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調子の悪いときこそコースに出よう!コースで起きたミスはコースで直す!現役大学生ゴルファーから学ぶ上達の法則

日本ウェルネススポーツ大学ゴルフ部・一反田拓三監督に聞く(後編)

2022/03/06 ゴルフサプリ編集部

賞金女王の稲見萌寧を筆頭に男女合わせてプロ10名を擁する日本ウェルネススポーツ大学ゴルフ部。強いゴルファーが育つ大きな要因は恵まれすぎた練習環境にある。そこで、このゴルフ部で監督を務める一反田拓三監督に、アマチュアゴルファーに役立つアドバイスを聞いた。調子の悪いときこそ練習!ではなく、コースに出た方がいい!?

練習場で上手に打ててもスコアがいいとは限らない

大学ゴルフ部に入ってくる学生はほとんどがジュニアゴルフ出身である。

「練習場で見ている限りはぼくより上手な子ばかりです。でも一緒にコースを回るとなかなかぼくに勝てません」

なぜかといえば練習場でいい球を打てても、本番でスコアを作るには別のスキルが必要になるからだ。

「じゃあそんな彼らに何を教えるべきか。ぼく自身が二十歳でゴルフを始めてプロになれたのは、研修生としてゴルフ場に入り毎日芝の上から練習できたおかげだと思っています。だから、ウェルネスの監督を引き受けたときも、芝の上から練習できる環境を整えて下さいとお願いしました」

一反田監督の考えに顧問を務める河野さんも賛同、寮をアクセスのいい稲敷市に設置し、提携ゴルフ場も4コースに増やした。一番近いJGMセベバレステロスGCは寮と目と鼻の先にあり毎日でも回ることができる。

「ジュニアの子たちは練習場がメインで、コースを回るのは月に数回程度。でもうちの場合はコースに行く回数の方が圧倒的に増えます」

風の日、雨の日、調子の悪い日にどうスコアをまとめるか

実戦を想定し風の強い日や雨の日もコースに出ることがテーマ。それに加え、ゴルフの調子の悪いときほどどんどんコースに出させることも監督の方針だ。

「入ったばかりの1年生なんかだと、今日はコースに行きたくないという子もいます。理由を聞くとショットの調子が悪いから練習場で打ちたいという。そんなときが、じゃあお前はプロテストやツアーに行ったとき毎回100%の力を出せるのか、調子が悪いときに試合を休むのか、そう言ってコースに連れて行きます。プロテスト、QT、試合では悪いなら悪いなりにスコアを作らなければならないからです」

そして、一反田監督が一緒に回ってそのミスがどうして出たのかを話し合う。

「実はコースによってかまえづらくて同じミスショットを打ってしまうとか、グリーンのスピードについて行けなくて入らないとか、技術以外に原因があることが多い。しれは練習場にこもってスイングばかりしいても解決できません。競い合うのは練習場ではなくコース上なので、コースで起こるミスはコースで直さなければなりません」

少ないラウンド回数でコースの経験値を増やす方法

それがプロを目指す若者ばかりではなく、アマチュアにもコースでしか気づけないことはたくさんある。

「コースにはたくさんの罠があるので、打ち方だけでなく自分のミスがどういう状況で出たかを考えることが大切です。たとえば、ティーイングエリアでは立つ場所を変えてみると、自分の球筋で打ちやすい場所と打ちづらい場所があるはずです。また、打ち下ろしのホールだと左肩が下がってスライスが出やすくなるので、奥の林に向けて肩のラインを合わせてから目線を向けるようにしましょう。」

とくに経験がモノをいうのはアプローチだが、少ないラウンド数でも経験値を上げることのできる練習法がある。

「グリーンが近くなるととりあえずサンドウェッジを持つ人が多いけれど、サンドウェッジはアマチュアにとっては難しいクラブです。一度、サンドウェッジを使わずにラウンドしてみましょう。サンドウェッジの距離でもアプローチウェッジやピッチングウェッジを使うことでミスが減ります。さらにサンドウェッジは上から強く入れてごまかせますが、アプローチウェッジやピッチングウェッジで寄せるにはボールスピードを落とさなくてはならないので、ゆっくりした振るコツを覚えることができます。これは池田勇太や正岡竜二と一緒によくやる練習で、100ヤード以内で5打から10打縮めることもできます」

練習場でスイングを作ることももちろん必要だが、そのときどきのコースの状況に合わせて対応する力を身につけることも大事だ。

お話ししてくれた人
日本ウェルネススポーツ大学ゴルフ部
一反田拓三監督
(いったんだ・たくぞう)
1983年生まれ。大学時代、練習場でアルバイトしたことがきっかけでゴルフを始め、ゴルフ経験5年でプロテストに合格。2012年ツアープレーヤー転向、12年日本プロ出場。日本ウェルネス高等学校ゴルフ部顧問を経て、現在、日本ウェルネススポーツ大学ゴルフ部監督を務めている

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