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ヘッドスピード別・PWの適正ロフト角と飛距離を知ろう【スコアメイクに欠かせない話】

吉本巧のゴルフギア教室 第8回

2024/03/30 ゴルフサプリ編集部

PW

毎年たくさんの新しいギアがデビューするゴルフマーケットで自分に合った一品を選ぶのは至難の業。噂に流され手を出したら大失敗! という話もよく耳にする。安い買い物ではないだけに、セレクトミスは絶対避けたいところだ。こんな状況で役に立つのは正しい知識。道具はもちろんゴルフのテクニックについて正しく理解していれば惑わされない。ということで生まれた、ゴルフのメカニズムに精通したコーチ・吉本巧がギア目線から森羅万象を解説するこの企画。第8回のテーマはPWのロフトは何度が正解? です。

PWの適正ロフトはヘッドスピードと何ヤード打ちたいかで決まる

PWは大事なクラブ。ピンやグリーンを狙うことが多く、グリーン周りのアプローチでもいい仕事をしてくれます。そんなPWのロフト角をみなさんは知っていますか? アイアンセットに含まれることが多いため「○度」と即答できる人は少ないと思います。近年はアイアンのロフトがストロング化しているあおりでPWにもさまざまなロフト角のモデルが出回っているのでなおさらです。大事な場面で使うのに加え、ウエッジのセッティングにも影響するPWのロフトについて考えてみましょう。

言うまでもありませんが、適正なロフト角は人によって違い、それを決める要素はヘッドスピードであり、そのヘッドスピードで何ヤード打ちたいかです。僕の考えではPWの飛距離は100~120ヤードが理想。飛びすぎるとウエッジが何本も必要になりますし、飛ばなすぎると全体のクラブセッティングが難しくなるからです。なお、この場合の飛距離はキャリーとランのトータル。PWではランがあまり出ず、ほぼキャリーの球になるからです。ということで、ここでは100〜120ヤードの距離をカバーすることを前提に、ドライバーのヘッドスピードをもとに適正なPWのロフト角を探ります。

飛距離の目安は以下の通り。まずは現在のご自分の飛距離と照らし合わせてください。

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●PWの飛距離の目安

70ヤード以下=飛ばなすぎ
80~90 ヤード=ちょっと足りない
100~120ヤード=最適な距離
130~140ヤード=ちょっと飛びすぎ
150ヤード以上=飛びすぎ

また、PWのロフト角については以下の認識です。

●PWのロフト認識

40度以下=ストロングロフト
41〜42度=ちょっとストロング
43〜44度=最近の標準的ロフト
45〜46度=ちょっと寝たウィークロフト

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ヘッドの形状によってもこの振り分けが決まってきます。例えば43~44度の標準ロフトはキャビティバックのアイアンに多い。45~46度になるとマッスルバック、あるいはブレードと呼ばれるアイアンになり、41~42度だとキャビティバックの中でもポケットタイプ、いわゆるポケキャビと言われるタイプが多く、40度以下はデカヘッドの飛び系アイアンになります。ロフトが立つほどヘッドサイズが大きく、寝るほど小さくなるのが大まかな傾向なので、使っているヘッド形状からもロフトをイメージできると思います。

平均的ヘッドスピードのアマチュアがロフト43~44度を使った場合105ヤード飛べば適性

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