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パターの打ち方を上達!確実に「寄せる」「入れる」打ち方のコツ

2019/12/20 ゴルフサプリ編集部

ゴルフがうまくて、いつも少ないスコアで上がれる人に共通しているのは、パッティングのミスが少ないこと。そこでパッティングがうまくなるためのアドレスとストロークの基本を小川泰弘プロがレッスン。確実に「寄せる」「入れる」パターの打ち方をマスターして、スコアアップといこう。

教える人・小川泰弘プロ

おがわ・やすひろ。
1972年9月5日生まれ、東京都出身。1999年プロ入り。
昭和の森ゴルフアカデミーで幅広い年代層をレッスン。実戦的でわかりやすい指導法に定評があり、これまでにレッスンしたゴルファーは2500人を超える。

取材・写真/三代 崇 協力/昭和の森ゴルフコース

パターの打ち方は「頭を動かさないで肩を縦に回転する」が大原則

ボールを左目の真下の近くにセットし、ハンドアップに構える

長い距離のパッティングがカップの近くに寄らない。簡単に入りそうな1メートルのパッティングが入らない。

ボールを転がすだけだからイージーに思えてしまうパッティングは、ゴルフの経験を積むほどにとても難かしいことがわかるはずです。

ではカップに「寄せる」「入れる」にはどうしたらいいかというと、パターの打ち方におけるアドレスとストロークの基本を最初にしっかりとマスターしておくこと。

プロたちのパットを見ると構え方や打ち方がそれぞれ違っていて、「パットに型なし」とか「パットに基本なし」などといわれますが、パッティングのうまいプレーヤーたちにはいくつかの共通点があります。それがパターで「寄せる」「入れる」確率を上げるための決まり事です。

まずアドレスから説明しましょう。パターは他のクラブよりもシャフトが短いですから、ボールの近くに立って構えます。アドレスを作ったときに、ボールが左目の真下付近に見えるのが目安です。スタンスの中央よりも少し左となります。

スタンス幅は広めでも狭めでも構いませんが、下半身が安定しやすい幅がベストです。自分の肩幅くらいを基準にするといいでしょう。

パターの長さによっては、両腕を自然に伸ばしても両ヒジを軽く曲げてもOKです。ポイントは両手を少し浮かせてハンドアップ気味に構えること。

ショットを打つときのように両手を下げ気味に構える人もいますが、手首が親指側に少しコックする形となり、ストローク中に手首の角度が変わりやすいので注意が必要です。

その点、パターを両手から吊り下げるイメージで構えると手首を固定しやすく、ストローク中も手首の角度をキープしやすくなります。
アドレスの姿勢をカップ側から見ると、左ヒジから先とシャフトがほぼ一直線となるのがベストです。パッティング巧者といわれるプレーヤーはこのようなアドレスを作っています。

上体が右や左に傾いたり、ハンドアップに構えすぎたりするとアドレスの姿勢がアンバランスとなります。ボールから離れすぎたり、近くに立ちすぎたりするのもいけません。ボールを左目の真下の近くにセットすることを心がけましょう。
アドレスの姿勢がゆがんでいないかを、鏡などでチェックしてみましょう。

スタンス幅は自分の肩幅を目安にしよう。両腕は軽く曲げても(左)すんなり伸ばしても(右)いいが、パターを両手から吊るすように持つイメージが大事。
ボールの位置は左目の真下が基本。左ヒジから先とシャフトが真っすぐとなるようにハンドアップ気味に構える。
ハンドダウン気味に構えるのも間違いではないが、手首の角度が変わりやすい点に注意。
上体を左右に傾けすぎたり(左、中)、手元を浮かせすぎたり(右)してはNGだ。

パターのストロークは「頭の位置と手首の角度を変えない」が基本

パターのストローク中は頭と手首、下半身を固定しておこう

ストロークの基本としては、頭の位置と手首の角度を変えないこと。これに尽きます。
パッティングが「寄らない」「入らない」と悩んでいるゴルファーは、ストローク中に頭が動いたり、手首の角度が変わったりするのが一番の原因です。

アドレスを作ったら、ボールを打ち終えるまで頭を絶対に動かさないようにしましょう。結果が気になって打った後に顔をカップの方に向けると、インパクトの時点で頭が動いてしまうことになり、ストロークの軌道がブレやすいのです。

打った後に転がっていくボールを目で追うのは構いませんが、顔は下に向けておき、頭をアドレスの位置にしっかりキープしましょう。

練習方法としてはボールのすぐ手前にマーカーやコインなどを置き、インパクト後もマーカーを見るようにすると頭を固定する感覚が身につきます。

ストローク中に手首の角度が変わると、フェースの向きも変わってしまいます。インパクトでフェースがスクエアに戻らず、打点に大きな誤差が生じて方向も距離感も安定しないのです。

パッティングの場合、カップまでの距離に応じてストロークの振り幅をコントロールします。ところが、「小さいスイングでいい」と安易に考えると、手首を使ってちょこんと当てにいってしまいがち。手首をこねるような打ち方となり、フェース面にちゃんと当たらないのです。

小さい振り幅でも腕や手を使わず、体の回転を主体にしてストロークすることが重要です。そのためにも両手を少し浮かせてハンドアップ気味に構えて、手首を固定しやすいアドレスを作っておくことが大切です。

パッティングのストロークに体重移動は必要ありません。足腰をしっかり固定し、ストロークの軌道のブレを最小限に抑えましょう。
下半身が左右に動きやすい人は、両ヒザを軽く内側に絞っておくと効果的です。やや内股に構えることで両ヒザが動きにくくなります。

カップまでの距離に応じてテークバックの大きさを調整。手首の角度をキープしよう。
ボールを打ち終えるまで頭を絶対に動かさない。手首の角度も変わらないようにすることが大切。
フォロースルーでも顔を地面に向けておくことが、頭を固定するポイント。
顔が早くカップを向くと頭が動いてしまい、ストローク軌道がブレてしまう。
ボールのすぐ手前にマーカーを置き、打った後もマーカーを見る練習が効果的。
手先でボールに当てにいくと手首の角度が変わってしまう。
ストローク中に下半身が動いてしまうのもインパクトの打点を狂わせる原因。
下半身が動きやすい人は少し内股に構えよう。ストローク中に両ヒザが動かなくなる。

シーソーのように肩を上下に動かすのが正しいパターのストローク

パターを両ワキにはさんでアドレスの姿勢を作る。

パターのストロークは腕や手を使わず、肩の回転を使ってストロークします。「ショルダーストローク」というわけで、どんなに小さい振り幅でも手首を使わないで打つことが大事です。
肩の回転というと「横の回転」をイメージするかもしれませんが、それが間違いのもとです。

パッティングの場合、ボールを左目の真下にセットするくらいまでボールの近くに立ち、ショットよりも前傾角度を深くして構えます。

その体勢から肩を横に回そうとすると、頭が左右に動きやすくなります。これが何を意味するかというと、テークバックでパターヘッドをインサイドに引きすぎて、フォロースルーでもインサイド方向に振りすぎてしまうことになるのです。
ストロークの軌道が湾曲するため、フェースをスクエアに保つのが難しくなり、パターが「寄らない」「入らない」という結果を招くのです。

アドレスの前傾角度が深いほど、両肩は「縦回転」のイメージです。テークバックで左肩を下げて、フォロースルーでは右肩を下げます。首のツケ根辺りの頚椎を支点にして、両肩をシーソーのように上下に動かす意識を持ちましょう。

そうすればストロークの軌道が直線に近くなり、フェースをスクエアに保ちやすくなります。ストローク軌道は完全なストレートではありませんが、「真っすぐ」振るイメージはとても大切です。

クラブを両ワキに挟んでストローク練習をしましょう。両ワキのクラブが横に回っていたら、肩も横に回転している証拠。両ワキのクラブを上下に動かせるようになれば、パターを「寄せる」「入れる」技術がレベルアップしたといえます。

左肩を下げてテークバックし、フォロースルーでは右肩を下げよう。
シーソーのイメージで両肩を縦に回転し、ワキのクラブを上下に動かす。
肩を横に回そうとすると、頭が左右に動きやすくなる。
パターが「寄らない」「入らない」人はワキのクラブが横に動くようなストロークが原因。

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