「ハイボール」の名前の由来は“高々と打ち上げられたゴルフボール”だった!?
日本では大人気のハイボール。「やっぱりお酒はハイボールでなくっちゃ」といいながらグラスを傾けているアナタ。なぜ、ウイスキーのソーダ割を「ハイボール」と呼ぶかご存じですか? やれ、「ジョッキに入れるハイボールは邪道だ」とか、「オレはソーダ水のメーカーにもこだわる」と言っているアナタ、これを知らないとそんなこだわりも披露できなくなりますよ〜。
初めてウイスキーをソーダで割ったとき、高く上がったボールが近くに飛んできたから
ゴルフ発祥の地といえばスコットランド(これには諸説ありますが…)。そして、スコットランドといえば、ウイスキー。そんなこともあって、ゴルフとウイスキーが絡み合う話がいくつかあります。
例えば、1ラウンドが18ホールになったのは、1ホールごとにウイスキーをグイグイやっていたら、18ホールでボトル1本が空になったからという説があるくらい。これに関しては信憑性が高くないようですが、こじつけでもいいのでゴルフとウイスキーを絡めたいという思いが英国の人たちにはあるようです。
「ハイボール」誕生秘話もそのひとつ。
スコットランドのとあるゴルフ場に、ソーダをチェイサーにしてウイスキーを飲むことが好きなゴルファーがいたそうな。いつものように、ウイスキーとソーダを交互に飲んで楽しんでいたところ、急に自分の順番が回ってきたので、ウイスキーとソーダを混ぜ合わせ、一気に飲み干そうとしたそうです。ところがちょうどそのとき、ラウンドしていたゴルファーの打った高い球がバーの屋根に当たったので、その御仁、思わず「ハイボール(高い球)」と叫んだそうで、それがハイボールの起源になったという説があります。
また、ウイスキーとソーダを混ぜ合わせたところまでは同じなのですが、高々と舞い上がったボールがグラスに飛び込んできて、思わず「これぞ、ハイボールだ」と叫んだことが由来になったという説もあるようですが、ちょっと現実的ではないような気がします。
アメリカではハイボール好きの“信号係命名説”が有力
ゴルフ&ウイスキー好きは、この説を推したいところですが、そのほかにもいろいろな説があるので紹介しておきましょう。
「鉄道説」
これは19世紀のアメリカはセントルイスの信号係の話。当時鉄道は、高い鉄塔に気球を吊し、それを高く掲げることがゴーサインになっていて、それをハイボールと呼んでいたとか。このハイボールを行う信号係の一人に、ウイスキー(バーボン)のソーダ割りが好きな人物がいて、ソーダ割を飲むたびに(あるいは気球を上げるたびに)「ハイボール」と言っていたことから、その名が付いたといわれています。
また、乾杯のときにグラスを高々と上げる行為が、鉄道の信号に似ていたことから「ゴー」と「乾杯」をかけて「ハイボール」を叫ぶようになったという説もあるようですが、この場合は、ウイスキーのソーダ割ではなくてもいいような気がしますよね……。
「グラス説」
某ウイスキーメーカーの創業者がソーダ割を注文したときにグラスが低かったので、「もっと背が高いグラスでくれ」といったことからその名が付いたという説もあります。これに関しては、なぜ「ボール」なのかの説明がつかないような気もしますが。
「泡説」
ソーダから上昇する泡がボールに見えたのが起源という説もあります。ただ、ウイスキーを入れなくても気泡が出るわけで、なぜウイスキーのソーダ割がハイボールになったのかは定かではありません。
このように「ハイボール」に起源が海外にあることは間違いなさそうですが、日本以外では「ハイボール」という単語が通じないところもあります。
通じない場合は、「Whisky and(with) soda」「Scott and soda」「Burbon and soda」とご注文を。それでも通じない場合は、「May I have soda water with a shot of whisky(ソーダ水にウイスキーを1ショット入れてくれますか)」と頼めば、確実にハイボールが出てきます。ぜひお試しを。
真鍋雅彦
1957年、大阪生まれ。日本大学芸術学部卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。
1986年に退社し、フリーライターとしてナンバー、週刊ベースボール、ラグビーマガジン、近代柔道などで執筆。
ゴルフは、1986年からALBAのライターとして制作に関わり、その後、週刊パーゴルフ、週刊ゴルフダイジェストなどでも執筆。現在はゴルフ雑誌、新聞などで記事を執筆するほか、ゴルフ書籍の制作にも携わっている。
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