会心のイーグルパットで手にしていた見慣れないパターは?
この日はインスタートだった柏原は18番パー5で残り230ヤードから3Wで2オンに成功。5メートルほどの難しいラインを決めてイーグルを奪いました。
この時手にしていたパターのヘッドはオデッセイの「TRI-HOT 5K SEVEN」ですが、よく見ると市販モデルとは異なる、センターシャフトになっているモノでした。
このパターを使うきっかけは1月のPGAツアー開幕戦「ザ・セントリー」をツアー最多アンダー記録となる35アンダーで優勝した松山英樹だったそうです。
一緒に練習することもある仲とあって直後に祝福のLINE。そのやりとりの中で「センターシャフトってどうなんですか?」と聞いたところ「試す価値あるよ」と返されたそうです。
小学5年生の時に使ったことがあるものの「一瞬でやめた」経験から遠ざかっていたセンターシャフトのパターですが「一緒に練習して、私のパッティングフォームとかを知っているから言ってくれているはず」と約18年振りに投入することを決意します。
小学5年生以来のセンターシャフト。試したパターは15種類!
ここからが契約するキャロウェイも全面協力しての試行錯誤でした。
様々な形状。さらには「センターシャフト」で、シャフトの位置はトウ&ヒール方向で真ん中でも、飛球線方向に対してミリ単位で変えたモノを作ってもらってフィーリングを試したり、データ測定をしたそうです。
その数は実に「15種類ぐらい作っていただいたと思います。メーカーさん。クラフトマンさんには本当に感謝です」(柏原)。
松山が優勝したのは日本女子ツアー開幕からちょうど2か月前の1月6日。それから短い期間でのテストを経てエースとなったのがこの「TRI-HOT 5K SEVEN」を溶接でセンターシャフトにした、唯一無二の特製パターでした。
シーズン中にパターが曲がる…悩みも解決
昨シーズンの柏原は、こちらも特製、「ロッシー」のロングネック を使っていました。
ところがその形状ゆえに宅配便での輸送でネック部分が曲がってしまうことがたまにあったそうです
その度に調整してもらうものの、元に戻ることもあれば戻らないこともあったのだとか。
溶接ならその心配がなくなったのに加えて「思った通りの出球になってくれるのがいいです。前はラインの読みとストロークが完璧でも、出球が思ったのと違うことがあったので」(柏原)ということが大幅に改善されました。
昨シーズンのスタッツはパーオンホールの平均パット数が「1.8039」で30位。1ラウンド当たりの平均パット数は「28.9744」で15位だったので、センターシャフトのパターを得た今シーズンは「71.7523」で45位だった平均ストロークのランキングが上がることも十分に期待できます。
今大会は初日の平均ストロークが「76.1296」で昨シーズン最も難易度が高かった「サロンパスカップ」最終日(75.6769)を上回りました。
2日目も「73.6111」でトータル「74.8704」という難コンディションをトータルイーブンで回れているのは成果の表れでしょう。
「全米」「全英」に出たい
「ランキング上位がスポンと抜けたから」と言うように昨シーズンのポイントランキング上位5人のうち4人が主戦場をアメリカに移した今年はやる気に満ちているようです。
中でも「全米女子オープン、全英女子オープンに出たい」と具体的な目標を掲げます。
ちなみに両メジャーは「全米女子オープン」が3月24日、または5月19日付けの世界ランキング75位以内。
「全英女子オープン」は6月30日付けの世界ランキングで50位以内だと出場資格を得ることができます。
柏原の現在のランキングは244位。
新たな相棒でパットを決めまくって、少しでも多くの勝利を積み上げることを目指します。
(取材・文・写真/森伊知郎)




