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ドライバーの飛ばしは「腕をムチのように柔らかく」がコツ!

PGA初の女性A級ティーチングプロ 中村英美がレクチャーする「100を切るためのお約束!」|第8回

2022/06/04 ゴルフサプリ編集部

ドライバーの飛ばしは、ハッキリいってスコアに直結するわけではない。でも気持ちよく飛ばすこともゴルフの楽しみの一つだし、グッドショットの回数が増えれば当然スコアだってよくなる。「大事なのは飛ばそうとしてクラブを振り回さないこと。スイングのバランスを考えてくださいね」と中村英美。効率よく飛ばすコツを教えてもらおう。

ドライバーの飛ばしは「腕をムチのように柔らかく」がコツ!

フィニッシュの形がきれいに決まるのがベストスイング

ドライバーショットで飛距離を出したいと思うと、クラブを思いきり振り回したくなりますよね。でも、ちょっと待ってください。皆さんはゴルフの飛ばしの要素をご存じですか?
飛ばしの要素は次の3つです。

1.ボール初速
2.打ち出し角度
3.スピン量

中でも1のボール初速が飛距離に大きく影響するといわれています。ボール初速とは「ヘッドスピード×ミート率」のことです。つまりヘッドスピードが速くて、ミート率も高いのが理想です。

ヘッドスピードとミート率がリンクすれば飛距離アップが実現。

クラブを思いきり振ればヘッドスピードは上がるかもしれません。でもいわゆる「マン振り」をすることでミート率が下がってはボールスピードが落ちますし、フェアウェイを外したりOBに打ち込んだりしては大叩きに直結です。気持ちよくスイングしてスカッと飛ばしたいなら、フィニッシュでバランスよく振り切れるところを目指しましょう。クラブを振り抜いた姿勢のまま2〜3秒間静止できれば最高です。左足だけでも立てるくらいに体重が左足に乗っているかのチェック法として、フィニッシュで右ツマ先で地面を軽くトントン叩くのもいい方法です。私の場合、フィニッシュまで振り抜いた反動でクラブを胸の前に戻しますが、下半身はフィニッシュの形をキープしています。

フィニッシュの姿勢のままで2〜3秒間静止できるのがベスト。
中村英美は振り抜いた反動でクラブを胸の前に引き戻すが、下半身はフィニッシュの形のまま。
思いきりスイングした結果、フィニッシュでよろけるのはNG。

腕とクラブは体幹の回転に引っ張られて動くイメージ

フィニッシュの形を意識するだけでスイングのバランスが整い、ミート率が極端に低下することはなくなるはずです。でもボールにきちんと当てようとしすぎるのもマイナス。ゴルフスイングは軸があっての回転運動です。でんでん太鼓をイメージしてください。太鼓の部分はカラダ(体幹)で、太鼓とつながる紐は腕とクラブです。太鼓の回りの紐が伸びっぱなしでは太鼓にちゃんと当たらなくなりますよね。太鼓の軸回転によって紐がたわんだり伸びたりしてバランスが保たれます。

ところが多くのアマチュアの方はバックスイングの捻転を深くして腕やクラブを遠くに上げようとします。そうすると腕が硬直して捻転がかえって浅くなりやすいのです。力みから軸ブレを引き起こしやすく、スイングスピードもヘッドスピードも低下してしまうことにもなります。かといって腕だけでクラブをヒョイと担ぎ上げるのもダメです。バックスイングの捻転を深くするには、トップの位置で背中が目標を指すくらいまで上体を右に回転しましょう。腕やクラブよりも体幹を回すことを意識するのです。そして左腕をラクにした上で、左腕をカラダから少し離してあげるイメージで上げていきましょう。

バックスイングは背中を目標に向けて、手をカラダから離すイメージ。
カラダを回さずに手だけでクラブを上げると捻転が不足してしまう。
ゴルフのスイングは、でんでん太鼓のイメージだ。
太鼓を回せば紐が引っ張られて動く。このように体幹を先に回すことを考えよう。

体幹の回転を体感するにはアドレスの前傾姿勢を作り、クラブを肩にかついで胸を左右に大きく回しましょう。バックスイングで大きな捻転を作ってパワーを溜めて、パワーを一気に解放する感じでフィニッシュまでしっかりターンすることが飛距離を生み出すポイントです。バックスイングの捻転がきつければ、左カカトを軽く浮かせるヒールアップと取り入れるといいと思います。そして腕とクラブはでんでん太鼓の紐のように、体幹の回転に引っ張られて動くというイメージ。手や腕にはあまり力を入れないで、ムチのようなしなやかさをキープするのがコツです。

前傾姿勢を作り、クラブを肩にかついで胸を右に90度回そう。
ダウンスイング以降は胸が目標方向を指すまでフルターンする。
アドレスの前傾角度をキープして、体幹をしっかり回す感覚をつかもう。

左手の小指側の3本は絶対に緩めてはいけない

ドライバーの飛ばしは力を入れなくてもヘッドスピードが上がるのが究極といえます。とはいえ、「力を入れない」のはなかなか難しいですよね。それにインパクト時の衝撃は約1トンともいわれるくらいですから、脱力していてはインパクトで当たり負けてフェースが大きく開き、弱弱しいスライスが生じやすくなります。力を入れないのではなく、力を入れておくべきポイントをしっかり意識することが重要です。入れるポイントを間違えなければ適度な脱力をキープできるようになります。

力を入れておくポイントは左手の小指、薬指、中指の3本です。この3本をグリップに引っかけるように握り、スイング中も緩めないようにします。この3本に力点を置けば左前腕部の内側に張りが感じられて、結果としてトップからの切り返しで左手首が手のヒラ側に軽く折り曲げる「掌屈」が自然に入り、正しいフェースの向きでインパクトを迎えやすくなります。左手の親指と人さし指に力が入ると左前腕部の外側が硬直し、切り返しのときに左手首が甲側に折れやすくなります。こうなるとインパクトでフェースが開いてしまいますから注意が必要です。

左手の小指、薬指、中指の3本をグリップにしっかり巻きつけるように握る。
左手の小指側の3本に力点を置けば左前腕部の内側が締まってくる。
左手の親指と人さし指に力が入ると左前腕部の外側が硬直しやすい。
左手の小指側の3本を締めておけば切り返しで左手首が掌屈しやすい。
小指側の3本が緩んでは切り返しで左手首が甲側に折れやすくなる。
力の入れどころを間違えなければスクエアフェースでインパクトできるようになる。

最後に飛距離アップの練習法を紹介しましょう。遠くに飛ばせるようになるには下半身から始動できることと、カラダを速く動かすための速筋を鍛えることが大前提となります。そこで一挙両得の練習としてクラブヘッド側を持つ連続素振りが一番のオススメ。クラブが軽く感じられてスピーディに振れますが、腕の力に頼らないで切り返しで下半身から戻すことでさらにスピードアップします。飛ばせるようになりたいと本気で願うなら、この素振りを日課にして腕の脱力と速筋の強化に努めてくださいね。

飛距離アップを目指すなら、クラブヘッド側を持ち、連続素振りするのがオススメ。
クラブが軽く感じられても、切り返しで下半身から戻すことが大事なポイント。
クラブを速く振る練習で速筋を鍛えることが飛距離アップの絶対条件だ。
フィニッシュまで振り抜いて戻すときも下半身を先行させよう。

〈まとめ〉
・バランスよく立てるフィニッシュをつくる
・バックスイングでカラダを十分に捻転
・でんでん太鼓のような軸回転をイメージ
・腕をラクにし、ムチのように柔らかく振る
・左手の小指側の3本をしっかり握っておく
・ヘッド側を持ち、連続素振りを繰り返そう

飛距離を伸ばしたければ、フィニッシュまでバランスよく振り抜こう!

中村英美
なかむら・ひでみ/群馬県出身。163㎝。法政大学ゴルフ部卒。2015年の関東女子ミッドアマ優勝。フィリピンや台湾でトーナメント出場の経験を積んだ後、ティーチングの道に進む。21年にPGAで女性初のA級の資格を取得。22年はPGAアワード賞の最優秀賞に輝いた。アマチュアレッスンのほか、女子ゴルファーのキャスティング、コンペ・イベント企画を運営するV・J・Golfを主宰。

取材・文/三代 崇
写真/渡辺義孝
協力/栃木ヶ丘ゴルフ倶楽部


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