シャフトのしならせ方が自分のスイングそのものって知ってた?【シャフト選び、これが結論!】
【ダグ三瓶・クラブ選びの超知識】
この動きを実際に測定できるのが、シャフトしなり測定器=Shaft Wave (アドバンテスト製、ノビテック販売)です!
上記の動きを、もう一度、Shaft Waveの計測結果で見てみましょう!

青い線は、上記しましたように、最初、+方向(上方向)=逆しなりをして、-1.3秒くらいにピークを迎えた後、逆しなりが減る=順しなりに方向転換しています。
これは、
① シャフトに負荷をかけたことによる反動
② ヘッドが動き出したことでヘッドに加速度が加わりそれがシャフトを順しなり方向に引っ張る
③ ヘッド、シャフトの位置が重力のかからない位置になる
という現象が起きます。
グラフでも、一旦しなり量がゼロになって(-0.85秒あたり)順しなりになっているのがわかりますよね!
そして、切り返しでは、縦しなり方向に負荷が大きく、横にはあまりかからない人が多いので、横しなりのピークは少し遅れてきます。(そろう人、逆に横しなりが先にピークになる方もいます)
インパクト直前(-0.3秒くらい)に横しなりが増えて、(-0.1秒)くらいからそれがもどってインパクトへ一気にまた、逆しなり方向に負荷がかかり、インパクトではまた逆しなり! となります。
ピンクの線(縦方向)は、下がトゥダウンですので、バックスイング開始とともに下方向に負荷がかかっているのがわかります。(-1.0秒くらいまで)
これも同様に、シャフトに負荷がかかったことによる反動、ヘッドの動きに引っ張られる、そして重力の関係で、順しなりになっていき、切り返しでぐぐっと負荷がかかり、(ここでシャフトは一番しなります)、切り返し終わったところ(ハーフウエイダウン)から、どんどんシャフトがもどりながらインパクトを迎えます。この時やはり横方向と同様に行き過ぎてしまい、また、トゥダウンしてインパクトを迎える方がほとんどです。
時間軸で見るとよくわかるのですが、横方向はしなりのピークを迎えてから、約0.1秒くらいでシャフトを戻してインパクト、縦方向は切り返しでググっとしならせてから0.2秒くらいで戻して、かつ、両方向ともその短い時間内に、シャフトは戻りすぎて逆しなり+トゥダウンになっているということになります。
ものすごい短時間(0.2秒)の間に、シャフトはかなりの変形をしていることがお判りいただけますでしょうか?
たいていの方は、始動から、切り返しまでの約1秒はなんとなく意識できるのですが、やはり、このインパクト直前は無意識でやられている方がほとんどです。
このしならせ方やしならせる量などは、無意識で出てくるクセに支配されているということが、時間軸で見ても良くわかると思います。
まとめますと、
① シャフトは負荷をかけた方向と最初は反対方向にしなる。
② その反動で戻ろうとする力も発生する。
③ 重力の関係で下方向にしなる。
④ ヘッドを動かす力を加えることでスタートし、最後はヘッドに引っ張られる。
ということをご理解いただけると嬉しいです。
では、次回はもう少し細かく、このインパクト直前のお話と、切り返しまでのお話を深く見ていくことにしましょう。

ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。