アプローチ上達に絶対必要なのは“感覚を養うための基礎練”! ティーチングプロの出張レッスン~アプローチ編(2)〜
逆上がりできないティーチングプロのゴルフが上手くなる話|第44話
こんにちは。逆上がりのできないティーチングプロ 名取確(なとり・たしか)です。
出張レッスン第1回(第41話)はいかがでしたでしょうか。第2回は、グリーンを狙う少し大きめのアプローチについてレッスンをしていきたいと思います。
ペルソナ
● レッスンを行う相手の想定は40代男性、スコアは110前後。
● せめて100台で回りたい。あわよくば90台が出れば嬉しい。
● スポーツ経験はあり、体は強い。今年はゴルフ頑張るぞ!と決めている。
● 仕事はコンサルティング系で、理論をしっかり理解できるようなレッスンを受けたい。
● 週何度もレッスン行けないから、日常の中で練習出来る事などを知って、効率良く上手くなることを求めている。
スイング作りの軸になり得る30ヤード
前回、15ヤードのアプローチで足を踏み込むことを学んでもらいました。30ヤードでは、足を踏み込むのと同時に体の回転も使っていきます。よりショットの要素が強くなり、シャフトのしなりを使った“走り感”も感じます。
アベレージゴルファーはアプローチの地味練をもっとやれば上手くなるのに!ティーチングプロの出張レッスン~アプローチ編〜
こんにちは。逆上がりのできないティーチングプロ 名取確(なとり・たしか)です。 このところ、ゴルフ経験者で上手くなりた...
ただ手を振っただけでは30ヤードは飛びません。腕の振り・体の回転・足の踏み込みなどが連動して初めて、コンパクトな30ヤードスイングが完成します。
目安としては、「よ~おっ!」と手を広げた時の扇形がスイング幅です。すしざんまいポーズとも言います(笑)。
アプローチが苦手な方はこの扇形のスイングになった時に、ヘッドが縦に上がってしまいます。それでは入射角がキツ過ぎてスピンが安定しません。だから、思ったより飛ばずに手前バンカーだったり、カツーンとトップしてしまったりというミスが多発します。
入射角がキツかったり、手打ちでフェースターンが多すぎると“ジャッ”という感じのスピンの音がします。特に打ち込んでスライスしてしまうと、なんか低い摩擦音がするんですよね。アプローチは音で打て!と言いますし、バンカーでもそうですね。自分がどんな打ち方をしているか教えてくれるのは、音なのです。
なるべく入射角を緩やかにして、元のウェッジのロフト角を活かしたスイングを身につけましょう!
30ヤードのスイング幅
【扇型の構え】
左右対称の幅で振ることを心がけましょう。
【体の回転(後ろから見たらちょうどクラブが体に隠れる)】
体をちゃんと回すと、後ろから見た(撮影した)時、クラブが体に隠れます。
【ヘッドが縦に上がるスイング】
手打ちだと、ヘッドが縦に上がってくるので一目瞭然。
どうしてもヘッドが上がってしまう人は
テークバックを低く長く取れない人にオススメのドリルは、名付けて「シャフトが下面だけしかなくなっちゃったドリル」です。
● シャフトが下面だけしかなくなっちゃったドリルとは…
シャフトが縦に真っ二つになったイメージをしてもらい、上側半分がなくなって、支える下側しかない状態になってしまったと仮定してください。
親指を置く場所がなくなってしまっているので、コックが使えなくなりますね。この状態で30ヤード打つのはほぼ不可能ですから、小さいスイングでいいですが、テークバックが低い位置で収まるようになります。
高く上げようとするとヘッドの重みが効いてクラブが下がってしまうので、なるべくシャフトとヘッドを平行近くに維持するため、手元はどんどん低く、後ろに長くキープできるようになるはずです。
すると、結果として入射角の薄いインパクトになります。カツンと締まった音で芯を食えるようになれば、ヘッドの動きが少ない引き締まったスイングに近づきますよ!
【下半分シャフトの持ち方】
シャフトが下側しかないと仮定すると、親指を置く場所はありません。
【コック使えない×】
シャフトが下側しかなければコックは使えず、ヘッドが低い位置にキープされます。
ヘッドを高く上げるとヘッドが垂れやすく、低く遠くに運ぶとヘッドが落ちにくいのです。
30ヤードアプローチまとめ
意識すること | 出る結果 |
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①扇形の振り幅でドロー・フェード打ち分け | 自分のスイングの軸となる |
②ヘッドを高く上げない | 軌道が緩やかになってスピン量が安定 |
③カツンという音をだす | 芯を食うスイングがわかる |
30ヤードが打てるようになったら、いよいよアプローチの仕上げ50〜70ヤードに行きましょう。
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