ロングヒッターもショートウッドを入れるようになった

今は海外のツアーでも、7W・9W・11Wというショートウッドを入れる選手たちがとても多いです。たとえば、ダスティン・ジョンソンは7Wや9Wを入れているし、トミー・フリートウッドは3Iの代わりに9Wを投入しました。
もっと言うと、ウッド型UTの21度(7W相当)を入れる選手たちもスゴく多いです。ここ数年、ずっとそういう傾向にあります。
真剣に振ればみんな、ドライバーがキャリーで300ヤードを超えていくプレーヤーばかりというのも興味深いと思いませんか?

250ヤード前後を狙うのに欠かせない“21度クラブ”

どうしてそうなったのかを紐解いていきましょう。
彼らは7W・21度くらいのクラブで250ヤード前後を打つんです。その250ヤード前後のレンジでグリーンに止まる球を打つには、ショートウッドやウッド型UTというクラブのほうが狙った弾道になりやすい。それが大きな理由です。新しいモデルだけじゃなくて古いモデルを何本も多用して、試合によって入れ替えて使っている選手たちが多いようですね。

スピンが入って上がるクラブのほうがコントロールしやすい

スイング的に見るとインパクト条件が、以前とは変わってきてると思うんです。今の選手たちは、ハンドファーストでインパクトロフトがちょっと立つカタチがトレンドになっているでしょう。
そういうインパクトをしてスピンコントロールをするには、もともと程よくスピンが入って球が高く上がるクラブのほうが◎。つまりロングアイアンよりも、球が上がってスピンが入るショートウッドやUTのほうがコントロールしやすいし、グリーンを狙うには有利なんです。

分かりやすく言うと、一般のアマチュアがアイアンでコントロールショットをするときに、ショートアイアンのほうがやりやすいのではないでしょうか。でもロングアイアンになると、それは難しくなるでしょう。ある程度、球が上がってスピンが入ることは、コントロールショットをするときにはゼッタイ的に必要な要素なんです。
プロがショートウッドを使うと、球が吹き上がるイメージがあるかもしれませんが、ゼンゼンそんなことはありません。ハンドファーストでロフトを立てて当てているので。スピンを増やすより、減らすほうがカンタンということです。

スピンは“敵”じゃなくて“味方”にしたほうが得策

これってセカンドショットでグリーンを狙うときだけの話でもなくて、ドライバーでも同じことが言えます。「低スピン・高弾道が飛ぶ」と言われますが、確かに最大の飛距離を狙うときはそうでしょう。しかし「安定してコントロールしたい」というときには、日本の男子ツアーの選手たちでも狙っているのはだいたい2000台後半のスピン量で、打ち出し角がある程度は出るドライバーのほうが人気になります。

一般のアマチュアの皆さんは、ショートウッドやハイロフトUTといった、球が上がりやすくてスピンが入るクラブをもっと見直して使ってみると、やさしくラウンドできると思います。ちなみにボク自身のバッグには、7W(21度)と27度のUTを入れているんですよ。

鹿又芳典
かのまた・よしのり 1968年生まれ。年間試打数2000本超え。全てのクラブに精通するクラフトマン。豊かな知識と評価の的確さで引っ張りだこ。ゴルフショップマジック代表。