「ミニドラなんて必要?」と言う野村タケオがキャロウェイのミニドラを打ってみた!
野村タケオのゴルフ実験室
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。最近キャロウェイゴルフから発売されて話題になっているドライバーがあります。それが「PARADYM Ai SMOKE Ti 340 MINIドライバー」。そう、小さいヘッドのドライバーですね。他社からも同じようなミニドライバーが発売されて話題になりましたが、ついにキャロウェイゴルフからも出ました! しかしね、優しさという面では絶対に460ccくらいの大きいもののほうが優位だと思うのですが、なぜこんなに話題になるのでしょうか? その秘密を探るためにちょこっと試打してみました。
〈取材・文・写真提供 ゴルフバカイラストレーター 野村タケオ〉
ミニドラなんて本当に必要なんですか〜?
最初に書いておきますが、僕はどちらかというとミニドラなんて必要なの? って考えです。だって、絶対に大きいヘッドのほうが寛容性は高いはずで、ミスヒットに優しく出来てると思うから。でもね、たしかに最近の大きいヘッドが上手く扱えなくて苦労している人には、ミニドラが扱いやすいのかもとは思います。ただ、ミニドラのほうが結果が確実にいいという人は本当に少ないんじゃないかと。なので、こんなに話題になったり、みんなが飛びつくようなクラブじゃないと思うんですよね。そんな、ちょっと懐疑的な気持ちでキャロウェイのミニドラを試打してみました。
「PARADYM Ai SMOKE」とは全く違う設計です
「PARADYM Ai SMOKE Ti 340 MINIドライバー」は名前にも数字が入っているようにヘッド体積が340ccです。ヘッドの構造は他の「PARADYM Ai SMOKE」シリーズのようにボディが全てカーボン一体成型の360°カーボンシャーシ構造は採用せず、チタンソールにカーボンクラウンという構造になっています。もちろんフェースはAiスマートフェースが採用されているのですが、ミニドラは直ドラをする前提で、ドライバーとFWの打点をミックスした設計となっています。
ロフト角は11.5度と13.5度が用意されており、さらにカチャカチャで調整することができます。シャフトの長さは43.5インチと、普通のドライバーよりはかなり短くなっています。ソールについている青いウェイトは、前が約4g、後ろが約12gとなっており、前後を入れ替えることで、重心位置やスピン量などを調整することができます。
意外に小さくなくて、とにかくとても振りやすい!
まず構えてみると、340ccとは思えないくらいの大きさに感じます。もっと小さいく感じると思っていましたが、シャロフェースになっていていることで400ccくらいあるように感じます。このくらいあると「当たらないんじゃないか?」って不安感はないですね。シャフトが短いということも不安にならない要因でしょう。形は少し洋梨っぽい形状でとてもいいです。
ソールのデザインもカッコ良い。個人的には普通の「PARADYM Ai SMOKE」シリーズのドライバーよりもかなりカッコ良いと思います。
打ってみましたが、まず打感の良さに驚きました。柔らかくてとても気持ちいいし、打音も高くなくとても気持ちいいです。そしてなによりも振りやすい! やはり43.5インチという長さのお陰で、シャープに振り抜けるんですよ。ヘッドが小さいので思ったように振れるし、スイング中に意図しないような動きにならないんです。これがやはりミニドラの一番いいところなんでしょうね。
シャフトは純正のTENSEI 60Sでしたが、これもいい感じにしなってくれて振りやすかったです。ヘッドとのバランスがとてもいいと感じました。
ちなみにこのシャフトを43.5インチで組んであって、総重量は322g、バランスはD3、振動数は251cpmでした。
ボールは上がりやすいし、とても安定して打てます!
室内で計測しながらロフト11.5度を打ったのですが、やはりロフトがある分、球はけっこう上がりやすいです。そしてつかまりもけっこういいですが、操作性がいいのでフェードが打ちたい人は打てるでしょう。スピン量はドライバーよりも少し多めで3140rpmほどでしたが、このくらいが安定した球が出ると思うのでいい感じだと思います。飛距離はキャリー206ヤードのトータル226ヤードでした。この計測器はかなり厳しいということでしたが、まあまあいい感じの距離ではないでしょうか。
計測しながら少し球数を打ちましたが、なにより曲がり幅が少なく、安定した球が出ていたのが印象的でした。けっこうトウ側で当たったりしても、曲がらないし飛距離も少し落ちるくらい。ミニドラはこのあたりが弱いと思っていたのですが、Aiスマートフェースのおかげもあるのか、予想以上にミスヒットにも強かったです。やはり最新のテクノロジーが採用されていると、ミニドラもこうなっちゃうのかと思いました。
実は直ドラでも計測したのですが、意外とラクに打てたし飛距離も出ました。ティーショットだけでなく、FW的な使い方まで考えるならロフトは13.5度を選んだほうがいいかも。ドライバーの代わりにバッグに入れるという他にも、ドライバー+ミニドラというセッティングもいいかもしれませんね。
いや〜これはちょっと欲しくなっちゃうな〜(笑)
結果として、この試打で、僕の「ミニドラなんていらないよね」という考えは見事に覆されました。これはこれで完全に「有り!」ですね。使う人によっては、460ccのドライバーよりも飛ばせることもあるでしょう。ただ、やはり多少は使い手を選ぶかもしれませんので、一度試打できるといいでしょうね。
僕はといえば、スプーンを抜いてこれを入れたらどうなるかな〜? などと妄想が膨らんでおります。シャフトももう少しハードなものにしたら、弾道が少し低くなりスピン量も減って、もっと飛距離が出るんじゃないかな〜とかね。けっこう欲しくなっている自分がちょっと怖いです。ちなみにお値段は税込み69300円からと、以外にお求めやすい価格。ただ大人気で今から頼んでも少し納期はかかるようですが。
ゴルフバカイラストレーター、野村タケオ。
京都府出身。様々なゴルフ雑誌やウェブサイト等にイラストやイラストコラムを寄稿。
毎週水曜の22時からYouTubeライブで生放送「野村タケオゴルフバカTV!」を放送中。
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