バウンスを叩きつけてパワーフェードを実現
ヘッドは最短で動かす意識でも円軌道に
ヘッドの動きにカラダがついていく
スライスしないフェード打法をバンカーで開眼
日本のレジェンド、青木功もプロ入り初期はホーガン同様、フックのミスでタイトルを逃すことが多かった。そこでフェードをマスターするが、そこでホーガンとの大きな違いは、バンカーショットにヒントを見出したことだった、と森プロ。
「フッカーがフェード打ちを覚えようとすると、こすり球のスライスになり、コントロールも効かず、飛ばなくなりがちです。青木功プロの場合も同様に悩んだようですが、ある時、バンカーショットのように打てばいい、と閃いたそうです」
ボールの真下にソール=バウンスを叩きつけるイメージはヘッド軌道、フェースの挙動を安定させ、力強いフェードを生み出した。
「バンカーショットのヘッドの動きをイメージすることで、スタンスは狭くなり、ヘッド軌道はわずかにスティープに。フェースターンも抑えられ、理想的なインパクトを得られました」
ヒール後方から砂面を叩く
邪魔をしない左手首
ボールの真下でソールを弾ませる
ソールをヨコに滑らせずタテに跳ねさせる
「打面をヨコから」より「バウンスをタテに」
ホーガンのたぐり動作は「オープンからスクエア」
叩く意識がたぐり動作のブレを防ぐ
ヘッドで叩く意識は、カラダの動きを伴わない手打ちのミスになる危険性もあるはず。
「あくまでも、ある程度スイングができ上がっているのが前提ですが“モノを強く叩く〟というのは自ずと合理的な動きになりやすく、むしろ“インパクトは通過点”のように意識から外しすぎると、逆にスイング全体がメリハリのない流れた動きに陥りがちです。
青木の場合は、左手小指側3本指の締めを強調していますが、インパクトを意識しないと引っぱりすぎて打点がブレる危険性があります。ヘッドで1点を叩く意識を持つことで、グリップエンドが左に流れない締めとして機能しているわけです」
ヘッドで地面を叩き、跳ね上げるイメージでも、インパクトゾーンは短くならないという。
「ヘッドには慣性が働いています。左手首を柔軟にしておくだけで、ヘッドは合理的に動きます」
Ben Hogan
ベン・ホーガン(1912~1997)
アメリカ・テキサス州出身。身長173cm、体重68kg。ツアー通算64勝。メジャー3勝後の1949年に自動車事故で瀕死の重傷を負うが、翌年に復帰。以後、メジャーでは1953年の3冠を含む6勝を加え、グランドスラマーに。1948年に『パワー・ゴルフ』、1957年にレッスンのバイブルと呼ばれる『モダン・ゴルフ』を著し、現代でもそのスイング理論は多くのゴルファーに影響を与え続けている。
ホーガンアナリスト 森 守洋
ベン・ホーガン(1912~1997)を手本としたダウンブローの達人・陳清波に師事。現在もホーガンの技術研究に余念がない。


