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松山英樹 プレーオフで池ポチャの惜敗も今後に期待できる覚醒の証 【「WMフェニックス・オープン」最終日】
曲がるティショットに苦しみ、耐えていた松山だったが…(写真は2026年ウエイスト・マネジメント・フェニックス・オープン 撮影/Getty Images)
アメリカPGAツアー「ウエイスト・マネジメント・フェニックス・オープン」最終日(8日=日本時間9日)、首位で出た松山英樹は最終ホールでこの日唯一のボギーを叩き、通算16アンダーで並んだクリス・ゴッターアップとのプレーオフへ。1ホール目のティショットが痛恨の池ポチャとなり敗れた。この上なく悔しい敗戦も、スタッツを見ると、今後が多いに期待できる「覚醒」があった。
“ウィニングパット”とプレーオフのティショットに思わぬ邪魔が……
悔しい、というよりもどこかスッキリとしない敗戦でした。
正規のラウンドの18番ホールで松山はティショットをバンカーに入れて、約7メートルのパーパットを残します。
ウィニングパット、というには距離がありますが、1打リードの首位だったので入れれば優勝です。
そのストローク を始めた瞬間、「Get in the hole!(入れ)」の大きな声が。
松山が思わず動きを止めると、他の観客からは大ブーイング。
仕切り直しのパットは外れて先にホールアウトしていたゴッターアップとのプレーオフとなりました。
さらにプレーオフのティショットでは、トップから切り返した瞬間に大きな物音がします。
すでにバックスイングに入っていましたが、慌ててストップ。
この時に相当な力で“ブレーキ”をかけた影響でしょうか。
また最終日はフェアウェイキープがわずか3回。右に行きぎみだったことも相まってか左に飛んだボールはまさかの池ポチャ。
ドロップしての3打目を乗せたものの、ゴッターアップがバーディーパットを決めて勝負は決まりました。
スタッツに現れた“泣きどころ”の覚醒
日本のファンとしては悔しいことこの上ない負け方も、スタッツを見ると今後に大きな期待ができる“覚醒”がありました。
松山といえばパットが泣きどころですが、「WMフェニックス・オープン」ではストローク・ゲインド・パッティングが3位でした。
さらに1ラウンドで決めたパット距離のトータルは4日間平均で90.5フィート(約27.6メートル)は全選手の中で7位。
最終日は実にトータル102.5フィート(約31.3メートル)です。
このスタッツ、今シーズントップのケビン・ストリールマンが104.2フィートなので、最終日のパッティングはツアーでトップクラスの出来だったということになります。
最終日のパッティングはツアートップクラスの出来
このスタッツの集計が始まった2003年以降で、シーズントータル90フィートを超えた人はおらず、今週の松山のパッティングがいかに調子が良かったかがわかります(PGAツアーの平均は72〜73フィート。最高は2015~16年シーズンのジェイソン・デイの89.3フィートでした)。
松山は今シーズン3試合目。初戦の「ソニー・オープン」は74.4フィートで「ファーマーズ・インシュランス・オープン」では67.9フィートだったので「覚醒」といっていいレベルの差です。
シグニチャーイベント2連戦に期待
PGAツアーの次戦は「AT&Tペブルビーチ・プロアマ」。さらに翌週の「ジェネシス招待」と格上大会であるシグニチャーイベント2連戦となります。
ここに向けて松山は「ショット全部をもう一段階上のレベルでやらないといけないと思います」とラウンド後のインタビューで話しました。
「一段上のレベル」と言いましたが、「WMフェニックス・オープン」ではグリーンを狙ったショットとグリーン周りのショットのスコアへの貢献度はいずれも2位でした。
この言葉には、最終日のフェアウェイキープが3回にとどまったティショットを修正すれば勝利はおのずと付いてくる、との自信があるように感じられます。
「ジェネシス招待」は2年前にも優勝している相性のいい大会だけに、このシグニチャーイベント2連戦には、2026年初勝利への期待が高まります。
(文/森伊知郎)
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