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実は難関! 内田ことこが達成した「出身地V」 歴代の“大物”でも未経験者がズラリ

意外に難しかった出身地での地元優勝。(写真/Getty Images)
先週の日本女子ツアー「ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ」は内田ことこがプロ5年目での初優勝を地元の北海道で挙げた。この「出身都道府県で開催されたトーナメントで優勝」というのは、実は結構ハードルが高く、未達成者には大物の名前がズラリと並んでいた(「出身都道府県」は日本女子プロゴルフ協会HPの選手プロフィールに記載されているものです)。
内田ことこは史上49回目の達成者
「ミネベアミツミ」では最終ホールの劇的なバーディで初優勝に花を添えた内田ことこ。
日本の女子プロゴルフ で「出身都道府県で開催されたトーナメントでの優勝」が達成されたのは今回が史上49回目でした。
その中には樋口久子の5回などがあるので、人数でいうと37人目となります。
1988年のツアー制施行後では41回目で33人目。平均すると年に1回あるかないか、です。
昨シーズンは女王・竹田麗央も達成
今シーズンは千葉出身の吉田優利も開幕2戦目の「Vポイント×SMBC」で達成。
昨シーズンは竹田麗央が地元熊本での「KKA杯バンテリン」で初優勝したのを皮切りに8勝して年間女王に。
岩井千怜(埼玉出身)も「樋口久子 三菱電機レディス」で達成しました。
2022年と2023年は4人ずつ達成した(2022年 西郷真央=千葉、2回。菊地絵理香=北海道。川﨑春花=京都。 2023年 山内日菜子=宮崎。小祝さくら&菊地絵理香=北海道。西郷真央=千葉)ので、ポピュラーな感もしますが、そもそも出身都道府県でトーナメント開催がないケースもあるので、ハードルは低くありません。
2022年の川﨑は、毎年コースが変わる「日本女子プロ選手権」(この年は城陽CCで開催)で達成。京都府ではその後トーナメントが行われていないので、幸運だったと言えるでしょう。
永久シード選手でも達成率は4割!!
この記録を達成するためには、やはり優勝回数そのものが多いほど有利、かと思うとそうでもありません。
歴代の永久シード達成者(30勝以上)で台湾出身の涂阿玉を除く5人で達成しているのは樋口久子(埼玉)と不動裕理(熊本)の2人。
岡本綾子(広島)、森口祐子(富山)、大迫たつ子(宮崎)の3人は達成していませんでした。
年間女王でも意外にできない
近年の年間女王で見てみても、達成したのは不動と大山志保(宮崎)、上田桃子(熊本)ぐらい。
山下美夢有(大阪)、稲見萌寧(東京)、鈴木愛(徳島)、古閑美保(熊本)、横峯さくら(鹿児島)、といった面々はできていません。
地方別で見ると、中国四国地方はこれまで達成者が出ていません。
愛媛県では11月20~23日に「大王製紙エリエールレディス」が開催されます。
同県出身選手では、トーナメントで優勝しているのも河本結のみ。
今年、快挙達成となるのでしょうか?
今週、新たな歴史は作られるか
今週「明治安田レディス」が開催される宮城県と、来月「NEC軽井沢」が開催される長野県は、過去に出身選手のトーナメント優勝者そのものを輩出していません。
宮城県は、2003年の「ミヤギテレビ杯」で当時地元の東北高校3年生だった宮里藍がアマチュアで優勝していますが、ご存じの通り出身は沖縄県なので対象外。
今週、あるいは来月のトーナメントで新たな歴史は作られるのでしょうか。
このように、意外と難易度が高い「出身都道府県での優勝」。
皆さんもご自身の出身地やゆかりのある都道府県で開催されるトーナメントや出身選手の成績を追いかけてみる視点も面白いのではないでしょうか。
地元での優勝、といえばやはり日本女子ゴルフの歴史を変えたあの人
そして地元開催のトーナメントでの勝利、といえば最も象徴的といっていいのが2004年「ダイキンオーキッド」で宮里藍がプロ初優勝を挙げたことでしょう。
これをきっかけに日本での女子ゴルフは一気にメジャースポーツとなり、歴史が変わりました。
先週、同じ快挙を成し遂げた内田や、今後同様のことが起きたことがさらなる隆盛のきっかけとなってほしいものです。
(文/森伊知郎)

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