こだわりのアプローチ術

極意1 2種類のバウンス角を使い分ける

ボーケイを20年以上使い続けている

私が愛用しているのは、タイトリストのボーケイ・ウェッジで、20年以上使い続けています。フェースの形状は、角張ったものより、丸みのあるものが好み。私はウェッジを開いて使うことが多いので、その時のフェースの見え方、いわゆる「顔」が、丸みのあるほうが馴染んで構えやすいからです。

一番重要視しているのは、バウンスです。インパクトでバウンスが地面に当たった時の「弾き」と「抜け感」が決め手。これは感覚的な部分ですが、クラブによって大きく異なるので、自分のフィーリングに合うものを見つけましょう。

サンドウェッジのロフト角は、58度の表記ですが、実際は少し寝かせて58・5度。バウンス角は8~12度くらいが好みで、別に4~6度くらいのローバウンスのものを用意。試合のコースセッティングにより、それらを使い分けています。

ボブ・ボーケイのクラブ作りの姿勢に惹かれた

「弾き」と「抜け感」

7番からウェッジまで

極意2 手元を中に入れて構える

芝が薄くて地面が硬い時に有効

バウンスが跳ねる状況ではシャフトを真っすぐにしてノーコックで打つ!

基本

応用

海外の試合に出て学んだテクニック

芝が薄くて地面が硬いと、インパクトでバウンスが弾き過ぎてしまい、跳ねることがあります。とくにバックスピンをかけようとしてクラブを上から入れたり、フェースを開いてカットに打ったりすると、バウンスが跳ねやすく、大きなミスを招きます。ローバウンスのウェッジなら、このミスを最小限に抑えることができますが、応用テクニックもあります。

ポイントは、アドレスでボールを体の正面(スタンスの真ん中)に置き、シャフトがほぼ垂直になるように手元を中に入れて構えること。そして、手を使わずにノーコックでクラブを上げて、体の回転を使って左右対称に振ることです。こうするとクラブの入射角が緩やかになる上に、スイングの最下点がボールの先ではなく真下になるため、バウンスの跳ね返りが少なくなるのです。

これは、私が海外の試合に出て学んだテクニックです。日本の高麗芝はボールが浮くので、ハンドファーストにインパクトしたほうが簡単で、ミスなく打てます。しかし、芝が薄くてボールが浮かない、いわゆるペタペタの洋芝はその打ち方が通用しません。

欧米の一流プロのアプローチを見ると、シャフトを真っすぐにしている人が多く、それを参考にしました。このように芝の種類やボールのライによってアレンジを加えるのが、ワンランク上のアプローチ術です。

極意3 ノーコックで左右対称に振る

体を左右に揺さぶるイメージ

上から打つとバウンスが跳ねる

入射角を緩やかにする




藤田寛之
ふじた・ひろゆき
(葛城ゴルフ倶楽部)
1969年6月16日生まれ。168㎝、70㎏。福岡県出身。レギュラーツアー18勝、シニアツアー3勝。2012年は年間4勝を挙げ、43歳にして初の賞金王に輝いた。23年は日本シニアオープン優勝。リカバリー率1位を4回も獲得している「寄せの達人」。