パターの打ち方のコツをプロゴルファー8名が解説!総パット数を激減しスコアアップを目指す!

200ヤードも2メートルも同じ一打、惜しいミスパットで後悔しないために、ストロークを安定させるためのヒントから右への押し出しや左へのヒッカケを解消するコツまで。パターの打ち方のコツを8名のプロゴルファーに解説してもらった。総パット数を激減させスコアアップを目指そう!
[目次]
パターの打ち方に関する基本

各プロからのレッスンの前に、パターのストロークにおける基本的なことを解説する。フェース向きを管理しようとすると、ぎこちないストロークをしてしまいがち。さらに、フェース向きを管理しようとするから、小手先で向きを変えてしまったりするのだ。
目を閉じてパターの素振り練習を繰り返し、自分だけの自然な動きを確認・習得
押し出しとヒッカケというミスは、方向性と距離感を両立させようとするから生まれる。
このミスを回避するには、アドレス後は距離感だけに集中することが大事。パターのフェースを打ち出したい方向にセットして構えたら、打ち出すべき方向のことは忘れてしまおう。
とはいえ、フェースの向きやテークバックの速さなど、色々と気になってしまうもの。そんな時はアドレスに入る前に、目を閉じて素振りをしてみよう。目を閉じれば、フェースの向きなんて気にしようがないためよけいな意識がなくなるので、とても自然なテンポとリズムでスムーズにストロークができる。
方向性に意識を向けるのは逆効果
カップやインパクト時のフェース向きに対する意識が強いと、自然なストロークはできない。アドレスをとったら、ヘッドやボールを凝視せず、ボヤッと見るくらいがちょうどいいのだ。
また、押し出しやヒッカケは、結局はインパクト時のフェース向きが意図しない方を向いてしまうことによるミス。構えた方向、距離感に迷いがあると、フェース向きは変わってしまう。迷いを捨てることも、大事なことなのだ。

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パターをスムーズにストロークできません。

【解説】藤田寛之(ふじた・ひろゆき)
クロスハンドグリップを試して!
通常のグリップでは器用な右手が下にあるため、調子が悪くなるとついその利き手で小細工してヒッカケたり押し出したりしてミスを招いてしまうもの。
こういうミスが続いたら思い切って「クロスハンド」に変えてみるのがオススメ。目標側の左手が下にあるため左肩支点のオートマティックなストロークが可能に。振り抜きがスムーズになってミスパットが激減します。

右手をグリップエンド側に、左手をシャフト側にして握るのがクロスハンドグリップ。シャフトの傾きやボール位置などは、通常のグリップと同じでOK。

目標側の左肩支点でオートマチックに振れるから、振り抜きがスムーズ!
パッティングでラインが読みづらいときはどうする?
ラインの横から確認しよう
光の具合でラインが読みにくいときや、老眼になってラインが読みづらくなったという人は、カップとボールを結んだ線上ではなく、少し離れたヨコから確認するのが正解。
タテからだと目の錯覚が起こりやすく曖昧になりがちな部分も、ヨコからだと全体の傾斜が見えてくるため、状況を正確に把握しやくなるのです。

ヨコから見ると、ボールからカップまでの距離もしっかり把握できるのに加え、全体の傾斜が確認できるため、ラインを正確にとらえやすい。

ラインをタテから読むと目の錯覚が起こりやすいため、傾斜や芝目のとらえ方も曖昧になりがち。余裕があればしっかりヨコから確認しよう。

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つい手先で小細工してパターが真っすぐ打てません。

【解説】松森彩夏(まつもり・あやか)
両ワキを締め、その力加減を保って振って!

パターを真っすぐ打ち出せないのは、インパクトで無意識に手先を使っているケースがほとんどです。
では手先の動きを抑えるにはどうするか?というと、実は手先ではなく「ワキ」に意識を向けるのがコツです。両ワキを締めて構えて、その力加減を保って振るだけで手と体が常に一緒に動くので、手先が暴れることがなくなります。

両ワキを閉めた状態でストロークすれば、手と体は常に一体化して動くため、手先だけがよけいな動きをすることはない。

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ロングパットで大ショートを連発…

【解説】吉田弓美子(よしだ・ゆみこ)
半径30cmくらいのカップをイメージして気楽に♪

▲カップを意識して力むのではなく、そのあたりにいけばOKと気楽に打つことが好結果につながる!
ロングパットで大ショートのミスが出るのは、カップを意識しすぎて狙いもシビアになり、体が固くなってしっかり打てなくなるのが原因です。
半径30cmくらいの大きなカップをイメージして、その付近に止まればOKという考え方を持ちましょう。練習グリーンのように気楽に打てて、ストローク自体もグッと安定します。

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パターの打ち方でよく聞く「体の回転」で打つ感覚がわかりません。

【解説】成田美寿々(なりた・みすず)
スプリットハンド打ちで正しい動きを体感しよう!

私は体、特に背中を使ってシャフトを動かすイメージを持っていますが、この体で振る感覚は、右手を離して握る「スプリットハンド」で振るとよくわかります。
ヘッドが目標方向に出たときに右肩がグッと引っ張られるように動く感覚がそれ。この動きこそが手の動きと体の動きとがマッチした理想の状態です。
▼体が止まると手打ちになってミスを誘発

どんなに小さいストロークでも、体の動きは不可欠。体が止まると手だけで打つことになり、パンチが入ったり手先でコネたり、さまざまなミスを招いてしまう。

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グリップをおなかにつけて素振りするのもオススメ!

【解説】福田真未(安川電機)
手と体の一体感を手っ取り早く実感するなら、グリップエンドをお腹につけて振ってみるのがオススメです。両肩とグリップの三角形をキープしつつ、体の回転でクラブを動かす感覚をしっかりマスターしましょう。
このポイントは542号(2017年8月号)掲載のレッスンです。クラブ、ウェア等は取材当時のものです。

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ラウンド後半、パターのストロークのバラつきが目立ちます。

【解説】柏原明日架(かしわばら・あすか)
疲れてきたら重心位置をチェックして!

ラウンド後半にパターのミスが目立つという人は、アドレスしたときの重心位置をチェックしてみてください。疲れてくると知らず知らずのうちに重心位置が狂いやすくなり、ツマ先やカカトに体重が乗った状態に。これではストロークがバラバラになって当然です。
土ふまずに体重 を乗せて立つのが◎!下半身がグッと安定し、本来のリズムと安定 したストロークが戻ってきます。

土ふまずに体重が乗れば下半身がグッと安定し、上体も理想の位置にスッと収まる。
▼疲れてくると重心位置が狂いやすくなる

気づかぬうちに疲れてくると、重心は前や後ろにズレてくるもの。これを修正せずに構えたままでは、ストロークがバラついて当然。

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ジャンプして下りたときの重心位置がベスト!

【解説】永井花奈(ながい・かな)
もっともバランスよく自分の体を支える重心位置を知るなら、ジャンプして下りたときの状態をお手本にするのが◎です。瞬間的にもっとも理想のポジションに乗れるうえ、お腹にも自然と力が入って言うことなしです!

どうしてもパターを握る手に力が入ってしまいミスパットばかりです。

【解説】西山ゆかり(にしやま・ゆかり)
「ハンドダウン」で構えて腕の力みを取り除いて!

プレッシャーがかかる場面では特に、手先に力が入りますよね。プロでもあります。 それでもできるだけ力を一定に保ちたいので、私は手元を極力下げて構えています。
ヒジを両ワキ腹につけて手はそこから垂らすイメージです。これなら手先も脱力でき るうえに、体と手も一体化しているので、ストロークの安定感は抜群です。
逆に手を上げて構えると、構えた時点で力みが生じやすいうえ、ストローク中の力加 減も変わりやすいのでオススメできません。

手先を脱力して構えれば、体の回転だけでスムーズなストロークが可能に。
ショットはいいのにパターだけ苦手です。
ショットと同じグリップで握ってみて!

パターだけ握り方を変えるという人が多いかもしれませんが、必ずしもその必要はありません。むしろショットと同じ握りにして、同じ流れでパッティングに入るのもありです。一度試してみてください。
パターのひっかけグセが直りません。
「目閉じ素振り」で体と手の同調をマスターして!

入れ頃外し頃の大事な距離になるとヒッカケるという人も多いですね。それは、リキむあまり手だけが先行してパターのフェースが早く返ることが原因です。
このクセを直すには、体と手を同調させる動きをマスターすることが大切で、それには目を閉じて素振りをするのが有効です。目を閉じると感覚が研ぎ澄まされるため微妙なズレもはっきりとわかり、効率よく正しい動きに近づけます。
▼ヒッカケる人は手が先に動いて体と手が一体化していません。

手だけで打つからフェースが早く返ってしまう。
大事なショートパットでプッシュばかりです。
「片手打ち」で正しいヘッドの軌道を知ろう!
球を右方向に押し出しやすい人は、ヘッドを目標に向けて真っすぐ出そうとしすぎる傾向があります。そんな人にオススメなのが、右手、左手、それぞれ片手で球を打つドリルです。
片手だとクラブの重みがあって容易に手先で小細工できないため、もっともナチュラルにヘッドが動いたときの正しい軌道を知ることができるからです。コースでは「片手素振り」でチェックしましょう。
《片手打ちドリル》

手先で小細工できない片手打ちなら、ヘッドがもっともナチュラルに振れる。このときの軌道と体の動きをしっかり体に叩き込もう。
▼プッシュする人はヘッドを目標に向けて出そうとしすぎ!

目標へ真っすぐ出した時点で、ヘッドは開く!
【Q&A】パターの打ち方について多い質問
ゴルフサプリ編集部 解説
以下では、パターの打ち方について多い質問をゴルフサプリ編集部が解説します。
Q. パットで距離感が合わないときのチェックポイントは?
パットで距離感が合わないときは、まず、芯で打っているかどうかをチェックしましょう。パットの距離は、ボールをヘッドの芯で捉えているかどうかで大きく違ってきます。
芯をみつけたいときは、パターのフェースを上に向けて、ボールを手に持って、強くヘッドに当ててみましょう。芯を外すとフェースが傾きますが、フェースがぶれずに硬い打感が手に伝わって来る箇所が芯です。
パッテイングで、少しでもヘッドアップすると手元が狂い芯を外すことが多いです。ボールを芯でヒットするまで目で確認する習慣を付けると、ボールの転がりが安定して、距離感を正しくつかめるようになります。
Q. ロングパットやミドルパットで3パットをしないコツは?
長い距離のパットは、アプローチショットの感覚で、ピンに寄せるつもりで打つといい結果がでます。打ち方は、アプローチショットと同じように、腕の三角形を崩さずに振り幅で距離感を出すのがいいでしょう。
ロングパットは歩数で距離を計算して、振り幅で距離感を出す習慣を身につけましょう。この方法をルーティンにしてしまえば、迷いがなくなってストロークがスムーズになります。ボールの転がりも良くなり、カップに寄せることができます。
Q. イップス気味でボールがカップに届かないときの対処は?
目の前にカップがあると、誰でも緊張します。緊張で硬くなったグリップで距離を加減するのは至難の業。パンチが入るのが怖くて、カップに届かない弱々しいストロークになることが多いです。
このように緊張して思い通りの動作ができなるのはアマチュアだけでなくプロゴルファーにも多く、長年苦しんでいる選手も少なくありません。心理的な理由で思うように身体が動かない障害をイップスといいます。
イップス気味の人に、試して欲しいグリップがあります。通常のグリップから、両手の人差し指を伸ばして、パターを両側から優しく挟むように握ります。こうすることで、手とパターとの一体感が出て、スイングがなめらかになりボールの転がりも良くなります。
できれば、ヘッドの重いネオパレットタイプでこの握りを試してみましょう。ヘッドが重いと小細工がしにくいので、身体を使った安定したストロークができるようになります。
GOLF TODAY本誌 No.552 121〜129ページより

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