昨シーズンのトップ5のうち、4人がアメリカへ 壮絶なブン獲り合戦が開始
昨シーズンのポイントランキング上位5人のうち、女王の竹田麗央を筆頭に2位の山下美夢有、3位の岩井明愛と5位の千怜姉妹とトップ5のうち4人が一気にアメリカに主戦場を移した今年の日本女子ツアー。
この4人の合計優勝回数は16。ツアーは全37試合だったので半数近い勝利を挙げたことになります。
さらに4人で稼いだポイントの合計は実に1万1571.49ポイントでした。
これには海外メジャーの分も含まれますが、日本ツアーで稼いだ分だけでも1万261.32ポイントになります。
ちなみに日本ツアーで優勝して稼げるのはメジャー大会が400ポイントで、それ以外は300ポイント(3日間大会は200ポイント。日程短縮の場合も減算はなし)なので、4人が稼いだ数字がいかに凄いものかおわかりいただけると思います。
今大会の岩井姉妹のように、4人がスポット参戦することもあるので「10261.32」がゼロになるわけではありませんが、大幅に減ることは間違いないので、壮絶なポイントの“ブン獲り合戦”が始まった、といえます。
2週前のLPGAツアーで2位の岩井明愛は貫録のプレー
その初日は時おり雨風が強くなるコンディションの中、2週前のLPGAツアー「ホンダLPGAタイランド」で優勝争いして2位となった岩井明愛がさすがのプレーを見せます。
「思ったより風に持っていかれたりして、読みが難しかった」と言う前半は1、2番で連続ボギーなど38を叩いたものの、後半はきっちり4バーディの32で回り、トータル2アンダーで首位の菅楓華とは2打差の3位で発進しました。
ハーフで何か修正したのかと思いきや「後半は風が弱くなったので」とサラリ。それで前半より6打もいいスコアにするのですから、さすがとしか言いようがありません。
複数年シードがないので、限られた出場試合で少しでもポイント稼ぎたいところですが「もちろんそうですけど、そこばっかり見ていても気負いすぎるので、プレー中は考えないようにしています」と視線はもっと高いところを見ているようです。
主戦場をアメリカに移したことで今年から姉妹で外国人キャディと契約。この日バッグを担いだアーロン・ランドリー氏は2週前までの3試合は双子の妹、千怜のキャディをしていたのでこの日が初のタッグでした。
つまり「ホンダLPGA」で優勝争いした時とは違う人、です。
それでも雨風厳しいコンディションで、前半に出遅れながら盛り返すのですから、すでにひとつ上のステージに上がった風格を漂わせるプレーでした。
ルーキーの吉田鈴が1打差2位発進
一方で「新風」も吹いています。
1打差の2位は、昨年4回目の挑戦でプロテストに合格した吉田鈴です。
この日はプロとして最初のラウンドということで緊張しそうなところですが「プロテストに比べれば。4回かかって合格して、ここに立てる喜びのほうが大きいです」と苦労人らしい落ち着きぶりで、6バーディ、3ボギーと出入りの激しいゴルフでも動じることはありませんでした。
「崩すことが多かった」と自己評価する初日に前後半ともアンダー(インスタートで35、34)の69で回れたのは成長の証でしょう。
他にも首位の菅を始め、2打差の3位には佐久間朱莉、高野愛姫といった初優勝を狙う選手が名前を連ねたのは、まさに戦国時代の幕開け。
2日目以降。そしてシーズンが多いに楽しみになる開幕戦の初日となりました。
(取材・文/森伊知郎)




