのウェアも着用するというニュースが話題となった。今年は契約ではなくウェア提供という形になったため、異例のブランド着用という形になったようで、国内開幕戦から試合はビームスゴルフ、アメリカメジャー初戦「ANAインスピレーションズ」では、アディダスゴルフのウェアを着用していた。渋野はシューズもアディダスを着用しており、グローバルブランドであるアディダスのほうが、海外ではサポート体制も期待できるという観点からではないかと推測されている。
渋野日向子
ジョン・ラーム
トミー・フリートウッド
どの選手と契約するかでブランドイメージが変わる、メーカーサイドからのオファーは人気選手の証
クラブを変えるのは大きな賭けになる
プロたちにとって、試合で稼ぐ賞金以外に、契約金による収入は必要不可欠なものだ。だが、ことクラブやボールに関しては、なかなか契約変更しにくいのが現実。実際、過去にも、クラブ契約を変更した後、急に成績が出せなくなり、元に戻したというプロも少なくない。本間ゴルフと契約した成田美寿々、葭葉ルミといった選手は、長年、特定のメーカーとは契約せずに、さまざまなクラブを組み合わせて使っていたが、今回、クラブ契約を結んだことに驚かされた。それだけ、本間のクラブ、それを作るスタッフ、サポート体制を信頼したという証なのだと感じた。
トミー・フリートウッド
ジョン・ラーム
金谷拓実
本間ゴルフの新規契約プロたち
キム・ハヌル
目まぐるしく変わる女子のウェア契約
メーカーサイドからの売り込みも多いとか
クラブやボールと比較して、契約が変わりやすいのがウェア。特に女子プロは、変更が多い。ゴルフメーカーではなく、アパレルブランドが新たにゴルフウェアを製作し、ラインナップするケースも目立ってきており、マネジメント会社によると、ゴルフウェアとしての存在感をアピールするために、メーカーサイドからの売り込みも多いという。それだけ、女子ツアー選手たちの人気度が高まってきている証拠といえそうだ。
勝みなみ|Champion (チャンピオン)
成田美寿々|BLACK & WHITE (ブラックアンドホワイト)
イ・ボミ|MARK&LONA (マークアンドロナ)
エイミー・コガ|JUN&ROPE’ (ジュン アンド ロペ)
比嘉真美子|PING (ピンアパレル)
安田彩乃|St ANDREWS (セント・アンドリュース)
所属契約の内容も時代とともに変化している
以前は所属契約というと、束縛されるイメージが強く、所属企業のイベント参加などは最優先事項というケースも多かった。それが嫌で、所属はフリーとして、スポンサー契約でお金を集め、ツアーへの遠征費用などに充てるプロも少なくなかった。だが、最近は所属契約を結ぶことで、そのプロが自分たち企業の顔になるという考えの元、試合でいい成績を出すことを優先事項に考えるようになってきた。そのため、新たに所属先を探すプロも多くなってきているのだ。
上田桃子|ZOZO (ゾゾ)
古江彩佳|富士通
額賀辰徳|取手国際ゴルフ倶楽部
写真/明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント JGMA、中野義昌、ゲッティイメージおよびメーカー提供