昭和の時代は朝イチから大宴会?迷惑をかけなければ飲んでゴルフも良い、酔い!
令和の現在、レストランは朝はクローズというゴルフコースが過半数を越えています。昭和の時代は、ほぼ全てのコースがフロントのオープンと同時にレストランもオープンしました。最大の理由は、朝から一杯、という“飲んべえゴルファー”たちの要望に応えるためです。
コースに着いたらサインインしてロッカーで着替え、先輩同伴者に挨拶するためにレストランを確認するというのは、あの頃のモーニングルーティンだったのです。飲むのが好きな先輩に、「まあ、駆けつけ一杯」とすすめられれば、グラスビールを一気飲みするのがおはようの挨拶でした。
こういう時間が楽しみで、スタート時間の1時間半前にはレストランで宴会スタートという予定を組む人たちがたくさんいました。もちろん、真面目にゴルフを楽しむのが自分のスタイルだから、プレー中の飲酒はしませんという人もいましたが、少数派でした。
よく行くコースであればボトルキープしているのは当たり前で、レストランの売り上げは、昼のランチより朝と昼とプレー後のアルコールの売り上げのほうが勝っているゴルフコースもたくさんあったのです。
当時、多くのゴルファーは社用族で、会社の看板と肩書きを背負っていましたので、酔っ払い過ぎて迷惑をかけるという事件は本当に少ないのも特徴でした。あの頃は本当に夢のようだったと、涙ぐむオールドゴルファーはたくさんいます。
その影響で、プレーしながらお酒を飲むゴルファーは令和にも生き残っています。面白いことに、若いゴルファーでお酒が好きな人は、飲みながら楽しむゴルフを新しいスタイルとして謳歌している例も少なからずあるようです。
飲んではダメなシーンを理解して、上手に飲んべえゴルファーになるのも悪くない!
「ゴルフをしながらお酒を飲むのは邪道ですか?」「ランチのときだけなら、お酒飲んでもエチケット的にセーフですよね」「飲みたいメンバーと、飲みたくないメンバーが一緒になったときに、どっちが優先?」
ゴルフとお酒にまつわる質問が、最近増えたように感じます。
ゴルフの有名なおとぎ話
スコットランドの寒い季節、気付け薬代わりにスコッチウイスキーを懐に忍ばせて、1ホール終えるたびに1口グビッと飲んでいくと、ウイスキーがなくなるのが18ホール目だったのでゴルフコースは18ホールとなりました、というお話です。
この話を持ち出すまでもなく、遙か昔から飲みながらゴルフをすることは広く認められていました。他者に迷惑をかけなければ、ゴルフをしながらお酒を飲むのは自由です。ただし…
<絶対に守らなければいらないこと>
● 運転するタイプのカートの場合、無免許運転が禁止されているのと同様、飲酒運転は御法度!
● 飲みたくない人に無理強いすること
カートの死亡事故の大半は、飲酒運転が原因です。帰りの自動車の運転をするゴルファーも、運転する時間から逆算して飲酒しなければアウトです。
飲みたくない人に無理強いするのも絶対にダメ。レストランで好きなメニューを選ぶのと同様、飲みたい人は飲む、飲みたくない人は飲まない。それでいいのです。
酔っ払って迷惑をかける人にゴルフをする資格はない!
ゴルフは楽しいゲームです。仲間と楽しい時間を過ごすように努力するのは権利であって、義務でもあります。
普段は真面目なのにアルコールが入ると変になってしまう人がいますが、こういう人は不思議と、飲んで同伴者に迷惑をかける傾向があります。悪い人ではないのでどうにかしたい、という思うのが人情ですが…。
その人のことを思う気持ちが少しでもあるなら、ゴルフに誘わないようにするしかありません。お酒はときとして、人を狂わせる毒になります。仲間に苦笑いされる程度で済んだとしても、それは単に運が良かったか気が付かなかっただけです。
コースのスタッフや、その日いた知らない人たちに迷惑をかけたとしたら、それは本人のみならず飲ませた仲間の連帯責任にもなります。酒飲み一人の責任ではなく、わかっていて同伴した仲間も同罪なのです。残念ですが、一緒にゴルフしないことが最も有効な選択肢になります。当人からそれを咎められたら、正直に話せばいい。飲まないと誓うならまた一緒にやりたい、とも伝えましょう。決めるのは、当人です。
熱中症にも注意
ハーフターンで飲む生ビールが楽しみで、暑い季節でもゴルフをしているというゴルファーはたくさんいます。実は熱中症で倒れる人の何割かは、このパターンなのだそうです。
水分を我慢して最高の一杯を、という心意気はわかりますが、非情に危険です。特にビールは利尿作用があるので、水分補給どころか逆効果になります。お酒をを飲むなら、同時にしっかり水分補給をすることも重要です。
ほろ酔いでプレーするゴルフも楽しいですが、お酒に頼らずともゴルフは十分に僕らを酔わせてくれるのです。
篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


