山下美夢有に全英女子オープン出場を勧めたい理由
宮里藍 サントリーレディスオープンで優勝!
写真は2022年ダイキンオーキッドレディス時のもの(写真/相田克己)
山下美夢有が全英女子オープンに出場なら、どんなプレーを見せてくれるのか楽しみだ。
全米女子オープンは見送ったが全英女子オープンには前向きな山下
宮里藍 サントリーレディスオープン優勝で全英女子オープン(8月4~7日、スコットランド・ミュアフィールド)出場権を手にした山下だが、参戦するかどうかは現在調整中。「来週までには決めておこうかと思います」と話している。
「行きたい気持ちもあるけど、行ったからには予選を通って上位で戦いたい気持ちもある。今この技術で行けるのかどうかという思いもあるので」と“ただ行くだけ”なら行かないというスタンスのようだ。ロレックス(女子世界)ランキング75位以内の資格で出場権のあった全米女子オープンに出なかったのも、同様の理由だったという。
宮里藍 サントリーレディスオープン最終日、公式発表は秒速4.7メートルだが、それより強く感じられる風と難しいピン位置に、プレーした72人中、71人がボギーやダボを叩く中、ただ一人、ノーボギーでプレーしたこの日の山下。そこには、昨年の反省が生きていた。春先のKTT杯バンテリンレディスで初優勝したものの、後半、尻すぼみの成績に終わっている。原因のひとつに体力不足を挙げ、体づくりを大きな課題にしてオフを過ごしたことが「あまり良い状態ではなかったけど」と言いながら、しっかりしたゴルフを貫けた。
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全米出場は回避したが、全英出場には前向きな言葉が出るところに、ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップに続いて4日間大会で優勝した自信がうかがえる。
今年の全英会場は、ミュアフィールド。過去16回全英オープンが開催されているが、女子オープンは初めての開催となる。そこにも興味を示している。「男子(全英オープン)しかやったことがないので回りたいと思っていました。グリーンに経験したことない傾斜があると思うので、そういう意味でも回ってみたいです」。出場したい、と言う気持ちがこれほど表れている言葉もないだろう。
メジャー出場のために、日本の試合を休まなければならないこと、移動や時差、天候の違いなどでコンディションを崩す可能性があることなどのリスクがあるのはまちがいない。コースやコンディション、トップレベルのプレーヤーたちを見ることなどで世界が広がりすぎて、自分を見失う選手がいるのも現実だ。だが、たとえ結果が思わしくなくとも、ゴルファーとして、人としての経験値がとてつもなく上がることはまちがいない。夜遅くまで日が暮れないスコットランドの長い一日、クルクルと目まぐるしく変わる天候。よほどのことがない限り72ホールの試合を最後までやる大会の姿勢。どんなコースにも、どんな状況にも耐えてプレーするたくましい他国の選手たち。それを肌で感じることには大きな意味があるはずだ。
同じ2021年生まれの西郷真央の活躍に「すごいという気持ちで私も負けないという気持ちで」と刺激を受けつつも「あまり人とは比べたりしないので、自分がどこまでできるかを考えています」とあくまでもマイペース。メジャーでもこの気持ちでプレー出来れば、大きな可能性が見えてくる。
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