100ヤード以内の攻略法

極意1 基準となる「ものさし」をいくつか作る

[振り幅]右腰から左腰

[振り幅]右肩から左肩

達人・藤田寛之には「ものさし」が三つある

私はアプローチを含めたすべてのショットで感覚(フィーリング)を大事にしていますが、感覚だけではうまくいかないことがあります。それが100ヤード以内の距離のコントロールです。

距離を正確に打ち分けるには、基準となる「ものさし」を作ったほうが簡単で、成功しやすくなります。私の場合、サンドウェッジのフルショットが85ヤードで、その「ものさし」は三つ。振り幅が「右腰から左腰」で32ヤード、「右肩から左肩」で50ヤード、そして「右肩から通常のフィニッシュ」で65ヤード。これを基準に微調整をしていきます。

もちろん、この飛距離の数値は人それぞれで、クラブはアプローチウェッジやピッチングウェッジでもかまいません。ただし、振り幅だけを意識すると、パットと同様、タッチが出なくなるので注意が必要。そこに感覚やイメージを足していくことが大切です。

[振り幅]右肩から通常のフィニッシュ

サンドウェッジのフルショットは85ヤード

極意2 打ち出し角、スピード、高さをイメージ

ボールスピードが重要

立ち位置を変えてショットの放物線をイメージする!

ボールスピードをイメージする

立ち位置を変える

ボールの飛球線後方は、目標を決めたりアライメントを取る上で重要なポジションだが、いわゆるタテの距離感をつかみにくい。そこで、立ち位置をあえて横にズラすのが藤田流。これを習慣にすることが大事。

ピンまでの距離とその空間をよく見る

ウェッジのコントロールショットに欠かせないポイントは、大きく二つ。一つは、ショットの放物線を鮮明にイメージすることです。

私の場合、ボールの飛球線後方ではなく、ボールの横(アドレス時の背中側)、3~5メートルのところに一度立ちます。なぜなら、この位置は飛球線後方よりも、ピンまでの距離とその空間がよく見えて、放物線をイメージしやすいからです。

そして、ボールがどのような角度で打ち出されて、どんなスピードで飛んでいくのか。どの高さまで上がり、どこに着弾しピンに寄っていくのか。ボールの打ち出し角やスピード、高さなどをより具体的にイメージします。

とくにボールスピードが重要で、ゆっくり飛ぶのか、速く飛ぶのかをイメージすると、それに合ったスイングを作りやすくなり距離感が合います。これはグリーン周りのショートアプローチでも有効です。

もう一つは、自分なりの「ものさし」に微調整を加えることです。一番簡単なのはボール位置で、ボール半個から1個ぶん左右にズラすだけで高さと飛距離が変わります。

また、トップの位置をコンパクトにする、フィニッシュを通常より小さくする、スイングスピードをゆっくりにするといった方法を使うと、キャリーが数ヤード落ち、中途半端な距離を攻略できます。ただし、距離を合わせようとしてインパクトを緩めるのはNG。ゆっくり振る時も、体の回転でボールをしっかりヒットし、一定のスピードで振り抜きましょう。

ボール位置をズラす

スイングスピードをゆっくりにする

フィニッシュを小さくする




藤田寛之
ふじた・ひろゆき
(葛城ゴルフ倶楽部)
1969年6月16日生まれ。168㎝、70㎏。福岡県出身。レギュラーツアー18勝、シニアツアー3勝。2012年は年間4勝を挙げ、43歳にして初の賞金王に輝いた。23年は日本シニアオープン優勝。リカバリー率1位を4回も獲得している「寄せの達人」。