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パターの打ち方を上達!3パットを撲滅するストローク練習方法

2019/12/21 ゴルフサプリ編集部

パットがうまくなりたいけど、いつも3パットや4パットばかり。そんな悪循環から脱し切れないのは、ロングパットがカップに寄らない上に、ショートパットが入らないから。そこでロングパットとショートパットが上達する即効練習法を紹介。3パット病を完全解消といこう!

教える人・小川泰弘プロ

おがわ・やすひろ。
1972年9月5日生まれ、東京都出身。1999年プロ入り。
昭和の森ゴルフアカデミーで幅広い年代層をレッスン。実戦的でわかりやすい指導法に定評があり、これまでにレッスンしたゴルファーは2500人を超える。

取材・写真/三代 崇 協力/昭和の森ゴルフコース

ロングパットは「距離感」、ショートパットは「方向」を優先して練習をしよう

3パットのミスを減らすことがスコアアップの近道

キャディバッグに入れることのできるクラブは14本までと決められています。その中でもっとも使用頻度が高いのがパターです。

パー3のようにドライバーを使わないホールはあっても、チップインでもない限り、パターを使わないホールはまずありません。18ホールのすべてでパターを持つのですから、パットの出来がスコアに直接影響するのです。

パットはボールを転がすだけですから、簡単そうに思うかもしれません。ところがグリーンにはさまざまなアンジュレーションがあり、ピンまでの距離やラインも状況は千差万別です。

ワンストロークごとにラインのイメージ作りをし、距離の打ち分けをコントロールして打たないといけません。パットはそれだけ奥が深いということです。

パターは一番多く用いるクラブですから、それに見合った練習量も必要です。ドライバーの練習は一生懸命やるけど、パターの練習はまったくしないというゴルファーがあまりにも多いように思います。

プロやシングルゴルファーは、パットの練習にもっとも多くの時間と量をかけています。ラウンドしない日でも自宅の部屋でパターマットを使ってボール転がし、パットの感覚に磨きをかけています。

いつも3パットをしてしまうのは、長い距離のファーストパットがカップの近くに寄らず、2〜3メートル残してしまい、セカンドパットも外してしまうというパターンがほとんど。これは明らかに練習不足です。

私が実施しているスクールでも、ショットの練習が中心の人とパットの練習が中心の人を比較すると、パットの練習を多く積んだ人のほうが早く100切りや90切りを達成できたという明らかなデータが出ています。

練習をしっかり積んで、ロングパットをカップ周りの1メートル圏内に寄せて、次のショートパットを確実に決められるようになりましょう。そうすればアッという間にスコアアップが実現します。

ロングパットは練習グリーンで転がりのスピードを必ずテストしておく

練習グリーンでは、まず3球続けて気持ちよくストローク。止まった場所までを歩測しておこう。

まずロングパットの練習法について説明しましょう。距離が長いパットの練習は自宅のパターマットではなかなかできませんし、距離感は自分の感覚による部分が大きいので、実戦に直結した事前練習をしておくしか方法はありません。

つまり、スタート前の練習グリーンでのパット練習です。「ボールを10メートル転がすときはこんな感覚」という具合に自分なりのストロークの大きさの基準を知っていても、その基準が当日のグリーンにそのまま応用できるとは限りません。

グリーンの芝は生き物ですし、当日の気象状況や芝の刈り具合によって、ボールの転がるスピードが耐えず変化します。

つまり、ボールを実際に転がしてテストしてみないことには、距離感の目安がつかめないのです。

プロやシングルゴルファーたちがスタート前に練習グリーンでパットの練習をしているのは、ストロークのチェックよりもグリーンの速さのテストが第一目的です。

練習グリーンでは最初に、自分がもっとも気持ちよくストロークできる振り幅でポーンポーンと3球続けて打ちましょう。

何も考えず、リズムよく打てば3球は近い場所で大体止まります。そこまでの距離を歩測して、何歩転がったかを確認します。

ゴルフの経験の豊富な人は「いつもは8歩だけど、今日は10歩だった」とか「今日は6歩しか転がらないな」と、当日のグリーンの速さをすぐに把握しています。

上りと下りのラインも見つけて、同じように気持ちいいストロークで打っておくとグリーンの状態がよくわかります。

その日のグリーンの速さにマッチした距離感の「物差し」をつくっておけば、コースプレーでもロングパットの距離感のミスが減ってきます。

ボールからカップまでの距離を歩測して12歩だとしましょう。スタート前につかんでおいた基準の距離が8歩なら、12歩のストロークの大きさは8歩の1・5倍くらいだということがわかります。

さらに上りのラインか下りのラインかでストロークの大きさを微調整することで、距離感のイメージがつかみやすくなります。

ロングパットの練習で大事なのは、ボールの転がりのスピードをイメージすること。スピードが距離感に直結するのです。

スピードを一定させるためにも、ストロークのリズムを意識しましょう。ストロークのリズムは基本的には2拍子ですから、「イチ」でテークバックし、「ニー」でダウンスイングしてボールを打つのも構いません。

でもテークバックの始動のタイミングがとりにくいという難点があるので、私としてはアドレスをつくってストロークの準備が整ったところで「イチ」、そして「ニー」でテークバックを開始して、「サン」でインパクトへと向かうという方法を勧めます。

ストローク自体は2拍子でも、テークバックの始動のタイミングが安定しやすく、ストロークのリズムと転がりのスピードがそろいやすいのです。

パットの練習をしないままでスタートしては、ロングパットの距離感がなかなかつかめず、3パットや4パットの連続のままでホールアウトという残念な結果となります。

アドレスして「イチ」、「ニー」でテークバック、「サン」でダウンスイングするとリズムが安定しやすい。

ショートパットのカップイン率を上げて3パットを激減

ショートパットの場合は、自宅のパターマットでたっぷりと時間をかけて練習できます。1日5〜10分間だけでも毎日続けることで確実にレベルアップします。コースに出たときは、スタート前の練習グリーンでショートパットの練習もしておきましょう。

距離の短いパットの練習ではカップを外してばかりいると、悪いイメージが残りやすいので1メートル以内の確実に入ると思える距離、大体70〜80センチくらいを中心に打ちましょう。

私がオススメしたいのは、80センチくらい先にボールを1個置き、そのボールに当てる練習です。当てたいボールにフェースを真っすぐ向けてからアドレスを作り、フェース面をボールに真っすぐ向けてフォロースルーを出すのです。

そこから距離を少しずつ長くし、1メートルから1メートル半まで近づけるといいでしょう。カップよりも的が小さいので、コースプレーでも入りそうな予感がすること請け合いです。

ロングパットは距離感を重視するのに対して、ショートパットの場合は方向性が優先されることを頭に入れておきましょう。

80センチくらい先に置いたボールに当てる練習で、ショートパットを正確に打つ感覚を養おう。
アドレスを作るときは、まずフェース面を当てたいボールに真っすぐ向ける。
フォロースルーもフェースを真っすぐ出そう。ショートパットの確率が上がれば3パットが激減する。

効果の高い練習法をもう一つ。ボールを縦に2個並べて構え、2個のボールを同時に打ちましょう。インパクトでフェースが正しくスクエアに戻れば、2個のボールが同じ方向に転がっていきます。

自分に近いほうのボールが先に転がりますが、方向がそろえば正確にヒットできた証拠となります。転がす距離は1メートルくらいでもいいですし、5〜6メートルくらいのミドルパットの練習としても有効です。

もし時間に余裕があれば、傾斜のある場所を見つけてカップ周りの1メートル四方から入れる練習もしましょう。上りと下り、スライスとフックの4つのラインのすべてを練習できます。

ロングパットを含めて、実戦的なパットの練習はなかなかできないもの。短い時間でもいいですから、ホールアウト後も練習グリーンでパットの練習をしましょう。

3パットが多かったら、その日の反省点やストロークの課題などを見つけて修正しておくとパットがどんどん上達します。

ボールを2個縦に並べてストローク練習。インパクトでフェースをスクエアに戻して打つことに集中しよう。
スクエアフェースで打てたら、体に近いボールが先行するが、2個のボールが同じ方向に転がっていく。
カップの場所が緩やかな傾斜になっていたら、カップ周り1メートル四方にボールを置き、色々なラインの練習をしよう。

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