「BRM2 HF ウェッジ」は強烈なスピンで興奮するゴルフをさせる!閉じて良し、開いて良しですこぶる良し
本気を感じさせる「BRM2 HF ウェッジ」をロマン派ゴルフ作家が検証する!
「BRM2 HF ウェッジ」をコースに持ち込んで、徹底的にレポートする。
撮影/篠原嗣典
ちょっと古いかもと油断させる「BRM2 HF ウェッジ」は、実は最先端なのだ!
ブリヂストンスポーツは、「BRM2 HF ウェッジ」を2023年9月8日に発売した。コピーは、“テクノロジーとやさしさの高性能鍛造ウェッジ”である。
ブリヂストンスポーツのウェッジは、「BRM」だ。「BITING RAIL MILLED(バイティングレールミルド)」の略称は、下記の3ブランドである。
(1)高額な特注の「B-LIMITED BRM2 フルミルド ウェッジ」
(2)ツアーモデルとしての「BRM2 ウェッジ」
(3)最もやさしいポジションの「BRM2 HF ウェッジ」
(1)(2)の2種類のウェッジはティアドロップ型のシェイプだが、(3)「BRM2 HF ウェッジ」は丸形シェイプである。ブリヂストンスポーツは、日本独特の丸形シェイプのウェッジを発売し続けているが、面白いことにグースして、丸形のウェッジは2023年のウェッジ市場でトレンドになりつつあるようだ。そして日本市場向けが中心ではあるが、それっぽいウェッジが続けて市場投入されているのだ。
「BRM2 HF ウェッジ」は、そういう中でかなり気合いが入っている。過去にはちょっとやり過ぎて、使いにくくなったようなシェイプのウェッジもあったが、大きさも含めて素晴らしい出来だと、まずアドレスビューで感心した。
「BRM2 HF ウェッジ」のテクノロジー
テクノロジーは、最先端だ。「TITANIUM-CORE COMPOSITE(チタニウムコアコンポジット)」は、チタンでできたコアをヘッドに複合して中央に配置することで余剰重量を作り、それを周辺に配分。そうすることで慣性モーメントの高いヘッドになり、芯を外れても安定したアプローチができるように作られている。
セラミックやチタン合金をヘッドの中に入れて、余剰重量を周辺配置するテクノロジーは、有名なメーカーのウェッジでも採用していて、代を重ねて完成度が高まっている。
「BRM2 HF ウェッジ」の場合は、チタンコアが外から見えない内側ではなく、見える位置に埋められている。これを見たときは正直、少し古いなぁと思った。極端な話、この部分をキャビティにすれば重量をゼロにできるのだから、もっと慣性モーメントを大きくできるはずなのに、と。
しかし開発したスタッフに確認してみると、チタンコアを埋め込んだほうが打感が向上する、という回答だった。
さて、ではいよいよコースで打ってみよう
最大の売りである「BITING RAIL MILLED」は、専用に設計されて最大級のスピン性能を発揮するという。
「GRAVITY CONTROL DESIGN(グラビティコントロールデザイン)」は、バックフェースの高い位置に厚みを持たせることで、高重心でスピン性能をさらに高める狙いがある。
見た目の良さとテクノロジーを確認するだけでも、面白そうだと思える。
試打したのはロフト角48度、50度、56度。シャフトは、N.S.PRO 850GH neo (S)。たっぷりと試打ラウンドをして、確認することにした。
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