エピックフラッシュサブゼロ ドライバーは一般ゴルファーでも使えるか!? 前作と比較試打!
2月に発売され、AI(人工知能)によって導き出された独特の凹凸を裏面に持つ「FLASHフェース」が話題となったキャロウェイのエピックフラッシュシリーズ。3種類発売されたヘッドのなかでも石川遼プロがすぐにバッグに入れた「サブゼロ」。
石川プロはスピン量が減って初速が上がり、飛距離も5ヤードほど伸びたという。石川プロほどのヘッドスピードがない我々アマチュアが打っても初速や飛距離のアップは望めるのでしょうか?
平均的なアマチュアであるゴルフバカイラストレーターの野村タケオと、プラスハンデのトップアマがエピックフラッシュサブゼロドライバーを旧作のサブゼロと打ち比べながら試打してみました!
撮影/野村タケオ
試打したのはこの二人
左:佐藤順(ハンデ+1のトップアマ。ヘッドスピード47。ほぼストレートで軽く右に曲がるフェードヒッター。ドライバー飛距離は270ヤード前後)
右:野村タケオ(ヘッドスピード42くらいで、捕まえるのがあまり上手くないフェードヒッター。スピン量が多め。ドライバー飛距離240ヤードくらい)
エピックフラッシュサブゼロドライバーってどんなクラブ?
ゴルフクラブの開発で初めてAI(人工知能)を使い、通常のコンピューターでは34年もかかってしまうような計算を約6週間ほどでやってしまったという。
その結果開発されたのが裏面に左右非対称の凹凸を持つ「FLASHフェース」。人間では到底思いつかないような形状をした「FLASHフェース」によりボール初速の最大化とと耐久性を実現することに成功しました。
また前作より採用されているフェース内部に配されている2本の柱「JAILBREAK テクノロジー」を今作でも採用し、「FLASHフェース」との組み合わせでさらなるボール初速のアップに成功している。
ソール後方部分には「サブゼロ」モデルとしては初めて採用された「ペリメーター・ウェイティング」と呼ばれる弾道調整機能があり、約12gのウェイトをレールに沿って動かすことでドローやフェードなど自分好みの弾道を得られるようになっています。
「サブゼロ」はエピックフラッシュシリーズの中では重心浅めで、ロースピンの強弾道が打てるモデルとなっています。
まずは前作のエピックサブゼロをサクッと打ってみた
野村「懐かしい!これ実は発売されてすぐに買ったんだよね」
佐藤「あれ?野村さんエピックサブゼロ使ってましたっけ?」
野村「いや~、これけっこうハードなクラブで、何ラウンドか使ってみたんだけど僕にはどうしても使いこなせなかったから、すぐに売っちゃったんだよね」
佐藤「なるほど、だから見たことなかったのか(笑)」
野村「そう、こっそりとね(笑)。でもやっぱり今打ってもなかなかハードだな~。僕じゃ捕まえきれなくて右に飛んじゃうし、飛距離も出ない」
佐藤「確かにこれは捕まえられる人じゃないと難しいですね。ちょっと滑るような感じもするし。弾道も低めなので、ヘッドスピードが遅い人だと球が上がらないかもしれませんね」
野村「打音は少し低めで、僕的にはけっこう好きなんだけど、何発打ってもスライスしか出ないわ」
そして新しいエピックフラッシュサブゼロを打ってみた!
野村「あれ?これは前作よりも捕まる!さすがにドローにはならないけど、軽いフェードで強い球が出るな~。とにかくフェースの弾き感が凄くて、当たった瞬間にパーンとボールが前に飛んでいく感じ。これは凄いわ」
佐藤「たしかに捕まりがずいぶん前作よりも良くなっていますね。そして野村さんの言うように本当に初速が速い」
野村「これがAIで設計したフラッシュフェースの威力なのかな?初速の速さも凄いけど、このドライバーめちゃくちゃロースピンの球が打てるね。これにはハイスピンヒッターの僕もビビった。まるで僕の打った球じゃないような棒球で飛んでいくよ」
佐藤「本当にかなりスピンが少ないですね。あんなロースピンの野村さんのドライバーショット初めて見ましたよ(笑)。でもロースピンの割にボールは前作よりも上がりやすくなっているので、全体的に優しくなっている気がします」
野村「たしかに。前作は扱いきれなくてすぐに手放したけど、これは優しくて僕でも使える!しかもロースピンで飛距離も出るから嬉しいね。ただ打音が前作よりもけっこう高音になっていて、僕的には少し気になるかな~」
佐藤「少し打音は高いですが、僕はあまり気にならないですね。これくらいの音のほうが飛んでるような気がして気持ちいいですけど」
野村「まぁそのあたりは好みの問題だからね。でもこのサブゼロはヘッドスピードが42くらいあれば十分使えそうな感じだね。僕もそのあたりのヘッドスピードだけど、このドライバーは本当に飛ぶと思う。ホームコースで試打してるからよく分かるけど、いつもよりも10ヤード以上前に行ってるもん」
佐藤「もともとのスピン量が少ない人はドロップしてしまう可能性もありますが、そうでなければ初速は速いし、ロースピンの分だけランも期待できそうなので飛距離は伸びそうですね。でもいくら上がりやすくなったとは言っても、ロフトは無理せず多めをチョイスしたほうが無難かも」
野村「僕は元々球が高いほうだから9度でもいいかな~。ソールの後ろの方にあるペリメーター・ウェイティングってのをヒール側に動かして打ってみたんだけど、振り感はあまり変わらないのに、少し捕まりが良くなった感じで、ほぼストレートの球が出たよ。これちょっと弾道を調整したい時に便利かも」
佐藤「大幅に球筋が変わるわけではないですけど、少しヘッドのターンがやりやすくなったりする効果はありますね。僕は真ん中が真ん中のままが一番使いやすかったです」
野村「とにかく僕は確実に飛距離が伸びそうだから、早くラウンドで使ってみたいね~」
飛距離に悩むゴルファーはエピックフラッシュサブゼロをお試しあれ!
今回発売されたエピックフラッシュシリーズの中で一番ハードなモデルと言っていいサブゼロですが、予想よりも球が上がりやすく、捕まりもそれほど悪くない。
ロースピン性能がかなり高く、AIで設計されたフラッシュフェースの弾きは異常に高いので、かなりのぶっ飛びドライバーに仕上がっていますね。特に僕のようにスピンが多くて飛距離をロスしているタイプのゴルファーにはとてもいいクラブだと思います。
世界初のAIが設計したドライバーを一度試してみると良いと思いますよ~。
(取材・文)ゴルフバカイラストレーター野村タケオ
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