大会を通じて予防医療を広め、健康長寿社会を築き上げたい「コスモヘルスカップシニア」
コスモヘルスカップシニアトーナメント大会会長 コスモヘルス株式会社代表取締役 鈴木優輔さんインタビュー
2020年から「コスモヘルスカップシニアトーナメント」を主催するコスモヘルス株式会社は、健康長寿のための予防医療の考えを日本中に広め根付かせることをミッションとして1984年に設立された企業である。同社が社会貢献活動の一環としてシニアトーナメントに白羽の矢を立てた理由や今後の展開など大会にかける想いを代表取締役の鈴木優輔さんにお話を伺った。(以下敬称略)
取材・文/吉田宏昭 写真/圓岡紀夫
——50歳以上のシニアアスリートをサポートするためにトーナメントを開催
鈴木 当社の家庭用医療機器や健康に関する専門知識を生かしてプロアスリートのお手伝いができないか考えていたところにたまたまお話をいただいたのがシニアトーナメント開催のきっかけです。われわれとしても、もしゴルフトーナメントを開催するのであれば男子のレギュラーや女子ではなく、絶対にシニアだと決めていました。また、「ゴルフを通じて健康寿命を伸ばしていく」という倉本昌弘PGA会長のお考えと「より健康で長生きできる人を増やす」という当社の理念がぴったり一致したのですぐに手を挙げさせていただきました。
——単なるスポンサーではなく、少しでも長く現役で活躍できるようにお手伝い
鈴木 50歳を超えると故障が増えてきます。とくにゴルファーは腰や肘、手首など関節系の怪我が多く、これを予防したり軽減したりすることが選手寿命を延ばすことにつながります。関節の故障は筋力の低下によって起こりやすくなりますが、筋肉を付けるためには体の内側に働きかけて血流をよくする必要があります。そこで、今大会でも大会前日にセミナーを開いて予防医学の観点から選手の皆さんにいろいろなお話をさせていただきました。これをきっかけに選手の意識が変わり70歳になっても80歳なっても活躍する姿を見せていただければ、さらに多くの人の意識も変わっていくのではないかと期待しています。
——素晴らしいプレーに感動、表彰式では感謝の言葉があふれ出た
鈴木 シニアツアーは一時期試合数が激減したこともあり、大会を開催することに対して選手の皆さんからの感謝の気持ちがとてもよく伝わってきます。しかし、感謝したいのはこちらの方です。一流のプロがしのぎを削って最後は勝って涙を流すような熱い戦いを目の前で見せていただけましたし、優勝した細川和彦プロからは「初優勝がコスモヘルスカップでよかった」とまで言っていただき本当に嬉しかったです。大会開催に向けていままで頑張ってきてよかったと思いました。また、PGAや平川カントリークラブ、運営や中継スタッフの皆さんの協力あって成し遂げられた大会ですので、表彰式では感謝の言葉しか出てきませんでした。
——ゴルフ人口を増やし日本を健康長寿社会に変えていきたい
鈴木 大会を通じてゴルフ人口を増やし、健康長寿社会を目指していくことも「コスモヘルスカップシニアトーナメント」の使命だと思っています。ゴルファーは平均寿命は5年長いそうです。ハンデキャップが少ない人ほど、より長くなるという研究結果も出ています。つまり高い目標を持てば持つほど好きなゴルフを長く続けられ、生きがいにもなるわけです。残念ながら今年は無観客となってしまいましたが、来年以降は有観客試合でギャラリーの方々にもシニアプロの熟練の技をご覧いただくと同時に予防医療の大切さについて発信していきたいですね。
——あと8年は開催を続ける
鈴木 ゴルフは遊びでやっていたもののそれほど真剣ではありませんでした。しかし、「コスモヘルスカップシニアトーナメント」で一流プロのプレーを間近に見て、ものすごい刺激をもらいました。去年の大会が終わってすぐにティーチングプロに習いはじめ、1年でベストスコア80を出すことができました。表彰式でもお話ししましたが、私はいま42歳なので8年後にはシニアトーナメントの出場資格が得られます。それまでにプロの皆さんのご迷惑とならないくらいの腕前になれたら、主催者推薦という特権を使わせていただいて自ら大会に出場するのが私の夢です。
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