現在のボールは、大きく分けて3タイプ

ゴルフは、性能の違う公式球を自分で選べる珍しいスポーツです。ほとんどのスポーツは、ボールの規格が厳しく定めてあり、自ら使用ボールを選べるのは、ゴルフとボーリングぐらいです。

現在のゴルフボールは、大きく分けて3タイプに分類できます。

(1)ツアープロや上級者が好むスピン性能を重視した、いわゆるスピン系、ツアー系と呼ばれるタイプ。
(2)スピン量を抑えることで、ランを含めた飛距離性能に特化したディスタンス系と呼ばれるタイプ。
(3)その中間的な性能を持つ、第3のボールとも呼ばれる中間系。

(1)スピン系と呼ばれるボールは、性能をとことん追求していることもあり、価格がやや高めに設定されているモデルが多いです。
(2)反対にディスタンス系は、リーズナブルな価格に設定されているモデルが多いですね。
(3)中間系は、幅広くリーズナブルなモデルから、やや高めに設定されたモデルがあります。

アマチュアゴルファー、特にエンジョイ派に多く支持を得ているのが、(2)ディスタンス系です。
ディスタンス系を愛用しているゴルファーに理由を聞くと、多くのゴルファーからシンプルに飛んだほうが気持ちいいから!という答えが返ってきます。

特に最近のディスタンス系はソフトな感触のモデルが多く、インパクトでも気持ちよさを味わえるようにできています。打っていて気持ちよく、そしてリーズナブルと人気にならないはずはありません。しかし、個人的にはディスタンス系を使うべきではないゴルファーも一定数いると思います。

どんなゴルファーがディスタンス系を使うべきではないのか。説明していきましょう。

ディスタンス系はスコアメイクには向いていない

結論からお話しすると、ディスタンス系をおすすめできないのは、技術的に上達したいと考えているゴルファーです。

ゴルフというスポーツはボールをコントロールして、各ホールをいかに少ない打数でホールアウトするかを競うスポーツ。ボールをコントロールするということは、スピンをコントロールすることとほぼ等しく、シビアなライからピンに近い位置にボールを止める、ボールを任意の方向に曲げるといった技術がディスタンス系のボールでは難しくなります。

こういった技術が使えないと、スコアを出さなければならないラウンドでいざというときのリカバリーができず、100パーセントのスコアメイクができなくなってしまいます。もちろんディスタンス系でもある程度のスコアメイクはできますが、スピンが少ないということは、グリーンでボールを止めることが難しくなるのはもちろん、各番手のタテの距離がばらつきやすくなることにつながります。

スコアを追求するのは難しいと言わざるを得ません。これはツアープロが証明してくれています。ディスタンス系を使用しているツアープロを、私は見たことがありません。

スコアを気にするならせめて中間系、理想はやっぱりスピン系

ディスタンス系が悪いボールだとは言っていません。あくまで飛距離や感触を楽しむために作られたボールなので、そういった楽しみ方をするのであれば、とても良いボールだと思います。

しかしスコアを追求するのであれば、ある程度スピンが効き、ボールがコントロールできるモデルのほうが向いているということです。腕前は関係ありません。そういったボールを使ったことがないとスピンの強弱といった違いが体感できず、いつまでたってもコントロール技術が身につきません。

スコアメイクはもちろん、少しでも技術的にうまくなりたいと考えるなら中間系、スピン系を使用することをおすすめします。

中間系のボールでスピン性能をある程度考えたモデルを見分けるには、ボールの一番外側のカバー素材をチェックするとわかりやすいです。カバーの素材にウレタンを使用しているモデルはアプローチのスピン性能をある程度重視しているモデルが多いので、そういったモデルであればアプローチなど、スピン性能が重要視されるショットに効果を発揮してくれますよ。

■オグさん(小倉勇人・おぐら はやと)
元ゴルフ雑誌編集者のスウィング&クラブアドバイザー。現在は千葉県にあるゴルフ練習場「ユニオンゴルフクラブ」にて「ゴルフフィールズ ユニオンゴルフ店」で店長をしつつ、過去の経験で得た知識を武器にゴルフライターとしても活躍中。飛距離は250ヤード、持ち球はフェード。ベストスコア68。