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ゴルフクラブの盗難が増加中!? 慣れたコースでも油断禁物。キャディバッグ、放置するならフードは必須?

ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が現場で感じたゴルフエッセイ【毒ゴルフ・薬ゴルフ】第118回

2024/12/09 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

キャディバッグ

ゴルフの虜になってもうすぐ半世紀。年間試打ラウンド数は50回。四六時中ゴルフのことばかりを考えてしまうロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、コースや色々な現場で見聞きし、感じたことを書いたのが【毒ゴルフ・薬ゴルフ】です。大量に飲めば死んでしまう毒も、少量なら薬になることは、ゴルフにも通じるのです。

ゴルフ用品狙いの泥棒が増えている?

ゴルフコースや練習場で盗難事件が増えているそうです。
目を離した隙にキャディバッグごと盗まれるケースと、バッグの中の高額なクラブや人気のあるクラブを抜かれてしまうケースがあるようですが、実は、盗難事件は昔から一定数はありました。

プレー後に引き換え札を渡されて、キャディバッグはコース側が管理し、帰りにバッグを引き換えるというシステムのゴルフコースがあります。このシステムは盗難対策です。以前、対策を取らなければならないほど事件があったという証拠なのです。
練習場によっては鍵付きのロッカーが用意されていますが、これも盗難対策です。

対策をしていないコースでも、プレーヤーが油断しなければ、ほとんどの盗難は防げます。プレー後に、キャディバッグを車に戻したり、宅急便の手続きをしたりして、放置する時間を作らないことで防犯になります。
油断しないようにすれば、ほとんどの盗難には遭わずに済みそうです。

キャディバッグのフードをする? しない?

「キャディバッグのフードを付けていない不用心な人が悪いと思います」
という主張を聞きましたが、思わず苦笑しました。

そもそも、キャディバッグのフードは何の為にあるのでしょうか?
海外のキャディバッグ専用メーカーのバッグには、フードがないものもあります。安価なものではなく、かなり高額なバッグでもフードなしは存在するのです。

歴史を振り返ると、キャディバッグが登場した当初は、フードはありませんでした。使用する際に邪魔なので、当たり前です。フードは、雨天時にクラブを濡らさないアイデアアイテムとして、近年になって登場したのです。

昭和の時代に、移動中にクラブが飛び出たりしないようにするカバーとしての役割がメインになって、キャディバッグにフードがあるのが当たり前で、フードは付けたままにするという文化が広まりました。

とは言え、観察力がある人は気がつくのです。
プロやトップアマ、尊敬されている有名なゴルファーは、ほぼ例外なく、フードを外してキャディバッグを使用している、ということに。

“そろそろ、自分もフードなしで良いかも”という通過儀礼を経て、ホンモノ感がある空気を醸し出すゴルファーが生まれていくのも、さり気ない文化だったといえます。

最終的にキャディバッグのフードは不要時には外しておくのが正解!

ちなみに、プロや上級者がフードをしないのはカッコつけではなく、キャディバッグをカートに乗せる際に邪魔になるフードを折ったり、外したりするコーススタッフの手間を省くためなのです。

フードは壊れないように頑丈に作られてはいませんので、使えば使うほど痛みます。クラブを配送するときにフードは不可欠です。本当に必要なときに壊れていて外れてしまったりするような事故を防ぐために、わかっているゴルファーは普段はフードを外しているのです。

フードを外しているから盗難に遭うという主張は、油断という意味では、間違っていない部分もありますが、そういう事情を知らない初級者的な発想だと思います。

警察関係者に聞いたところ、中身が取られる盗難事件は、フードのありなしとはほとんど関係がない、ということでした。

キャディバッグをまるごと盗んでしまう力技ではなく、ピンポイントにクラブを盗む場合は、予め打席などで標的になるクラブを確認して隙を狙って犯行に及ぶそうです。
ちなみに、クラブではなく、特別なヘッドカバーや、バッグに吊してあるレーザー距離測定器なども、よく盗まれるので注意して欲しいということでした。

ゴルフは悪人がいない世界のゲームとして成り立っています。
泥棒の標的になってしまうのは残念ですし、ゴルファーのふりをした泥棒が潜んでいる現実も悲しいことです。

最初に書いたように、徹底的に防犯するようにしましょう。

そして、心遣いとして、キャディバッグは基本的にはフードを外して使うという余裕をリスペクトするゴルフ文化を維持して欲しいと切に願っています。

フードの留め金が壊れたとか、端が破れたとか、スタッフと揉めているオールドゴルファーに遭遇することがありますが、そのたびに、自分で管理していれば起きない不幸で大騒ぎできる無神経に同情しつつ、早い段階から自分でフードを管理するのが正解だと教えてくれた先輩たちに感謝をするのです。

さあ、キャディバッグのフードは背袋にしまって、さり気なく一目置かれるゴルファーになりましょう。

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篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。