女性ゴルファーのプレーが遅いなんて誰が決めた? 最近は洗練されたプレーファストなプレーヤーばかりです
ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が現場で感じたゴルフエッセイ【毒ゴルフ・薬ゴルフ】第102回
ゴルフの虜になってもうすぐ半世紀。年間試打ラウンド数は50回。四六時中ゴルフのことばかりを考えてしまうロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、コースや色々な現場で見聞きし、感じたことを書いたのが【毒ゴルフ・薬ゴルフ】です。大量に飲めば死んでしまう毒も、少量なら薬になることは、ゴルフにも通じるのです。
キビキビしたプレーが”好”印象な令和の女子会ゴルフ
ゴルフコースのランチタイムで、隣のテーブルが若い女性の4人組でした。女性だけの組でプレーするゴルフが、女子会ゴルフです。僕が試打でお世話になっているゴルフコースでは、休日になると少なくとも1組、多いときは3、4組の女子会ゴルフの組が来ています。
令和になって新しいゴルファーが増えて、女性だけの組が増えたと言われていますが、まだまだ珍しいのが現実です。昭和から平成にかけて、女性だけの組は標的にされやすい傾向がありました。プレーが遅いとか、下手同士で迷惑をかけるとか、根拠もないのにイメージだけが一人歩きした結果で、女性ゴルファーからすれば良い迷惑だったのです。
間違いだらけのコース選びを続けていると、生涯100を切れないゴルファーになってしまう!?令和の賢いゴルフとは?
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その日にプレーしていた女子会ゴルフの4人をプレー中に、交差するホールですれ違ったときに見ましたが、キビキビしていて好感が持てました。この数年で、後半のハーフで前の組が女子会ゴルフだったことが何度もありましたが、プレーが遅いこともありませんでしたし、使用したバンカーを均さないとかいうマナー違反も一切ありませんでした。
隣のテーブルで話している声が聞こえてきて、思わず聞き耳を立ててしまいました。女子ゴルフの4人の内、2人は先輩ゴルファーで、残りの2人は後輩ゴルファーのようで敬語で話していました。
「Aさんみたいに上手くなりたいです」「本当に今日一緒にゴルフができて嬉しいです」
「Bもなかなかだよ。まだラウンド5回目でしょう? わたしなんて、その頃はスコア数えられなかったもん」
「えー。本当ですか? 調子に乗っちゃいそうです」
「Aは特別。人生の大部分をゴルフに捧げているから」
「おいおい。それは言い過ぎだろう」
彼女たちは、楽しそうに笑い合っていました。そして、先輩たちが言うのです。「また一緒にゴルフしようね」後輩たちが「はい。嬉しいです」と返して、ゴルファーにとって幸せな時間が流れていました。
そんな時間をぶち壊すような暴言が、背後のテーブルから聞こえました…
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