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ツアー選手たちの契約変更2021|サポート体制の変化はプレーにどう影響する?

2021/06/21 ゴルフサプリ編集部

1月に新たに6人の女子プロとの契約を発表した本間ゴルフ。すでに契約を済ませていた後藤未有も加わり、7名でのオンライン記者発表会を実施した。

2021年シーズンは20年シーズンと統合され、例年とは異なるシーズンの幕開けだが、国内外から多くの契約変更のニュースが届いた。サポート体制が変わることで、プレーにはどう影響してくるのか? 2021年、契約に変化があったプロの情報をお届けしよう。

GOLF TODAY本誌 No.588 65〜67ページより

いつもと違う年だが契約には変化があった

プロゴルファーたちは、例年、オフに契約をリセットし、新シーズンを迎えるタイミングで契約継続や新規契約を発表する。今年も、契約に関してはさまざまな変化があった。

まず、月日にオンラインで行われた「TEAMHONMA新契約プロ」発表会は、本間ゴルフがJLPGAツアープロ名と新規契約をかわしたというもの。意外な面々が含まれており、驚かされた。

また、渋野日向子が従来のビームスゴルフに加え、アディダスゴルフのウェアも着用するというニュースが話題となった。今年は契約ではなくウェア提供という形になったため、異例のブランド着用という形になったようで、国内開幕戦から試合はビームスゴルフ、アメリカメジャー初戦「ANAインスピレーションズ」では、アディダスゴルフのウェアを着用していた。渋野はシューズもアディダスを着用しており、グローバルブランドであるアディダスのほうが、海外ではサポート体制も期待できるという観点からではないかと推測されている。

渋野日向子

ウェアは契約ではなく提供に。それにより、アディダスゴルフとビームスゴルフ、2社のウェアを着用する異例の形となった。

ジョン・ラーム

キャロウェイゴルフと契約。クラブ、ボール、オデッセイのパターに加え、TravisMathew(トラビスマシュー)のウェアも着用。

トミー・フリートウッド

ラームと入れ替わるかのようにテーラーメイドと契約したフリートウッド。SIM2ドライバーなど、クラブとボールを使用する。

どの選手と契約するかでブランドイメージが変わる、メーカーサイドからのオファーは人気選手の証

クラブを変えるのは大きな賭けになる

プロたちにとって、試合で稼ぐ賞金以外に、契約金による収入は必要不可欠なものだ。だが、ことクラブやボールに関しては、なかなか契約変更しにくいのが現実。実際、過去にも、クラブ契約を変更した後、急に成績が出せなくなり、元に戻したというプロも少なくない。本間ゴルフと契約した成田美寿々、葭葉ルミといった選手は、長年、特定のメーカーとは契約せずに、さまざまなクラブを組み合わせて使っていたが、今回、クラブ契約を結んだことに驚かされた。それだけ、本間のクラブ、それを作るスタッフ、サポート体制を信頼したという証なのだと感じた。

トミー・フリートウッド

クラブ契約フリーだったが、今シーズンからテーラーメイドゴルフと契約。SIM2ドライバーをはじめ、FW、アイアン、ボールを使用する。

ジョン・ラーム

アマチュア時代にキャロウェイのクラブやオデッセイパターを使っていたというラーム。マスターズでも好プレーを見せていた。

金谷拓実

2020年10月にプロ宣言をした金谷は、ウェアでラルフローレンとアンバサダー契約。その後ピンとクラブ契約、3月には太平洋クラブとスポンサー契約を締結し、順調な滑り出し。

本間ゴルフの新規契約プロたち

昨年までクラブ契約フリーの成田と葭葉が契約したことでも注目を集めた。

キム・ハヌル

2月26日にキャロウェイゴルフと総合用具契約締結を発表し、クラブ、ボール、オデッセイパターを使用。3試合目で、すでに上位争いに絡んだ。

目まぐるしく変わる女子のウェア契約

メーカーサイドからの売り込みも多いとか

クラブやボールと比較して、契約が変わりやすいのがウェア。特に女子プロは、変更が多い。ゴルフメーカーではなく、アパレルブランドが新たにゴルフウェアを製作し、ラインナップするケースも目立ってきており、マネジメント会社によると、ゴルフウェアとしての存在感をアピールするために、メーカーサイドからの売り込みも多いという。それだけ、女子ツアー選手たちの人気度が高まってきている証拠といえそうだ。

勝みなみ|Champion (チャンピオン)

先方からオファーを受け、チャンピオンとウェア契約。「シンプルなデザインでスイングしやすい」と話し、よりスポーティな印象が強くなった。

成田美寿々|BLACK & WHITE (ブラックアンドホワイト)

2021年誕生のホワイトラインというコレクションを着用。「ストレスを感じず、プレーにプラスになると確信した」とその着心地をコメント。

イ・ボミ|MARK&LONA (マークアンドロナ)

いい意味でゴルフアパレルらしくないデザインと上質な素材が魅力。母国・韓国でも人気が高く「着用できる喜びを感じている」とボミは語った。

エイミー・コガ|JUN&ROPE’ (ジュン アンド ロペ)

176センチの長身で、ファッションブランド「ジュンロペ」のウェアを着こなす。「かわいくてシルエットが綺麗で洗練されたウェア」と絶賛。

比嘉真美子|PING (ピンアパレル)

日本におけるピンアパレル女子契約選手第1号。クラブはずっとピンを愛用している比嘉だけに、全身ピンでコーディネートすることに。

安田彩乃|St ANDREWS (セント・アンドリュース)

2016年プロ入りの安田彩乃は、セントアンドリュースとウェア契約。気持ちも新たに、上位入賞を目指す。

所属契約の内容も時代とともに変化している

以前は所属契約というと、束縛されるイメージが強く、所属企業のイベント参加などは最優先事項というケースも多かった。それが嫌で、所属はフリーとして、スポンサー契約でお金を集め、ツアーへの遠征費用などに充てるプロも少なくなかった。だが、最近は所属契約を結ぶことで、そのプロが自分たち企業の顔になるという考えの元、試合でいい成績を出すことを優先事項に考えるようになってきた。そのため、新たに所属先を探すプロも多くなってきているのだ。

上田桃子|ZOZO (ゾゾ)

同社はアスリートと初の所属契約。広告宣伝活動に協力するほか、ZOZOスーツの研究開発にも協力していく予定だという。

古江彩佳|富士通

スポンサー契約はかわしていたが、今年から所属契約に。ロゴの入ったウェア、キャップ、キャディバッグを使用し、イベント参加も予定。

額賀辰徳|取手国際ゴルフ倶楽部

男子プロゴルフ界屈指の飛ばし屋。同コースでは5月にJGTOツアー「ゴルフパートナーPRO-AMトーナメント」が開催を予定。

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