男女プロツアーでゴルフシャフトのトレンド調査 Part3
男子編|一番飛ぶシャフトは曲がらないシャフト
300ヤードオーバーのロングドライブが当たり前となった男子ツアー。ドライバーヘッドは一般アマチュアと同じモデルを使用しているが、シャフトはどうなのか?メジャーチャンプとランキング上位選手の使用シャフトを調査した。
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男女トッププロの使用シャフト "長く押せる" "曲がらない"を重要視!?
●男女プロツアーで調査!シャフトのトレンドを探る
Part1:女子編|飛ばしの秘訣は長く押せるシャフト
Part2:女子編|切り返しで粘ってインパクトで弾く欲張りシャフト
Part3:男子編|一番飛ぶシャフトは曲がらないシャフト
Part4:男子編|最新モデルから旧モデルまで男子のシャフトは多様化
世界のトッププロも口コミに弱い?
2019年の4大大会のうち、三菱ケミカルの1Wシャフト使用者が3勝。さらに過去3年間を振り返ると同社のシャフトが12大会中11勝と圧倒的な勝率を誇る。
「PGAの選手はパフォーマンス以外にこだわりがなく、単純に一番飛ぶシャフトを選びます。シェアが自然と高くなるのでメジャーで勝つ確率も高くなります」(三菱ケミカル・伊藤成就氏)
力のあるプレーヤーにとって飛ぶシャフトとは、曲がらないシャフトだ。タイガー・ウッズ、ブルックス・ケプカ、シェーン・ローリーがドライバーで使用する『ディアマナD+リミテッド』(日本未発売)は手元にピッチ系の高弾性カーボンを使用。
彼らのパワーをしっかりと受け止めロスなくボールに伝えてくれる。先端剛性が非常に高く打ち出し・低スピンの強い弾道になる。準メジャーの「ツアー選手権」に勝ったローリー・マキロイは『テンセイCKプロホワイト』(日本未発売)を使用。
手元に弾性の低いケブラーを使用することで、独特の粘りと高い操作性を実現。日本で人気の『テンセイCKプロオレンジ』よりも、キックポイントが手元寄りで左のミスがにくいシャフトだ。
海外メジャー勝者のシャフトセッティング
タイガー・ウッズ|ケプカに倣ってリシャフト
タイガー・ウッズ
(マスターズ)
昨年、同じヘッドで飛ばしていたマキロイの影響で『テンセイ』にリシャフト。さらにケプカをマネて『ディアマナD+リミテッド』を使い始めた。
ゲーリー・ウッドランド|ウッドもアイアンも超ハードヒッター仕様
ゲーリー・ウッドランド
(全米オープン)
高弾性4軸シートを使用している『アクラ ツアーZ RPG』はエネルギーロスが少なく、低打ち出し・低スピンモデルだ。
ブルックス・ケプカ|飛んで曲がらないスイングをシャフトがフォロー
ブルックス・ケプカ
(全米プロ)
手元調子で先端剛性の高いシャフトが、フェースローテーションを使わない今どきのスイングと大型ヘッドに合う。
ローリー・マキロイ|余計な仕事をしないシャフトで統一
ローリー・マキロイ
(ツアー選手権)
『テンセイCKプロホワイト』は先端部をボロン繊維で強化した低弾道・低スピン系シャフト。アイアンまで通して超ハードヒッター仕様。
シェーン・ローリー|スピンコントロールしやすいシャフト
シェーン・ローリー
(全英オープン)
フェースローテーションを使うローリーのスイングにも、フェースコントロールがしやすい『ディアマナD+リミテッド』がマッチする。
ジュニア時代からのライバルには共通点が多い
石川遼、堀川未来夢、二人の共通点はシャフトをあまり替えないこと。スイングやヘッドなど新しいことにチャレンジする際も、シャフトを基準とすることで判断しやすいのが強み。
ウッドのシャフトはともに『ツアーADPT』で、選んだ理由も同じだ。
「シャフトでは悩みたくないので、動きがシンプルな『PT』を使っています。長く使い続けているのは、球が曲がったときに自分のスイングが悪いことがはっきりとわかるからです」(石川)
「セッティングは教科書通りが一番いいと思います。だから一番クセのないシャフトを選びました」(堀川)
石川が3Wのフレックスを1Wより軟らかくし、堀川が7Wまで同じ『PT』でウエイトフローさせているのも教科書通りだ。
アイアンも同じシャフトを使っていたが、石川は今季から『NSプロプロト』にリシャフト。「スピンを入れて上に伸びる球を打ちたかった」というのが理由。堀川はフェードが打ちやすい『ダイナミックゴールド』を継続して使っている。
石川遼vs堀川未来夢のシャフトを比較
石川 遼|きれいな重量フローはアマチュアのお手本
石川 遼
(日本プロゴルフ選手権)
堀川未来夢|シャフトで迷わないように基準を決める
堀川未来夢
(日本ゴルフツアー選手権)
別冊GOLFTODAY シャフト選びの徹底ガイド&グリップ・カタログ 8〜9ページより