ユーティリティの性能を存分に生かしているゴルファーは意外と少ない
オグさんです。今回は、ユーティリティについて。お助けクラブの代名詞といっても過言ではないユーティリティ。特に25度前後のロフトの番手は、多くのゴルファーがロングアイアンの代わりとして愛用されています。確かにロングアイアンの代わりとして使用するには、少々打点がズレてもボールはそれなりに上がってくれますし、適度な飛距離も出てくれます。しかしそのクラブの性能を発揮しきれていないゴルファーが多くいらっしゃいます。本来ならば、25度のユーティリティであれば、ほとんどのモデルでロングアイアンの距離をキャリーで達成し、グリーンに直接ランディングさせても止めることのできる性能を持っているはず。
しかし、その性能を発揮できるゴルファーは非常に稀です。その理由はいくつかありますが、最も大きな理由は、クラブのスペックにあります。もちろん技術的な部分もありますが、技術よりもクラブによって引き起こされているケースの方がはるかに多いと私は感じています。
クラブの性能を発揮させるには、適正な重量が大切
ユーティリティは、お助けクラブといったイメージが大きいためか、比較的軽量なシャフトが装着されていることが多く、総重量も軽めのモデルが多いです。ゴルフクラブは、短いクラブほど重くなるように設計されています。理由は、クラブが短くなるにつれ、スイング中の遠心力が小さくなるため、それを補填するように重くすることで、スイング中に発生する遠心力を近づけて、長さの異なるクラブでも振り心地を均一化するためです。
使用しているドライバーやアイアンといった他のクラブと比べて、軽量なモデルを選んでしまうと、同じような力感で振ってもスイング中にクラブから発生する遠心力が小さく、力むとクラブを引き付けてしまうケースが多い日本のゴルファーは、トップのミスになってしまいがちです。ウッド系ユーティリティであれば、多少のトップでもボールはそれなりに上がってくれるので、大きなミスにはなりにくいですが、適正な重量のスペックを使用すれば、もっと自然と芯付近でボールをとらえられ、高弾道でグリーンを直接狙えるビッグキャリーの弾道が打てるはずなのです。
ユーティリティの適正な重量は、ドライバーから1インチ短くなるごとに10g重くなるのが目安
もしかしたらユーティリティの性能を生かせないのでは!?と感じた方は、まず自身のユーティリティの重さを調べてみてください。その重さがお使いのドライバーの重量とどのくらい差があるかをチェックします。その重量差が重量になります。前述した通り、クラブは短くなるほど重くなるのがセオリーですが、どのくらいの長さの差があるのかによって適正な重量が変わってきます。ドライバーからユーティリティまでは、1インチ短くなるごとに10~12gほど重くなっているのがひとつの目安です。45インチで300gのドライバーをお使いの方なら、39.5インチのUTだと355gが目安になります。この数値は、あくまでドライバーと同じ力感で振った時の目安になりますので、もう少し力感を抑えて振るなら多少軽めでもOKです。
お手軽な重量調整方法としてはグリップ下に鉛を貼るのがオススメ。
ユーティリティで高いシェアを誇るPINGは、数々のカスタムシャフトを用意しており、重量帯も豊富にラインアップしています。ヘッド性能ももちろんあるのですが、こういった細かなサービスによって任意の重さにクラブを仕上げやすいといった点も、高いシェアを維持し続けている要因だと思います。
重量を調整するのはリシャフトがおすすめですが、応急処置として、重くするのであれば、グリップ下にテープ状の鉛を巻き付けるという方法があります。目安の数値に近づけるように貼っていき、自身の力感と釣り合う重さを探してみてください。私はこの鉛チューンを多用しています。グリップ下の鉛は、クラブ自体のバランスをあまり変えずに重量を増加できるのでオススメです。
■オグさん(小倉勇人・おぐら はやと)
元ゴルフ雑誌編集者のスウィング&クラブアドバイザー。現在は千葉県にあるゴルフ練習場「ユニオンゴルフクラブ」にて「ゴルフフィールズ ユニオンゴルフ店」で店長をしつつ、過去の経験で得た知識を武器にゴルフライターとしても活躍中。飛距離は250ヤード、持ち球はフェード。ベストスコア68。




