ヘッドスピード40m/sならドライバーの最適ロフトは何度?【ダグ三瓶・クラブ選びの超知識】
クラブ選びは「角度」に支配されている?
クラブやスイングにまつわるいろんな「角度」。見方がわかれば自分に合うスペックも見えてくる。
クラブ選びのスペシャリスト・ダグ三瓶(みかめ)がアマチュアゴルファーへアドバイスをおくるコーナー。ゴルフクラブを買う際に必要な「正しい知識」を教えてくれる! クラブを買うときに超悩む、ロフト選びについて!
球筋は「角度」と「スピード」
本来、ゴルフクラブを決める際に、まずは気にしてほしいのは、やはり球筋です。どんな結果が出るのかで選ぶことが大事なことはみなさんご理解いただいていると思います。
その球筋は、原理でいうと、ヘッドがどのような「角度」と「スピード」で進入していき、どのような「角度」(ロフト)でヘッド(フェース)のどこにボールに当たるのか? で決まります。
当たった後はボールの仕事なので、クラブ選びの過程では、いったんボールのお話は置いておきます。
ざっくり言えば、球筋というのは、「角度」と「スピード」で決まるんですよ、とご理解いただけると嬉しいです。
つまり、ヘッドが「何度」で進入してきて、「何度」で当たるのか?です。
昨今のトラックマンなどのローンチモニターでは、このインパクトの状態が数値化されて出てきますよね? そんな中、みなさんが真っ先に思いつくのが、インパクト時のロフト、いわゆるダイナミックロフトではないでしょうか?
続いて入射角(ダウンブローやアッパーブロー)を表すブロー角という言葉があります。さらに、インサイドアウトやアウトサイドインといったスイングの軌道(パス)もありますね。これらはすべて、「角度」で表されていることでしょう。
厳密にいえば、ウッドタイプのラウンドのあるフェースだと打点によってロフトもフェース向きも変わってきますので、やはり、球筋は「角度」で決まるということがお判りいただけたでしょうか?
この球筋を決定する「角度」を決めるゴルフクラブのスペックと言えば!?
それはロフト角でありライ角でありますね。そして、インパクト時にそのロフト角やライ角に影響するのが、長さや、シャフトの硬さ(調子)だったりするわけです。
つまり、どんな「角度」でヘッドをボール当ててボールを運ぶのか、このどんな「角度」でボールに当てるのか、を中心に考えていくと、その目的に対して、シャフトや長さなどなどほかのスペックも決めやすくなっていきます。
まずは、ここまでのことをご理解いただき、次に、具体的に、その「角度」をどのように考えていったら良いのか、項目ごとに考えていきたいと思います。
「飛びの3要素」、2つは角度で決まる
ここで飛びの3要素のお話になります。飛びの3要素とは、「ボールスピード」「打ち出し角」「バックスピン量」ですね!3要素のうち、2つが「角度」によって決まることがわかっていただけますでしょうか?
「打ち出し角」は球の打ち出しの高低ですね!これはまさしく、「何度」でヘッドが進入してきて「何度」で当たったかで決まります。また、「バックスピン量」も同様に、「何度」でヘッドが進入してきて「何度」で当たったかで決まります。
もちろん、打点の影響もありますし、横方向の打ち出しや、横方向のスピンのことも考えなくてはいけませんが、まずは、基本としての「打ち出し角の上下方向」と、「バックスピン量」のお話から進めてみましょう。
ヘッドが水平に、進入角度(アタックアングル)がゼロの場合が一番わかりやすいのですが、単純にロフト角が大きいほど、打ち出し角度が大きく(高く)なり、バックスピンが増えます。
例えば、アタックアングルがゼロで、ロフト角が10度で当たったとしたら、どのくらいの打ち出し角と、バックスピンが期待できると思いますか?
ヘッドスピードで多少の前後はありますが、計算値では、大体、打ち出し角が8度くらい、バックスピンが2,000rpmくらいになると考えてください。
例えばドライバーでいえば、理想値は打ち出し角12度、バックスピン2500rpm」なんて言われていますから、これでは打ち出し角もバックスピンも足りませんね!
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