カップを狙うならボールは転がす。“浮かせる”よりも「寄る確率」が高くなるぞ!
スコアが5打よくなる! 藤田寛之が教える寄るアプローチの極意 第1回
グリーン周りのアプローチでミスをせず、ピンにピタリと寄せるには何をすればいいのか。初心者もベテランも、この藤田流のテクニックで「寄るアプローチ」を手に入れよう!
GOLF TODAY本誌 No.623/110~113ページより
取材・構成・文/小山俊正 撮影/相田克己 イラスト/北村公司 取材協力/葛城ゴルフ倶楽部
考え方とクラブ選択
あなたの選択肢は?
二つの原則でアプローチを組み立てる
アプローチに対する考え方は十人十色ですが、私の原則は大きく二つ。「ボールをグリーン面にキャリーさせる」こと、そして「グリーン上はボールを極力コロがす」ことです。
前者は、短くきれいに整備されたグリーンに着弾させれば、ボールの跳ね方やコロがり方が計算できる。カラーやセミラフにワンクッションさせると、きれいに見えても芝にくわれたり、思わぬ跳ね方をするリスクがあるからです。
後者は、コロがすことが一番簡単で、大きなミスが出にくく、安定してピンに寄ります。グリーンエッジから1~5メートル先のグリーン面にボールをキャリーさせ、そこからコロがす。初心者はもちろん、アプローチが苦手な中・上級者はここから始めましょう。
極意1 ボールをグリーン面にキャリー
極意2 保険をかけ落とし場所を設定する
7番アイアンでのコロがしを覚えよう
ロフト角が立っているクラブほどタテ距離が合う!
コロがしは慣れさえすればミスなく簡単に寄る
なぜコロがしたほうがいいのか? それは自分で検証するとわかります。仮に10ヤードの距離をウェッジとパターで10球ずつ打ってみてください。ウェッジでベタピンにつくことがあるかもしれませんが、10球の平均値をとるとパターのほうがピンに近くなり、その誤差も少ないはずです。
加えて、ウェッジで高く上げると振り幅が大きくなるぶん、動きのズレが出やすい。フェースの上をボールが滑ったりするなど不確定要素も増えます。一方、パターやロフト角が立っている(少ない)クラブでコロがすと、動きのズレが小さく安定して寄る、フェースの当たる面積が大きくミスをしにくい、タテ距離を合わせやすい、といった利点があり、総合的にピンに寄る確率が高くなるわけです。
私の場合、ボールをグリーン面にキャリーさせることが第一なので、花道やカラーではパターでなく、7番アイアンが使えるかどうかを最優先に考えます。そして、状況に応じて8番や9番、ウェッジなどを使用します。
アマチュアの皆さんが7番や8番でのコロがしを難しく感じるのは、経験値が低く、ピンに寄るイメージが出ないからです。慣れさえすれば簡単なので、まずは練習量を増やし経験を積みましょう。当面のラウンドはピッチングウェッジとアプローチウェッジの2本を使い、必要最小限のキャリーにしてコロがして寄せる。この方法で「コロがしに慣れる」ことが大切です。
極意3 「面」が大きいほどやさしい
極意4 7番から60度まで幅広く使う
ボール位置は右足寄り
藤田寛之
ふじた・ひろゆき
(葛城ゴルフ倶楽部)
1969年6月16日生まれ。168㎝、70㎏。福岡県出身。レギュラーツアー18勝、シニアツアー3勝。2012年は年間4勝を挙げ、43歳にして初の賞金王に輝いた。23年は日本シニアオープン優勝。リカバリー率1位を4回も獲得している「寄せの達人」。
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