ウェッジに立ち返って飛距離、ミート率、距離感をアップ!【伸び悩むゴルファー必読】
18ホールの中で、ピンに寄せるアプローチをするイメージがあるウェッジ。なぜウェッジがよいのか。なぜオススメするのか、その理由を中井学に解説してもらった。
立ち返るクラブにウェッジと答えたプロは最多の4人!
14名のプロに「立ち返る」クラブは?と聞き、ウェッジと答えたのは4人。決して大半がウェッジだ!とは言い切れないが、ウェッジを立ち返るクラブにしているプロが居るという事も事実だ。 オススメするのはウェッジだが、藤田プロのようにピッチングウェッジ(PW)がよいという方も居るでしょう。
ボクはウェッジをオススメしますが、あくまでも、 ウェッジじゃなきゃダメ!という訳ではありません。なるべく短い番手で立ち返ることをオススメします。
近藤共弘(58度)
「小さい頃から、好きで良く練習していた。その頃の感覚を取り戻すんだ。」
市原弘大(58度)
「体の筋肉全体を使って、スイングする練習をします。」
堀川未来夢(52度)
「ウェッジはスコアをつなげるのに1番大事なクラブ。フェースをローテーションさせない練習をします。」
青木瀬令奈(58度)
「ティアップして、ウェッジで軌道を確認する練習をします。」
ウェッジが立ち返るクラブにオススメの3つの理由
ウェッジをオススメする理由①:ロフトがあるのは難しい。その性質を利用する。
ロフトがあるクラブというのは、フェースに球を乗せるのが難しい。この性質を利用して、フェースに球を乗せる練習をする。
ウェッジをオススメする理由②:1番重いクラブ。体幹のトレーニングにも。
14本のクラブの中で、1番重いのがウェッジ。ウェッジを振る事によって、体幹や、筋力トレーニングにもなる。
ウェッジをオススメする理由③:短いクラブで打てないと、長いクラブで打てない。
短いクラブで打てないと、それ以上長いクラブを打てる訳がありません。まずは短いクラブで基本を固めて、長いクラブで応用できるように。
【ウェッジに立ち返って飛距離アップ】ドライバーと同じトップの位置、ウェッジで作れますか?
《ウェッジでフルスイング。》
例えば、みなさんが調子悪いな、飛距離が出ないな。と思った時、多くのみなさんが想像するのがドライバーだと思います。でも、ここで認識してもらいたいのは、ウェッジでフルショットしたときのスイングです。
ここでポイントとなってくるのは、トップの位置です。 まずは、自分のウェッジでのフルスイングのトップの位置を把握してください。これが、アマチュアのスイングの基本となり、今後のレッスンの基準になっていきます。
ウェッジでのトップの位置
この、ウェッジでのトップをまずは確認。
《ウェッジのアドレス》
短いクラブでも、体は前のめりにならない。
ドライバーでのトップの位置
ドライバーでのトップの位置は、シャフトが長い分、遠心力で少し垂れることもある。
《ドライバーのアドレス》
長いクラブでも体を反らさないアドレス。
【ウェッジに立ち返って飛距離アップ】ウェッジでのトップがあなたに一番合うトップのポジション!
《グリップをしっかり握れるトップの位置から加速しよう。》
ウェッジのトップの形は、自分の体とクラブが一体化したまま上げられる、最高地点です。この体の使い方ができなければ、いくらドライバーで大きく振ろうとしても、それは球に力が伝わるスイングとは言えません。短くて重いウェッジでのスイングこそ、自分の体とクラブの関係性を確かめるのにうってつけのクラブなのです。
もちろんクラブには様々な長さがあって、遠心力の大きさが違うので、クラブが垂れる場合もあります。ウェッジでのトップはあくまでも目安として考えましょう。
《ドライバーとウェッジでトップの位置が違う人は、ウェッジのトップに全ての番手を揃えよう。》
ドライバーがオーバースイング気味のゴルファーは多い。そこにウェッジのトップを合わせてみよう。日頃からドライバーをいかに大振りしていたか気づくはずだ。普段から鏡などで常にトップ位置をチェックするクセをつけよう。
ウェッジでのトップの形
球に力が伝わるトップは、アマチュアが思ってるほど大振りではない。ほとんどの人は、写真のようなシャフトの角度が1番球に力が伝わるスイングだ。
《グリップと手の空間はスライスが出る原因。》
この空間ができてしまうと、右ワキが開きやすくなり、アウトサイド・イン軌道になりやすくなるので、スライスが出てしまう。
アウトサイド・インにすると、フォローで左ワキも思いきり外側に引っ張ってしまうので、球に力が伝わらない。
《クラブが短くなっても、アドレスの前傾角度は変えない。》
ドライバーとウェッジはグリップ1本分の差。この差だと、極端にのけ反ったり、前かがみになる必要はない。全ての番手で同じ前傾角度が良い。
ドライバーでのトップの形
ドライバーは長さがあるので、遠心力でウェッジのトップよりも少し垂れる。だが、ウェッジのトップの意識を持てば、極端に大振りではなくなる
《大きいトップを作ると、逆にパワーが半減。》
ドライバーで、ウェッジのトップよりも大きなスイングをしてしまうと、写真上のように、グリップと手の間に空間ができてしまう。これが飛距離ロスに繋がってる。
ウェッジのトップに揃える事によって、グリップと手の間の空間が無くなり、トップからの力をフルに球に伝える事ができるようになる。
【ウェッジに立ち返ってミート率アップ】ティアップした球をフェースのど真ん中に当てよう。
《上下の余計な動きをなくして、ダフリ、トップをなくす。》
ティアップしている球を、ロフトの1番少ないウェッジで打つと言う事は、ヘッドの構造を考えると、とても難しいです。
このドリルは、その難しい事をあえて実践して、フェースでまず球を打つと言う感覚を養う事、ボールと体の距離感を一定にさせる事ができるドリルです。一定にさせる事によって、体の上下の動きが無くなり、ボールの下をヘッドが潜るダフリや、ボールの上をヘッドがかすめてしまうトップになりにくくしてくれます。
このドリルの振り幅は好きな振り幅でよいが、最初は小さい動きから始めて少しずつ大きくしていくのがオススメです。
ウェッジでミート率をあげるドリル練習
1.クラブを浮かせた状態でピタっと止まろう。
ダフリトップは手だけが先行、体が先行する事によって起こる体の上下の動きが原因です。ヘッドを浮かせた状態でピタっと止まり、体とヘッドの距離感を一定に保ちましょう。
▼NG例
2.ティアップでも、マットと同じ飛距離を出そう。
マットでは地面を叩いても、そのまますべってナイスショットになる。マットとティーアップの飛距離が同じになる事が、ドリル習得の目安。
3.ダウンスイングで減速しないようにしよう。
ダウンスイングで減速すると、手だけの動きや体で打とうという動きが強くなり、球をしっかりヒットできない。怖がらずに加速して、ボールだけ上手く打てるようになろう。
【ウェッジに立ち返って距離感アップ】どんなに小さいスイングでも、トップから加速させるクセをつけよう。
スイングを加速できれば、全てのショットの距離感アップにつながる。
加速=マン振りではないスイングの速度にメリハリを付けフォローに向かってスピードを上げていく意識が必要だ。
ウェッジは、アプローチでフワっという球を打ったり、高めのボールを打つ時にはトップから減速して打つイメージのアマチュアが多い。実際はどんなに高いボールでも、小さいスイングから大きなフォローに加速して打つ事が正しいウェッジでのアプローチだ。
《フォローで左ヒジを開かないことが大切。》
加速、減速の見極めは、フォローの左ヒジに注目。しっかり体とくっついてフォローしてればOKだ。
スイングの減速は全てのショットのミスのもと。
全てのクラブにおいて、減速はミスの元。というのは読者の方も何となくわかるはずだ。アプローチでは減速して打つイメージがつきやすい。しかし、どんなに小さいスイングでも振り幅を決めて、加速して打つ事が距離感のイメージを持ちやすくなる。加速させるクセをウェッジから作ろう。
《時計のレッスンでありがちな勘違い》
何時から何時までの、時計のスイング幅の意識をすると、ヘッドスピードを一定にしてしまう人が多い。時計のような振り幅で打つ時も、トップからの加速を忘れないようにしよう。
GOLF TODAY本誌 No.549 16〜27ページより
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