それでは、今回はスイング中のシャフトのしなりをもう少し細かく見ていきましょう。
まずは、このグラフを見てください。
こちらは、縦軸に縦方向のしなり、横軸に横方向のしなりを表しており、スイング中にシャフトがどの方向にしなっているかがわかるグラフです。
簡易の絵で、中心(座標の0,0)にグリップエンド、その周りの半円がヘッドの投影を映してあります。
つまり、クラブを真上から見て、シャフトがヘッドに対してどの方向に動いているかがわかります。ヘッドに対しての「グリップエンドの位置」と考えても合っています。
例えば前回ご説明したように、始動では、ヘッドに対してシャフトは左方向、つまり逆しなりをしています。
その後、下方向=トゥダウンしながら縦方向の順しなり(上方向)でしなっていき、切り返しでぐーんとしなっています。
それをダウンスイングではトゥダウン方向にしなっていき、インパクトにむかっていくという構図です。
緑の点線の部分がおおよそバックスイングと考えられており、その後の大きく上に上がっていく線が、切り返しからハーフウエイダウンくらいまでになり、この部分で一番シャフトがしなります。
この時、グリップエンドがヘッドの方に倒れているとも言えますね。
これだけしなると、シャフト自体の戻ろうとする復元力も強くなりますので、ちょっとしたきっかけで、逆方向にしなりだします。
それがダウンスイングになります。
このきっかけは、実はプレーヤーが無意識にやっていると考えています。
体の仕組みを考えると、自然発生的に起こっている、そのように自然に体(腕、肘、手首)を動かしているともいえるかもしれません。
もしくは、クラブのシャフトの復元力によって戻らされているともいえるとも考えています。
この動き全てを総じて、「シャフト(棒)の使い方のクセ」、ということになります。
しならせる方向、シャフトにかける負荷の量、復元させるタイミングなどなど、この動き全てを総じて、「シャフト(棒)の使い方のクセ」、ということになります。
しならせる方向、シャフトにかける負荷の量、復元させるタイミングなどなど、誰一人として同じ人は居ません。
ですが、傾向として、同じようなタイミング、しならせ方になっている方はいます。
これを僕は、シャフトのしなりの「型」と呼んでいます。
「型」おおざっぱに分けると5種類くらいになると考えております。
次回以降、細かくご説明していきます!
「型」が心地よく再現できるシャフトがいい
これまで、たくさんの方々のデータを見たり、いろんなスイングを自分でやってみたりした結果、この「型」には一定の法則があることがわかっています。
それは、まず、この「型」の経時変化は少ないということです。
特にダウンスイングの後半部(ハーフウエイダウン以降)は、無意識の領域ですし、シャフトの復元力による動きでもあるので、なかなか制御できないです。
なので、このハーフウエイダウン以降の「型」=「クセ」は、一生ものと言ってもいいと考えています。
もちろん、変えることができる方もいらっしゃいますが、この部分が変わる過程では、空振りをするくらい違和感があると考えていただけると嬉しいです。
であれば、この「型」が心地よく再現できるシャフトを見つけることで、安定したショットやプレーヤーの意図したショットが打ちやすくなる、と結論付けさせてください。
つまりは一度覚えてしまったスイングはなかなか変わらないので、そのスイングがしやすいシャフトを選びましょう!ということになります。
クラブに合わせるのではなく、プレーヤーにクラブを合わせるということですね!
これが、僕の目指すフィッティングでもあります。
「型」は初めてクラブを握ったときに決まってしまう
では、この、「型」はいつから変わらないのか?
ということになるのですが、この部分は、こちらの連載でも何度か書かせていただいたように、最初に持ったクラブの影響を受ける、ということがわかっています。
ゴルフを始めた時のプレーヤーの習性として、最初に持ったクラブを一生懸命練習して打てるようにすると思います。
初心者の頃のスイング形成は、このクラブを打てるようにすることでもある、と言えると思います。
つまりは、そのクラブのシャフトの特性を練習していくうちにつかみ、タイミング等を取ることを覚えていくのが、初心者の頃のスイングの形成時に起こる、ということになります。
当たるようになった=シャフトのクセをつかんだ!という意味合いだと考えてください。
実は、自分で動いて打てるようになったつもりでいても、実はクラブ、つまりはシャフトの特性に引っ張られているということを認識していただけると嬉しいです。
そして、そこでいったんついたクセは、なかなか抜けないということもわかっています。
ちょっと夢のない話かもしれませんが、、、
なので、よくあるパターンとして、最初に持ったクラブのシャフトがずーっと変えられない人や、いろいろと試したけど、結局は元に戻る、もしくは、近い系統のシャフトにしたら調子が維持できた、戻ったなどがあると思います。
トッププロがヘッドのモデルは変えてもシャフトまでは変えないという人が多いのは、この習性を体で理解しているから、ともいえると思います。
その仕組みは、ここまで述べさせていただいたように、シャフトの特性によってそのスイングのクセ=「型」が形成され、そこからなかなか抜け出せない、ということの実例になります。
次回は、この「型」とシャフトの傾向のお話に進ませていただきます。
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ダグ・三瓶(だぐ・みかめ) ブリヂストンスポーツ、アクシネット ジャパン インクと日米2つの大手メーカーに所属。その中でクラブ開発、ツアー担当、マーケティング、フィッティングなどを担当。ツアーレップ時代にはあのボブ・ボーケイ氏に日本で唯一の弟子と認められていた。現在、フリーとなり迷い多きアマチュアゴルファーにアドバイスを送ってくれることとなった。




