「Ai SMOKE ドライバー」最速試打計測!“弾道を補正”するAIスマートフェースの真偽を確かめた!
パラダイムシフトを加速させる大進化を遂げたAI設計フェース
着々と進行しているキャロウェイのパラダイムシフト。二の矢はフェース面に向けて放たれた。これまでのAiフラッシュフェースに取って代わるAiスマートフェースの誕生だ。このフェース、どこに当たっても真っすぐ飛ぶよう弾道を補正する“スマート”さを持ち合わせているらしい。あえて慣性モーメントを追求せず、フェース面を徹底的にAI分析したパラダイムシフトの寵児。その実力を探る。
GOLF TODAY本誌 No.620/45~49ページより
構成・文/岸 和也 撮影/相田克己 協力/千葉セントラルゴルフクラブ
「飛んで曲がらない」から「飛んで曲げない」フェースへ!
「Ai SMOKE MAX」ドライバーをクラブに精通したプロとアマチュアが打ってみた!
クラブに精通した3人のゴルファーがAiスモークを試打。そこで得られた驚くべき結果を報告。
ボールの曲がりはフェースが正す!
フェース面が打球の曲がりを補正するとはどういうことなのか?そのメカニズムを解き明かす
Aiスモークドライバーで特筆すべき点は2つ。
(1)1つは開発途上でAIが約25万人、100万ポイントにものぼる膨大なゴルファーのスイングデータを解析したこと。これを織り込み、バーチャル上で5万回もの試作を重ねたのちに製品化された。前作までは主にロボットテストの結果を反映させてきたが、今作はヒューマンデータがメイン。血のかよったクラブになったと言うべきか。
(2)2つめは、AIフェースの登場前からずっと寄り添ってきたジェイルブレイクと呼ばれるフレームがなくなったこと。ジェイルブレイクありなしで比較実験した結果、ないほうがフェースを広く使え、初速性能も変わらないレベルを実現できたため不要と判断。これにより全面の“たわみ”が大きいトランポリンのようなフェースが生まれた。飛距離はもちろん弾道補正まで賄えるようになったというわけだ。
また、“曲がらない=大慣性モーメント”だったこれまでの常識を打ち破るかのように、Aiスモークドライバーは慣性モーメントにはノータッチ。前作パラダイム譲りの振りやすさを受け継いでいる。ちなみにモデル名に冠された“スモーク”とは、ドラッグレースのスタート時やアメコミのキャラが走る時に巻き上がる煙のこと。ボール初速やヘッドスピードの速さを表している。
膨大なヒューマンデータをAIが解析しフェースに盛り込んだ
パラダイム Ai スモーク マックス ドライバー
コンパクトに見えて構えやすい顔つきになった。
ボディ素材:8-1-1チタンボディ+トライアクシャル・カーボンクラウン&フォージド・カーボンコンポジットソール。
ロフトは9度、10.5度、12度の3種類で可変式。
カップフェース構造としてAI設計フェースを溶接。
シャフトは50グラム台でテンセイ50(S,SR,R)が純正。他にテンセイプロブルー1K、ツアーAD VF-5、スピーダーNXブラック(いずれもSのみ)がある。
膨大かつリアルなスイングデータを反映
(※キャロウェイゴルフ調べ、PARADYMドライバーとの比較)
インパクトデータに加え、膨大なスイングデータをAIに解析させてできたAiスマートフェース。
バルジ、ロールとも少なめになり“たわみ”効果が飛躍的にアップし、そこかしこに芯が点在するようなフェースに変貌。どこでヒットしても曲がらず飛ぶようになった。
パラダイム Ai スモーク マックスはこんな人に合う
極端なトゥ、ヒール側や上下のヒットは少ないものの、芯に当たる確率は低い人(左図)。
一点モノのソールデザイン
独創的なソールのコスメは1つとして同じものが存在しない一点モノ。
ソールには約2グラムのスクリューウェイトと約14グラムのペリメーターウェイトを装着。
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