あおり運転ならぬ“あおりプレー”にご用心! 人のフリ見て我がフリ直せ

今や“あおり運転”は道路交通法で罰せられますが、ゴルフ場でも“あおりプレー”が横行しているとか。故意かそうでないかでは大きな違いがありますが、打ち込んだ時点でアウト。今回は、打ち込みの定義と危険性、打ち込まないためにはどの点に注意すればいいかをお教えしましょう。
至近距離に落ちなくても、前の組の人がボールの落ちた音に気が付いたらアウト
ゴルフではやってはいけないことがいくつかありますが、その中でも特に注意しなければいけないのが、前の組の人がいるところに打ってしまう、いわゆる“打ち込み”です。もし打ち込んだボールが、プレーをしている人の頭に当たったら……。頻繁に起こることではありませんが、その危険性は常にあるということを忘れてはいけません。
さて、この打ち込みの定義ですが、ほとんどの人が、「ボールが前の組のプレーヤーの近くに落ちる」、あるいは「ボールが前の組でプレーをしている人たちを飛び越していく」ことが“打ち込み”だと考えているようです。しかし実際は、至近距離に落ちなくても、前の組の人たちがボールの落ちた音に気が付いた時点でアウトです。
誰もが経験をしたことがあると思いますが、ショットをしようとしているときやパッティングの体勢に入ってから“ドスン”と音がすると気が散るだけでなく、不快な気分になりますよね。芝の状態にもよりますが、100ヤード以内だと音が聞こえることも。つまり、前の組の最後尾のプレーヤーの100ヤード以内にボールが落ちたら、「打ち込み」になる可能性があるということです。

さて、打ち込みには、2つのパターンがあります。1つは、前の組のプレーが遅いので、わざと打ち込むパターンです。これは、車のあおり運転と同じで言語道断ともいえる行為ですが、実際こういう人が少なからずいるもの。こういう人がいたら即刻退場してもらいたいところで、もし同じ組にそういう人がいたら、強く注意するだけでなく、その人とのプレーは止めた方がいいでしょう。また、プレーをしていて明らかに威嚇行為があった場合は、相手は常識的な人ではないので、直接文句をいうのではなく、コースに報告しましょう。
実際に打ち込みはしなくても、前の組にプレッシャーを与える行為もやめましょう。プレーをしていてふと後ろを見ると、「さっさと打たんかい!」と言わんばかりに、ティーイングエリアで素振りをしているゴルファーがいたりしますが、前の組の人にとっては気分の悪いもの。素振りをしている本人にはそんなつもりはなくても、前の組の人はプレッシャーを感じたりします。そうならないためにも、打てる状況になるまではカート付近で待機するというのが常識的なマナーだということも頭に入れておきましょう。
キャディ付きプレーが一般的だった頃は「打ち込み」が少なかった
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