“100円”ゴルフボールの実力度|アプローチウェッジでキャリーとランのベスト比率を探す
すごいぞ100円ボールの実力度(3/3)
「プロが使うツアーボールしか使わない!」と決めているゴルファーも多いだろうが、「安くて使い勝手の良いボールのほうがいい!」というベテランゴルファーも結構いる。
この“使い勝手の良さ”がわからないから、リーズナブルなボールに手を出せないのでは?メーカーも宣伝しきれない、廉価モデルのメリット・デメリットを検証してみよう!
●すごいぞ100円ボールの実力度
(1/3):実験したらアプローチも思いのほかスピンが……。
(2/3):実験1:「芯」と「芯外し」の打球を比べてみる/実験2:8番アイアンで150Y先を狙い打つ
(3/3):実験3:AWでキャリーとランのベスト比率を探す
テスター
武田登行
ツアープロを経て、スイング研究家として「松原ゴルフアカデミー」にてレッスンを展開中。アマチュアに役立つギアの考察にもすぐれている。
実験3:アプローチウェッジでキャリーとランのベスト比率を探す
「アマチュアはなにかと止まるボール、止まるウェッジを選びたがるようですが、キレイに打てて止まりすぎたり、噛んで止まらなかったりとバラつくのが一番ダメ。上手く寄るのは少しランを使う打ち方です。トン、キュッ、スルスル……のイメージがいいですね」(武田)
ウレタンカバーではない100円ボールは、止まりすぎないはず。
「 40ヤードくらいなら、ロフトが 52 度くらいのAWで、最初からピッチ&ランで狙うと寄せやすいと思います。SWでピンをデッドに狙うよりカンタンです」(武田)
ところが打ち始めると、どのモデルも大ショート。
「想像以上に止まりやすい。 もっとラン少なめに狙いを変えて、やり直します」(武田)
40ヤードくらいは、ラン多めのピッチ&ランなら寄るかな……?
アベレージのIさんも飛び入りでトライ。
AWでもランが少ないことに驚いていた。
高めに出て8~12 ヤードしかコロがらない
「浅いラフからピンまで40ヤードなら、15~20ヤードくらいコロがるイメージだったんですが、全然コロがらない。打ち出しもソフトで少し高めに出て、落下してからもゆるやかにコロがる。思い切って30ヤードキャリーさせるつもりで、届くようになりました。ウレタンカバーのプロモデルと、遜色ないですね。むしろ止まりすぎないのがいい」(武田)
【結果】ベストな比率はキャリー3:ラン1
予想を超えるスピン性能の高さに、一同驚いた。40ヤードのアプローチショットでも、キャリー1:ラン1、もしくは2:1では大ショートという結果に。
40ヤードを打つスイングスピードでは、どのボールもランはおよそ10ヤード以内。ピン手前10ヤードに着弾させることで、ほとんどの打球がワンピン以内に収まった。
ところで、パッティングは?
多少打感の違いはあるが慣れればOK
「アプローチでは多少打感の違いはありましたが、どれも慣れればコントロールできそうだと感じました。パッティングでも、打感はそれぞれ適度にソフト、適度にソリッドで、多少の違いはあっても、距離感を養うのに違和感を覚えるようなことはありません。3つの実験を自分で試してみて、これならイケる、という選び方でいいと思います」(武田)
「ボールリフティングで打音や弾き感をチェックするのもオススメです」( 武田)
「パターとの相性もあるかな」(武田)
すごいぞ100円ボールの実力度(3/3)終
取材協力/サザンヤードCC
GOLF TODAY本誌 No.568 148〜149ページより
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