打音、打感がともに向上、見た目スッキリのやさしいヘッド
G440アイアンでおさえておきたいポイントは以下の3つ。
1 飛距離性能の最適化
2 高い寛容性と優れた打音・打感
3 番手別パフォーマンスの最適化
1の「飛距離性能の最適化」については、まずホーゼル側のフェース高が低くなったことに注目。これによりヘッドの強度が増し、G430アイアンに比べて約9%もフェースを薄くすることが可能に。フェースのたわみ性能の向上にも成功した。
また、バックフェースに新しい衝撃吸収バッジ「ピュアフレックス」を装着したことで余剰重量をヘッドの下部に再配置。前作比約3%低重心化が促進されている。G440アイアンもシリーズの他のクラブ同様、飛距離と打ち出しの高さでグリーンを狙える飛び重心設計というわけだ。
2の「高い寛容性と優れた打音・打感」については、雨天時や芝に付着した露などを考慮し、疎水性の高いハイドロパールクローム仕上げを施し最適なスピン量のショットを可能にした。もちろん重量の周辺配分もさらに進化して寛容性がアップ。ワイドソールと深低重心設計も加わりオフセンターヒットからダフりまで、あらゆるミスヒットをカバーして安定したパフォーマンスを発揮できる。
新設計の衝撃吸収バッジ「ピュアフレックス」は、打音と打感の向上にも貢献。G430アイアンでは中央部が薄めの設計だったが、G440アイアンでは中央部を最も厚くした。ピュアフレックスはフェースのたわみを失わない仕様で4パーツに分かれた設計を挿入。フェースの広範囲で前作を上回る心地よい打感と打音を実現した。
3の「番手別パフォーマンスの最適化」については、Gシリーズユーザーはロフト56度のウェッジの使用率が高いことから、この番手を基準にウェッジのロフトピッチを変更。G430アイアンでは5本だった構成を、42、47、52、56度の4本構成にした。なお、56度のウェッジはホーゼル側のリーディングエッジが前作より33%薄い設計。砂に入りやすく、かつ潜りすぎないワイドソールと、名器「EYE2」を彷彿させるオフセットの設計でバンカーショットを味方にする。
アゲンストの7番で167ヤード。とにかく球が上がって飛ぶ
G440アイアンの概要がわかったところで、ここからは石井の試打インプレッションをご紹介。まずは、見た目や構えた印象から。
「ピンのアイアンといえば、ヘッドが大きかったりボリュームがあるなど特徴的なデザインが多い印象ですが、G440アイアンはバックフェースのデザインがカッコよく、洗練されてスタイリッシュになりました。トゥ側が大きめでヘッド自体が長く見えたG430アイアンに比べるとコンパクトになり、スッキリして重たい感じがなくなっています。ネックが細くて長いのもスッキリ見えるポイント。アドレスした時にしっくりきて、とても構えやすいデザインです」
続いて、打感や打音、飛び性能について、一気に聞いてみた。
「打感もG430とは違いますね。パチンと弾く感じはありますが陶器っぽいと言うか、独特の軟らかさがあります。G410アイアンやG425アイアンは、フェースが肉薄で弾く感じが前面に出ていました。今作もフェースは薄くてたわむと思いますが、これまでのアイアンと比べても明らかに軟らかいです。バックフェースのバッジの影響だと思いますが、人工的な感じながらも軟らかい感じと弾く感触がミックスされています」
「何球か打っているとG430アイアンの雰囲気もちょっと残っているようで重心距離の長さを感じます。でも、トゥ側が重い感じはありません。あらためて感じるのは、ピンのアイアンのやさしさ。個人的にG430アイアンにはトゥが落ちるイメージがあり、その影響でスイング中にフェースが開く感じをもっていましたが、それがG440アイアンにはないので、一層やさしくなった感じがするのだと思います。飛ばすのも大事ですが、アイアンは狙ったり止めたりしなければならないクラブ。その本質をしっかり反映させてくれました。とにかく球が上がりやすいです」
「もちろん飛び性能も高く、計測したデータではややアゲンストでも7番で167ヤード飛びました。スピンも適度に入っています。ただ、アイアンの主目的は距離を刻むことなので飛べばいいわけではない。そこは考え方次第ですが、飛ぶことによってプレッシャーが軽減する人も一定数いますから、そこはどれを選ぶか。前作に比べると振り心地や扱いやすさは格段に良くなっていますし、ミスヒット時の寛容性も圧倒的に上。ゴルフを楽しむための選択肢がまた一つ増えたと考えていただければいいでしょう」
【詳細はピン公式ホームページへ】
ピンのクラブは標準シャフトとフッティングで購入が常識
G440には新たなシャフトもラインナップ。リニューアルされた標準シャフトの「AWT 3.0 LITE」がそれ。ロングアイアンは軽く、ショートアイアンは重いフロー設計で、長い番手で球が上がらず、短い番手は軽くて不安定なゴルファーに最適だということ。最後にこのシャフトについても言及してもらおう。
「一言で言うなら、手元がしまった感じの暴れないシャフトです。結構しっかりしていて、僕が普通にラウンドすることをイメージしても頼りない感じはありません。しっかりして重めですが、真ん中から先で球を持ち上げてくれる感じがあるので、ボールが浮かないシャフトではありません。気のせいかもしれませんが、このシャフトで打つと打音がさらにしまった感じになります。カーボンと重めのスチールの間を埋めるAWT 3.0 LITEができ、しかも標準シャフトで選べるわけですから、もはやカスタムシャフトは必要なく、これでオーダーすればいいと思えてしまう。特に重めのシャフトはリシャフトすると高くつきがち。標準シャフトの値段でそれが選べるんですから、いろいろなシャフトに手を出す前に試した方がいいと思います」
ちなみに、G440アイアンは10段階のライ角調整が可能。さらにシャフト長やグリップの太さまでフィッティングで自分仕様にカスタマイズ可能。毎週開催している試打会にもぜひ参加してみてほしい。
『ピンゴルフジャパン試打・フィッティングイベント情報』
ピンの真価はフィッティングにあり! 60年変わることのないポリシー
現在、爆発的な人気を得ているピンのクラブだが、新作G440シリーズの新しい“飛び”によって、その期待度と人気はさらに高まりを見せている。過去作を明らかに凌駕したパフォーマンスが実現できなければ、新作は発売しない。このピンのコンセプトは決してブレることがないということの理解が、日本のユーザーにも浸透してきているのかもしれない。
そうして、売れに売れているピンのクラブだが、その売り上げの約半分が、フィッティングを通じてのものだということをご存知だろうか。その理由のひとつが、石井良介プロも前述している標準シャフトの豊富なバリエーション、そしてもうひとつが、フィッティングによってクラブのパフォーマンスは100%発揮されることとなり、理想とする結果(スコア)を得ることができると実感するゴルファーが多いからだ。
昨年取材した「i530とi230のコンボセットだと!? PINGのフィッティングがヤバすぎた!」という記事の中で、フィッティングによって何が得られるのか? を詳しく紹介しているので、興味が湧いた方はぜひご一読いただきたい。
フィッティングによるクラブの提供を60年以上続けているピンというメーカーにおいて、フィッティングは特別なことではない。また、長くピンを愛用するゴルファーにとっては、ピンのクラブを買うなら、ピンのフィッティングが受けられるところを選ぶのが常識とも言える。
現在の自分のスイング、体型、レベルにぴたりとハマる「G440」シリーズを手にすれば、スコアアップという結果を大きく引き寄せることになるだろう。
*数値は全てPING調べ
【詳細はピン公式ホームページへ】
試打解説:石井良介
いしい・りょうすけ。1981年生まれ。『令和の試打職人』として各種メディアに引っ張りだこの人気解説者。PGAティーチングプロA級。You tube「試打ラボしだるTV」が人気。早くからトラックマンを活用したレッスンを開始。高い経験値と分析力で正しいスイング、正しいギアへと導く指導と的確な試打インプレッションに定評がある。




