春~夏は風の読みが甘くなりがち

温かくなってウェアも軽装になり、「ガンガン攻めるぞ」と思っていたら、なかなかスコアが伸びない。原因を探ってみると、「風をしっかり読み切れていなかった」というケースがよくあるようです。

特にこの時期、風の強さをついつい弱めに感じてしまうのも読み切れない原因に。なぜ弱めに感じるかというと、風そのものに冬場のように肌を刺すような冷たさがなくなってきて、多少強めの風でも心地良く感じてしまうから。また、冬に比べて湿気を含んでいるというのも、その理由になるそうです。

さらにこの季節の風は風向きも気まぐれで、ボールのある地点と目標地点とではまったく風向きが変わっていたり、前のホールとは向きが変わっているのに、なぜか同じアゲンストだったりすることもあります。

実際、レイアウトや樹木の位置によって風の抜け方が変わるため、自分が感じる風向きとピンフラッグが示す風向きとが異なることがよくあります。

つまり、アドレス地点で芝をパラパラッとやっただけでは、本当の風向きはわからないということです。

風の影響を受けやすいのは、最高到達点から

では、どこの風向きを見て風の影響を判断すればいいのか?最も注目すべきは、弾道の最高到達点あたりの風です。なぜなら、風速は高度が高ければ高いほど強くなるからです。

また、そこから落ち際にかけて、ボールの勢いが弱くなったところでも影響を受けやすくなります。このことは、野球のピッチャーが投げた球が、ホームベース付近で急激に変化することからもわかっていただけると思います。

これらのことからもわかるように、風向きを知るためには自分が立っている場所の風向きよりも、弾道の最高点からボールが落下し始めて目標に到達するまでの間の風を読むことが重要になってくるということです。

前日の天気予報図チェックは必須

【風を読むためのポイント】
・準備:気象予報の天気図で事前に確認
・屋外に出たらまず空を見上げ、雲の流れをチェックを習慣化
・コースでも、空を見上げて雲の流れをチェック。速さを確認して全体図に書き込む
・最高到達点あたりの樹木の枝や、葉の揺れ具合をチェック

問題は、どうやって上空の風を読めばいいのか?
まず準備段階として、気象予報の天気図で事前に確認することをオススメします。ラウンド前日にコース付近の風向き、風速をチェックし、コースの全体図に書き込んでおく。そうすれば、各ホールのある程度の風向、風力があらかじめわかるので、現場ではその通りかどうかを確認するだけで済みます。

また、コースでは、空を見上げて雲の流れをチェックしましょう。“雲ひとつない快晴”のときは使えませんが、少しでも雲があればそれがどの方向に流れているか、どれくらいの速さで流れているかを確認して、全体図に書き込んでおくようにします。

この方法は、普段から習慣づけておくことといいでしょう。屋外に出たらまず空を見上げて雲の流れをチェックし、「今日は南南西の風、やや強め」といった確認を毎日やっていれば、コースでも素速く風の動きをキャッチできます。

最後にやってほしいのは、最高到達点あたりの樹木の枝や葉の揺れ具合をチェックすることです。これに関しても、高い樹木がなければできないのですが、できるだけ高い地点を探してその動きを確認するといいでしょう。

不安な人は、目標設定を広めに

いろいろ説明しましたが、そうはいっても“気まぐれ”な風のこと、これだけやれば風対策はバッチリというわけではありません。ましてや経験の浅いゴルファーともなれば、強い風が吹いていると不安に襲われ、風の影響以前に、普段のスイングができない状態になってしまうことも少なくありません。

そういうプレーヤーは、目標だけを意識するのではなく、ボールの逃げ道を見つけることが大事です。

【ボールの逃げ道】
ホールレイアウト全体を見渡して、どこが安全かを考える。たとえ風の影響を受けても、次のショットが打ちやすいところにいくように目標設定をする。

そうすれば気持ちにも余裕が生まれ、スイングそのものの乱れも小さくなります。

風の強い日は、できるだけターゲットを広く取る。それが大きなミスをしないための秘訣なのです。

文・真鍋雅彦(まなべ・まさひこ)

1957年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。
1986年に退社し、フリーライターとしてナンバー、週刊ベースボール、ラグビーマガジン、近代柔道などで執筆。

ゴルフは、1986年からALBAのライターとして制作に関わり、その後、週刊パーゴルフ、週刊ゴルフダイジェストなどでも執筆。現在はゴルフ雑誌、新聞などで記事を執筆するほか、ゴルフ書籍の制作にも携わっている。