ペルソナ

● レッスンを行う相手の想定は40代男性、スコアは110前後。
● せめて100台で回りたい。あわよくば90台が出れば嬉しい。
● スポーツ経験はあり、体は強い。今年はゴルフ頑張るぞ!と決めている。
● 仕事はコンサルティング系で、理論をしっかり理解できるようなレッスンを受けたい。
● 週何度もレッスン行けないから、日常の中で練習出来る事などを知って、効率良く上手くなることを求めている。

スイング作りの軸になり得る30ヤード

前回、15ヤードのアプローチで足を踏み込むことを学んでもらいました。30ヤードでは、足を踏み込むのと同時に体の回転も使っていきます。よりショットの要素が強くなり、シャフトのしなりを使った“走り感”も感じます。

ただ手を振っただけでは30ヤードは飛びません。腕の振り・体の回転・足の踏み込みなどが連動して初めて、コンパクトな30ヤードスイングが完成します。

目安としては、「よ~おっ!」と手を広げた時の扇形がスイング幅です。すしざんまいポーズとも言います(笑)。

アプローチが苦手な方はこの扇形のスイングになった時に、ヘッドが縦に上がってしまいます。それでは入射角がキツ過ぎてスピンが安定しません。だから、思ったより飛ばずに手前バンカーだったり、カツーンとトップしてしまったりというミスが多発します。

入射角がキツかったり、手打ちでフェースターンが多すぎると“ジャッ”という感じのスピンの音がします。特に打ち込んでスライスしてしまうと、なんか低い摩擦音がするんですよね。アプローチは音で打て!と言いますし、バンカーでもそうですね。自分がどんな打ち方をしているか教えてくれるのは、音なのです。

なるべく入射角を緩やかにして、元のウェッジのロフト角を活かしたスイングを身につけましょう!

30ヤードのスイング幅

【扇型の構え】

左右対称の幅で振ることを心がけましょう。

【体の回転(後ろから見たらちょうどクラブが体に隠れる)】

体をちゃんと回すと、後ろから見た(撮影した)時、クラブが体に隠れます。

【ヘッドが縦に上がるスイング】

手打ちだと、ヘッドが縦に上がってくるので一目瞭然。

どうしてもヘッドが上がってしまう人は

テークバックを低く長く取れない人にオススメのドリルは、名付けて「シャフトが下面だけしかなくなっちゃったドリル」です。

● シャフトが下面だけしかなくなっちゃったドリルとは…
シャフトが縦に真っ二つになったイメージをしてもらい、上側半分がなくなって、支える下側しかない状態になってしまったと仮定してください。

親指を置く場所がなくなってしまっているので、コックが使えなくなりますね。この状態で30ヤード打つのはほぼ不可能ですから、小さいスイングでいいですが、テークバックが低い位置で収まるようになります。

高く上げようとするとヘッドの重みが効いてクラブが下がってしまうので、なるべくシャフトとヘッドを平行近くに維持するため、手元はどんどん低く、後ろに長くキープできるようになるはずです。

すると、結果として入射角の薄いインパクトになります。カツンと締まった音で芯を食えるようになれば、ヘッドの動きが少ない引き締まったスイングに近づきますよ!

【下半分シャフトの持ち方】

シャフトが下側しかないと仮定すると、親指を置く場所はありません。

【コック使えない×】

シャフトが下側しかなければコックは使えず、ヘッドが低い位置にキープされます。

ヘッドを高く上げるとヘッドが垂れやすく、低く遠くに運ぶとヘッドが落ちにくいのです。

30ヤードアプローチまとめ

意識すること出る結果
①扇形の振り幅でドロー・フェード打ち分け自分のスイングの軸となる
②ヘッドを高く上げない軌道が緩やかになってスピン量が安定
③カツンという音をだす芯を食うスイングがわかる

30ヤードが打てるようになったら、いよいよアプローチの仕上げ50〜70ヤードに行きましょう。

50ヤードアプローチ

コースで目測ではわかりにくく、歩測するにも距離があって面倒だからサボりがちなのが、50ヤードくらいです(笑)。

ぜひレーザー距離計を使って自分の目で見た景色と実際の距離を一致させてみてください。この位の距離を安心して「乗せる」ことができるようになれば、大分アプローチは上達してきたと言えますね。

50ヤード打つ時に、まずどう構えるでしょうか?

(1)ショートアプローチと同じく体を少し開き目
(2)ショットと同じく足は平行

(1)の場合は、持つクラブがウェッジではなく、PWや9番アイアンなどの大き目のクラブのはずです。
体を開き目=下投げのような感覚で50ヤードを飛ばすということです。低めの弾道で、ある程度の転がしも計算してのショットになりますね。

(2)の場合は、ウェッジでショットに近い感じで打つので、グリーンに直接乗せることになります。多少はスピンがかかって止まって欲しいので、スイングを緩めずにしっかりとする必要があります。

いずれにせよ、この2つのショットは体の回転と腕が連動して動いて、左右スイング幅を均等にするイメージを持つことで安定してきます。

(1)ショートアプローチと同じく体を少し開き目に

林の中などに打ち込んでしまったところから、低めの球である程度距離を出すのに役立ちます。
番手が変わっても、アプローチの打ち方であれば必ず真っ直ぐ打てるという確信が持てれば、林に入っても出すだけならほぼミスがなくなります。

また、転がしである程度の距離が出せるようになれば、例えばよくあるフェアウェイの真ん中にある木の下から低く出して乗せるなんて技もできるようになります。

(2)ショットと同じく足は平行

体の回転とクラブの回転が連動して、フェースをスクエアにコントロールする練習になります。
50~70ヤードは、連動幅の大きさだけで打ち分けられるはずです。腰~腰で50ヤード肩~肩で70ヤードなど、振り幅を体に叩き込みましょう

この時フォローでヘッドを返さず、立てた状態で止められるようになることが大事です。腕の振りではなく体の回転からの連動だけなので、ヘッドが返りすぎない(サイドスピンをかけ過ぎない)のがポイントです。

ここまでくると先ほどの30ヤードとは違い、コックを使ってヘッドを効かせる動きが出てきますので、ショットに近い形になります。いわゆるライン出しショットの打ち方になるので、クラブを変えるだけで様々な距離に対応できる打ち方になります。

50~70ヤードをウェッジでコントロールできるようになったら、例えば7番で100ヤードを打つなど、スイングをゆっくりしてもフェースを正しくコントロールする技が身に付きます。

扇形のスイングを大きくしていくだけですが、手打ちだとフォローだけ大きくなりがちです。
体の回転と腕を同調させると、腕は体の左側に出てきます。

50~70ヤードアプローチまとめ

意識すること出る結果
①テークバックとフォローは同じ高さで体の回転と連動し、手打ちがなくなる
②フォローでは腕が体の左側に出てくるバックスピン量が安定する
③持つクラブだけで球の高さを変えてみるランを出す・高さで止めるなど技が増える

アプローチ練習は絶対に継続してやってください。まさにゴルフの基礎練。野球で言えばキャッチボール、サッカーならインサイドキックのパス、音楽なら音階の繰り返し。

全てにつながるのがアプローチ!逆に言えば、これを練習しない人はゴルフの練習をしているんじゃなくて、ただボール飛ばして遊んでるだけってことだと思います。

アプローチは無限大です。打ち方だって正しい・正しくないじゃなくて、自由と言えば自由。その自由を楽しめるのが、人間の持っている“感覚”です。キャッチボールをやる時に「よ~し今からアイツの胸まで○メートル、角度△度で□キロメートル/hのボールを左に1000回転させて投げるぞ~」なんて決めて投げませんけど、ちゃんと胸に構えたミットに吸い込まれるように投げることはできますね。

人間は凄い感覚を持ってスポーツをやっているんですから、ゴルフも考えすぎずに、自分の感覚でできるようになったほうがいいに決まっています。その感覚を得るための基礎がとても大事ってことです。楽しんで練習してくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました!!

文・名取 確

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逆上がりできないティーチングプロ(ペンネーム)
世田谷区在住。世田谷区喜多見で<ゴルフのある人生を共に歩もう>をテーマに、インドアゴルフ練習場EndlessGolfを運営しています。ティーチングプロと不動産業のリアル二刀流。一生ゴルフで感動し続けられる仲間をたくさん作りたい想いの溢れる40代です。


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